ゆうさんの映画レビュー・感想・評価 - 2ページ目

四季を売る男(1971年製作の映画)

3.9

初期と違って来て、物語うとする葛藤が見えて良い。

イルムヘルマンの涙の滴りが凄い嘘くさい。それが良い。
あれは涙ではない水だ。

ヒルシュミラーが病気の入院後、凄い痩せて視覚的に見えるがメイクや衣装
>>続きを読む

牛首村(2022年製作の映画)

3.3

良いところと悪いところがはっきりしている。
順番間違えたけど、回想シーンをどうにかしないとね。
kokiが心理的な顔をしているのは良くない。

そして長い、同じようなパッケージなら90分でどうにかなる
>>続きを読む

ビジランテ(2017年製作の映画)

3.7

意外と良かった。

都心から少し離れた土地に縛られた者と逃げ去った者と、開拓する者という三兄弟と抗えない凶悪に対して出来る範囲の役を貫かせているのが良い

ただし大森南朋に公正証書を書きかえさせる時の
>>続きを読む

季節のはざまで デジタルリマスター版(1992年製作の映画)

4.6

電車からトンネルに入って廃ホテルを歩きながら回顧していく扉や鍵穴などのフレーム内フレーム、イングリット・カーフェンしかり出てくる婦人がみないい顔している。

ガチガチに主張し過ぎないレナート・ベルタの
>>続きを読む

シン・ゴジラ(2016年製作の映画)

2.9

ずっと見てみたかった初見。

庵野監督とはとことん相性が合わない。
色んなカットを撮っていて面白いけど結局、人を動かせない変わりにカメラやカットで芝居させているのと一緒。

実際の街が破壊されていく様
>>続きを読む

復活(1915年製作の映画)

4.7

凄まじい映画
傑作でした。

この頃から人間の落下をやっているとは
船上の火災のシーン、みんなが円周上に回りながら踊って、丸いロープにタバコの火が付くという
マッチカットのつなぎをしてなお、運動を引き
>>続きを読む

出稼ぎ野郎(1969年製作の映画)

3.2

初見だけど、これも合わず。
意識的に奥行きを消しているのかな。
面白さを感じず

悪の神々(1970年製作の映画)

3.3

あまりおもしろいとは思えなかった。

出てくる女、みんなやさぐれてるなと
(ハンナ・シグラもイングリット・カーフェンも常に娼婦感や悲壮感が出ているのが魅力ではあるけど)

撮ろうという欲望のまま撮影を
>>続きを読む

小カオス(1967年製作の映画)

3.4

同世代のリア充に対して映画のみが救いだと、お前らよりこれに気が付いている俺のほうが尊い的な
20代はこれで良し、
爽快感あり俺も理屈になく映画を結びつけるような短編撮ってたよ。
でも許されるのは20代
>>続きを読む

都会の放浪者(1966年製作の映画)

3.5

ゼンゼン覚えてなかった。
突拍子もないがこういう短編は好き。

この頃のドイツは荒んでるなって感じ。
死を望むも、乱入者が出てきて死すら選択が出来なくなる絶望。

「愛は死より冷酷」もだけど拳銃に対す
>>続きを読む

愛は死より冷酷(1969年製作の映画)

3.4

10年ぶりくらいにファスビンダーを見返す。

この辺りのファスビンダーはあまり印象に残っていなく、初見の時の印象とは変わらず。

ファスビンダーの青臭さが目立つ。
長廻しで喋るのを記録するより後年のバ
>>続きを読む

栄光(1926年製作の映画)

4.2

恋敵同士、喧嘩するけどもラッパが鳴ったら連帯する。
整列し、列を成してそれを見送る女。
シンプルだが全く飽きさせない。

これが3回反復されるが、いずれも撮り方が違う。

同ポジの寄り、ほぼ照明を変え
>>続きを読む

ミスミソウ(2017年製作の映画)

2.6

人はあんなに死なないし、指も取れたりはしないかな。
人を殺すことだって中々大変なんだよっていうのはヒッチコックの「引き裂かれたカーテン」だとか生きようとする。
がしかし、致命傷を負ったら一気に痙攣した
>>続きを読む

TAR/ター(2022年製作の映画)

3.0

話しは単純なのと苦しんでいくところも思っているより普通かなと。

普通を普通に撮るというのすら現在では難しいかもしれないが、ケイト・ブランシェットに対する対立構造が弱いかなと

ラ・ラ・ランド(2016年製作の映画)

1.0

実は初見

ひとまず冒頭の渋滞の部分は良い、悪いの意見が分かれていましたがも私は良くないと思います。

車が単に置かれているだけで、本来描きたいと思われる、渋滞への鬱憤や夢に繋がる運動の疾走を感じられ
>>続きを読む

歌うつぐみがおりました(1970年製作の映画)

