Jellyfishさんの映画レビュー・感想・評価

Jellyfish

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不死身ラヴァーズ(2024年製作の映画)

2.5

面白い設定で、冒頭30分の疾走感は出色の出来と思う。ところどころ印象的なセリフもあるし、ロケーションもヴィヴィッドな色使いも目に楽しい。主演の見上愛と佐藤寛太もすごく良い。青木柚は永遠の中学生。

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人間の境界(2023年製作の映画)

5.0

2021年、ベラルーシのルカシェンコ独裁政権が隣国ポーランドに対して行った難民爆弾政策を、ドキュメンタリー タッチで描いた劇映画。
勝手にドキュメンタリーだと思っていたので、冒頭の機内のシーンを見て「
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ザ・ビートルズ:Get Back(2021年製作の映画)

4.0

「ゲット・バック・セッション」の頓挫から「ルーフトップ・ライブ」に至るまでの約2ヶ月間を記録した計8時間に及ぶドキュメンタリー映像。Disney+ 配信でコマ切れ観賞。

この間 Get Back を
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マンティコア 怪物(2022年製作の映画)

2.5

コレまた、評価の難しい映画。
終始落ち着いたトーンで淡々と描かれるのだが、キャスティングと絵作りが上手くて観ていて飽きることはない。しかし、取り立ててエンタテインするシーンもない。

「マンティコア」
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水深ゼロメートルから(2024年製作の映画)

2.5

補習という名のプール掃除を通して語られる、高校生女子の生きづらさの話。男らしさと女らしさ。才能のある、ない。大人と子供。メイクに生理。

なんですが、ちょっと難しかった …

一向に捗らないプール掃除
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No.10(2021年製作の映画)

3.0

うーん、噂通りぶっ飛んでますね。途中面白くなくはないけど、後半の展開は期待したものではなく、「そっちかー」という感じ。でもラストにはちょっと爽快感もある。
前半の劇中劇の俳優の不貞話は、後半で特に回収
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コカイン・ベア(2023年製作の映画)

3.0

飛行機から山中に落下した大量のコカインをクマが食べて死亡したという実話をベースに、もしそのクマが死ななかったら、を描いた動物パニックもの。
昨年の話題作?をアマプラで初観賞。

ちょっと懐かしい感じの
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システム・クラッシャー/システム・クラッシャー 家に帰りたい(2019年製作の映画)

5.0

これはヤバい。実にやるせない。持っていかれる人は持っていかれる作品と思う。
トラウマもあるのだが、ADHD の一種なのだろうか、多動で不寛容で暴力的な9歳の少女ベニーと、彼女を救おうとする (あるいは
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あまろっく(2024年製作の映画)

4.0

尼崎で鉄工所を営む 鶴瓶 のところに 中条あやみ が嫁に来て、娘の 江口のりこ が拗ねる話。
前半は大体そんな話なのだが、後半は、ポスタービジュアルから想像するそれよりずっと味わい深い仕上がりに。ベタ
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ワンダーウォール 劇場版(2019年製作の映画)

4.0

京大 吉田寮に恋した学生たちの群像青春劇。NHK BS のドラマ (未見) の劇場版をアマプラで観賞。

本作、脚本 渡辺あや、主演 須藤蓮 のコンビなのを冒頭で知った。どうりでなかなか面白い。山岡天
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見知らぬ人の痛み(2022年製作の映画)

4.0

体調を崩して退職した元教師が、コンテンツ・モデレーターのバイトに就く話。

30分の短編なのだが (だからこそか)、非常に丁寧な作りで、ラストがとても良い。主演の 大西礼芳 も素晴らしい。
本作をコア
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マリウポリの20日間/実録 マリウポリの20日間(2023年製作の映画)

3.0

2022年、ロシア侵攻中のマリウポリに閉じ込められたウクライナ人 AP 通信記者の 20 日間の記録。

報道の力は戦局を変え得るという信念のもと、かすかな電波を拾って現地の状況を伝え続ける記者たち。
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走れない人の走り方(2023年製作の映画)

3.0

映画を作ることを描いた青春映画にして、芸大大学院の卒業制作作品。
「猫は逃げた」の 山本奈衣瑠、「辻占恋慕」の 早織、「春原さんのうた」の 荒木知佳 らが出演で、トークイベントに 今泉力哉 監督が来る
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悪は存在しない(2023年製作の映画)

4.0

本作のオリジナルの企画である、石橋英子 のサイレント映像ライブ「GIFT」 (於 パルコ劇場) を先に鑑賞。その時はどうもピンと来なかったので、劇場映画版はあまり期待せずに観賞。なお、「GIFT」用サ>>続きを読む

Love Will Tear Us Apart(2023年製作の映画)

2.5

2023年公開のスプラッタ・ムービーを U-NEXT でポイント観賞。

なんだコレ。今年観た宇賀那監督の「悪魔がはらわたでいけにえで私」も酷いが、コレも相当酷い。ただ、豪華な脇役陣がちゃんと効いてい
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正義の行方(2024年製作の映画)

5.0

既に判決が確定し死刑執行が済んでいる幼児殺人事件をめぐるドキュメンタリー。元は NHK のドキュメンタリー番組 (未見) を、たっぷり3時間の長尺で映画化。

この事件、何故か犯人とされる男は一切証言
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『越後奥三面―山に生かされた日々』デジタルリマスター版(2023年製作の映画)

3.0

1984年に廃村、2001年にダムの底に沈んだ越後奥三面村 (おくみおもて) の、ありし日の姿を記録したドキュメンタリー映画。
「民族文化映像研究所」ひきいる 姫田忠義 が4年をかけて製作した作品をク
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エドガルド・モルターラ ある少年の数奇な運命(2023年製作の映画)

2.5

1850年代に起きた実話、ローマ教皇による7歳のユダヤ人少年「誘拐事件」を映画化。
7歳までユダヤ人としてユダヤ教の教義のもとで育てられ、その後カトリックのエリート教育を施された少年の複雑な心情。これ
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アイアンクロー(2023年製作の映画)

2.5

どうにも不思議な、自家中毒に陥った家族の物語。敬遠しがちなテーマながら、一応 A24 だし、各方面で評判が良いので観てみた。

チャンピオン・ベルトの呪い? 家族の呪い? こういうのも毒親と言うのだろ
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青春(2023年製作の映画)

-

中国の縫製工場で働く20代30代の若者たちを捉えた群像ドキュメンタリー。

幾つかの工場の日々が記録されているのだが、どれも同じ様な景色と日常で、何度かうとうと。これに3時間半も時間を浪費することに疑
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異人たち(2023年製作の映画)

2.5

1988年公開の邦画「異人たちとの夏」 (原作 山田太一、監督 大林宣彦) を、ロンドンを舞台にサーチライト・ピクチャーズがリメイク。

1988年版 (原作小説は未読) は
・現代における小泉八雲の
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プリシラ(2023年製作の映画)

2.5

プレスリーと妻プリシラとの、出会いと別れをプリシラ視点で描く。
物語に難しいところは無いものの、終始淡々とした語り口で、心に残るものがないままエンディングを迎えてしまった。

面白く無い訳ではないのだ
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辰巳(2023年製作の映画)

3.0

地方都市の半グレ組織、そのイザコザの顛末を描く。

本当によくある話を、役者の顔とルックで魅せるタイプの映画。森田想 は「わたしの見ている世界が全て」の次女役とは思えないくらいの吹っ切れ様。彼女と、遠
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ダブル・ライフ(2022年製作の映画)

2.5

夫とレンタル彼氏との二重生活を試みる女性の話。
出会い系ではなくレンタル彼氏、サードプレイスというのがミソか。プレゼントは領収書で精算とか、世知辛くて素に戻りそう。