3.4

人たらしで色んな女の子や友達に声掛けたらいつの間にか失ってしまったという話しで、少しくらいは約束守れよ派なので個人的にはイライラしたけど

出てくる女の子が微妙にタイプが違う子だけど皆、彼をほんとうは
>>続きを読む

スペイン狂想曲(1934年製作の映画)

3.6

これは初見
いかにディートリッヒを撮るかに掛けているんだと思った

若者が初めてディートリッヒに会うところなんてまるでアイドルコンサートで私と目があった的な出鱈目な切り返しだからね。
確実に視線がズレ
>>続きを読む

中国は近い(1967年製作の映画)

3.5

2組の男女が入れ替わり立ち替わりする空間設計が良かった。
クロスカッティングしかり、しっかり見ていくとカメラのカット割りとか結構計算されている。

空間を接続するために例えば爆発物騒ぎを起こす青年と政
>>続きを読む

王国(あるいはその家について)(2018年製作の映画)

3.0

単に本読みと言ってもちょっとおもしろいと思ったのは、終盤でようやく通しのシーンの本読みを行うけどト書きは目で追ってセリフのとこだけ読み合っているけれども場面に登場していない人間にカメラを向けているとこ>>続きを読む

悪は存在しない(2023年製作の映画)

3.8

終盤、花が行方不明になってから良くなってきたけど良いショットとその他人間の観察としてのカメラとの距離感がどうも合っていない気がする。

運動が撮れているかどうかは横に置いておいて、濱口さんの戦略的な部
>>続きを読む

フィフィ・マルタンガル デジタル・レストア(2001年製作の映画)

3.5

ロジエとしては、本意で撮っているかどうかは分からないけどどちらかというと閉鎖的な空間や設定の中では良くやっている気もするけど彼に求めているものじゃないかなと。

だってカジノに向かう車の後方からチルト
>>続きを読む

湖のランスロ(1974年製作の映画)

4.5

実は初見

顔の芝居を兜で否定して、それでいて劇中で繰り広げられる試合ではランスロの顔なんて一ミリも写っていないのにも関わらず、観客席で見ていた者は「ランスロ」っと呟いてしまうところに感動してしまった
>>続きを読む

たぶん悪魔が(1977年製作の映画)

4.5

映画リハビリ鑑賞
再見

限られたショットや身振りの中に一際、モノが目立ってみえた(革靴、新聞、本の一部、青酸カリ、チョコの箱、グラス)

たぶんブレッソンはサイレント映画を思考しているのだろうね。
>>続きを読む

オッペンハイマー(2023年製作の映画)

1.1

映画を利用して哲学やら、社会学、アカデミズムがネタに泣いて喜びそうな貢献以外何物でもない。
180分も使って作るものでもないし、キャラクターも立ち上がっていない。
不要な時系列の切替と不毛な音響で誤魔
>>続きを読む

クライムズ・オブ・ザ・フューチャー(2022年製作の映画)

1.9

途中で断念。

映画を利用して何かを作ろうとしている。
その事については否定しないが自分の考え方と違うので

ジャン=リュック・ゴダール/遺言 奇妙な戦争(2023年製作の映画)

3.0

こういうものだとは思ってたけど
遺作としてはイメージの本でいいんじゃないかな。

コンテの台紙にCanonにしているのは笑った。
どこで売ってんの。まさか大判写真の裏とか

イメージを縦横無尽に組み合
>>続きを読む

夜明けまでバス停で(2022年製作の映画)

2.9

中途半端だよね。
良いところもなくはないし別に怒りを持つのは悪いことではない
画面の外の力以上に画面内の力が凌駕されれば発端は何でも良いはず

現実の限界がそのまま画面に出ているから、国会議事堂の爆破
>>続きを読む

瞳をとじて(2023年製作の映画)

2.8

冒頭のCollaborationの数にどこまでエリセが提供者と制度的なしがらみから映画を完成させたといったことも頭の隅に置いておいても決して出来の良いものとも思えない。

たとえ上海ジェスチャがスタン
>>続きを読む

夜明けのすべて(2024年製作の映画)

4.5

素晴らしい。
まだ終わらない仕事のレイトショーには優しすぎる映画を見た

個人的な私情も出たのでもう一回見て少しまとめます。

見終えて思い浮かんだのは、「贈与と交換、連鎖する視線、背中、呼応、ナレー
>>続きを読む

1秒先の彼(2023年製作の映画)

3.8

とっても良いと思います。

オフ音やズリ上げ、下げでテンポ良く進んでいく。
清原果耶が開始40分ほどまともに写されないのが後半になって意味づけに終始するのはしょうがないけど
世界が止まってしまった風景
>>続きを読む