いかにも卒業制作という感じの仕上
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94歳のゲイ(2024年製作の映画)

2.5

タイトル通り、94歳 (先月 95 歳になられたとのこと) のゲイ老人のドキュメンタリー。TBS のドキュメンタリー番組 (未見) の劇場版らしい。

カミングアウトは無論、性交渉も無しで 90 年近
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霧の淵(2023年製作の映画)

5.0

奈良の山村を舞台にした「PERFECT DAYS」。幻想の東京ならぬ、幻想の奈良。自治体主導のプロジェクトであることもそうだが、作品の雰囲気にも共通点を感じる。

「淵とは流れが緩やかなところ、魚はそ
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ひかりの歌(2017年製作の映画)

4.0

「光」をテーマに一般公募した短歌から4首を選び、それを原作に4章からなるオムニバス映画に仕立てた作品。杉田監督の4作の長編のうち唯一未見だったのを特集上映で初観賞。

映画の各章も「光」と「歌」(短歌
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春原さんのうた(2021年製作の映画)

5.0

杉田協士 監督の一番好きな長編作品、下高井戸シネマの特集上映で3度目の観賞。

明と暗・静と動・哀と楽の振れ幅と、寡黙な語り口のバランスが絶妙で、飯岡幸子 の撮影も、なぜか杉田監督の他の作品に比べて本
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私はモーリーン・カーニー 正義を殺すのは誰?(2022年製作の映画)

3.0

「12日の殺人」同様実に収まりの悪いエンディングの、実話に基づく社会派サスペンス。例えが古いが「ノーマ・レイ」みたいな労働組合ものかと思ったが、焦点はそこには無い。

事件に至るまでの回想の前半部と、
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ノルマル17歳。― わたしたちはADHD ―(2023年製作の映画)

3.0

方向性が異なる ADHD 傾向をもつ二人の女子高生のシスターフッド・ムービー。

ドラマとしての弱さは感じるものの、それを補って余りある当事者性で「じゅり」と「いと」を演じる二人の俳優がなかなか良い。
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劇場版 再会長江(2024年製作の映画)

3.0

10年前 NHK の番組のために監督という立場から長江を撮った竹内亮。その後中国へ渡り人気YouTuberになった彼が、2021年から2年をかけて、10年前に出会った人々と再会を続けながら長江の最初の>>続きを読む

かづゑ的(2023年製作の映画)

2.5

らい病患者療養所「愛生園」。そこに、昭和13年 (当時10歳) から暮らし続けている かずゑ さんの日々を記録したドキュメンタリー。

カラッとした彼女の語り口とは裏腹に、曰く「天国でもあり地獄でもあ
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優作について私が知っている二、三の事柄(2020年製作の映画)

4.0

崔洋一監督がインタビュアーになり、松田優作をよく知る人々に生前当時の話を聞いた記録映像。WOWOW オンデマンドで。

特に彼のことを詳しく知っている訳ではなので、桃井かおり、水谷豊、原田喧太 (ミュ
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フォロウィング 25周年/HDレストア版(1998年製作の映画)

3.0

ノーランの長編デビュー作の HD レストア版上映。70分なので中編と言っても良いくらいスルッと観られる。

なかなか面白い。言ってしまえば、「メメント」の前身作。時系列をいじくり回すのは、本作とか「メ
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インフィニティ・プール(2023年製作の映画)

2.5

クローネンバーグの息子 (?) が撮ったリゾート・ホラー。

父デヴィッドの「クライムズ・オブ・ザ・フューチャー」同様、何が良いのか分からず。失礼ながらどちらも、いい歳していつまで厨二病?と思ってしま
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瞼の転校生(2023年製作の映画)

5.0

大衆演劇の座長の息子が主人公の青春映画。
全く食指が動かないタイトルも問題だが、危うくスルーするところだった自分を叱りたい。もっと観られて然るべき作品。

「カラオケ行こ!」で合唱部長役だった 齋藤潤
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