sonozyさんの映画レビュー・感想・評価 - 8ページ目

ふたりのマエストロ(2022年製作の映画)

3.0

パリのクラシック界で活躍するオーケストラ指揮者の親子。
40年以上のキャリアを誇るベテランの父フランソワ(ピエール・アルディティ)と、今や飛ぶ鳥を落とす勢いの息子ドニ(イヴァン・アタル)。

互いのラ
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MEG ザ・モンスターズ2(2023年製作の映画)

3.0

原題『Meg 2: The Trench』
Trench=海溝(本作ではマリアナ海溝の最も深い部分)
前作『The Meg(2018)』を観てませんが、本作は1999年の小説『The Trench』、
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私の大嫌いな弟へ ブラザー&シスター(2022年製作の映画)

3.0

20年間も憎しみ合ってきた舞台女優の姉アリス(マリオン・コティヤール)と詩人/作家の弟ルイ(メルヴィル・プポー)のこじらせ姉弟物語。

6歳の息子ジェイコブを失ったルイの元に友人たちが弔問に集まる中、
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キリング・オブ・ケネス・チェンバレン(2020年製作の映画)

-

このレビューはネタバレを含みます

実話をベースとした、無実の黒人老人が白人警官に殺害されるまでをリアルタイム形式で描いた作品。
製作総指揮にモーガン・フリーマンが名を連ねてます。

2011年11月19日。ニューヨーク州ホワイトプレー
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パスト ライブス/再会(2023年製作の映画)

3.0

米国を拠点とする韓国系カナダ人の女性劇作家/脚本家Celine Songの初映画監督作。A24製作。
監督自身の経験が反映された半自伝的物語。

オープニングは、バーのカウンターに並ぶ3人の大人(アジ
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バーナデット ママは行方不明(2019年製作の映画)

3.5

原題と同名小説『Where'd You Go, Bernadette』(邦訳『バーナデットをさがせ!』直訳だと『バーナデット、どこ行った?』)を原作とするリチャード・リンクレイター監督の2019年の作>>続きを読む

君は行く先を知らない(2021年製作の映画)

3.5

イラン政府の圧力/弾圧に屈せずで作品を作り続ける巨匠ジャファル・パナヒが製作に関わった、息子パナー・パナヒの長編監督デビュー作。
英題『Hit The Road』。ペルシャ語の原題の直訳は『Dirt
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日陽はしづかに発酵し…(1988年製作の映画)

4.0

まずこの気になる邦題『日陽はしづかに発酵し』。
“日陽(ひびと読むらしい)”に、“しずか”でなく“しづか”(旧仮名づかい?)に、“発酵し”ですよ。
意味はよく分かりませんが、本作の視聴体験に合っている
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SF地球滅亡の危機/アインシュタイン暗殺指令(1970年製作の映画)

4.0

チェコの奇才オルドリッチ・リプスキー監督によるSFコメディ。
時代は1999年。核爆弾の影響によって女性は生殖機能を失いヒゲが生えるようになってしまった。

核爆弾のない歴史に修正すべく、アインシュタ
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アデラ/ニック・カーター、プラハの対決(1977年製作の映画)

4.0

チェコの奇才オルドリッチ・リプスキー監督による、探偵ニック・カーター(アメリカで多くの作家によって書き継がれてきた架空の探偵/スパイ)を主人公にした空想科学コメディ。

トゥーン伯爵夫人から大切な家族
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レモネード・ジョー 或いは、ホースオペラ(1964年製作の映画)

4.5

チェコの奇才オルドリッチ・リプスキー監督による、歌うカウボーイ「レモネード・ジョー」が主役の、西部劇にオマージュを捧げた?ホースオペラ(B級西部劇)。
イエロー、レッド、ブルー、グリーンなどのセピアカ
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エリザベート 1878(2022年製作の映画)

3.5

16歳でオーストリア皇帝フランツ・ヨーゼフに見初められ結婚し、「シシィ Sissi」の愛称で親しまれたオーストリア皇妃エリザベート。
その自由奔放な性格が、ヨーロッパ随一の伝統と格式を誇るハプスブルク
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マディのおしごと 恋の手ほどき始めます(2023年製作の映画)

3.5

ニューヨーク・モントーク。32歳のマディ(ジェニファー・ローレンス)はUberドライバーとバーテンダーをし、母から相続した家で一人暮らし、気分次第で男を連れ込んでいる気性荒めのエロいお姉さん。
だが、
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シャーク・ド・フランス(2022年製作の映画)

3.0

フランス人の双子監督ルドビック&ゾラン・ブケルマが、『ジョーズ』にオマージュをささげて描いた、フランス映画史上初のサメ映画とのこと。

フランス南西部、カップ・フェレのおだやかなビーチリゾート、ラ・ポ
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マイ・エレメント(2023年製作の映画)

4.0

火・水・土・風 4つのエレメント(元素)たちが暮らすエレメント・シティ。
火のエレメントの女の子エンバーは、父の営むコンビニ店「Fireplace」を継ぐ準備を進めているが、気性が激しく、カッとなると
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遥かな時代の階段を(1995年製作の映画)

4.0

林海象監督による「私立探偵濱マイク」シリーズ3部作の第2弾。
『遥かな時代の階段を(英題: The Stairway to the Distant Past)』とこのジャケ写、カッコよすぎる。

ペッ
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我が人生最悪の時(1994年製作の映画)

3.5

4Kデジタルリマスター版が公開中の、永瀬正敏主演・林海象監督による『私立探偵濱マイク』シリーズ3部作(1993-1996)。

『我等の生涯の最良の年』上映中の横浜日劇(名画座)の2階に探偵事務所を構
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ONODA 一万夜を越えて(2021年製作の映画)

3.5

太平洋戦争末期の1944年12月から約30年後の1974年まで、フィリピンのルバング島に潜み、秘密戦の特殊訓練を受けた上官との忠誠を守り、最後はたった1人で、次期戦闘への準備を続けていた小野田寛郎旧陸>>続きを読む

切腹(1962年製作の映画)

5.0

ジャン・ユスターシュ監督の『わるい仲間』に本作『HARAKIRI (英題)』を上映する劇場のポスターが出てきたので、これ観なきゃと思い出したという流れで初見です。
監督: 小林正樹、脚本: 橋本忍、撮
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ぼくの小さな恋人たち(1974年製作の映画)

4.5

『サンタクロースの眼は青い』『ママと娼婦』と併せて、ジャン・ユスターシュ監督の自伝的三部作とされている作品。

ユスターシュの分身と見られる13歳のダニエル(マルタン・ローブ)のモノローグとエピソード
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サンタクロースの眼は青い(1965年製作の映画)

4.0

フィリップ・ガレルやジャック・ドワイヨンらと共にポスト・ヌーヴェル・ヴァーグの監督とされるジャン・ユスターシュの初期短編。
『ママと娼婦』『ぼくの小さな恋人たち』と併せて、ユスターシュの自伝的三部作と
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わるい仲間(1963年製作の映画)

3.5

フィリップ・ガレルやジャック・ドワイヨンらと共にポスト・ヌーヴェル・ヴァーグの監督とされるジャン・ユスターシュの初期短編。
パリ郊外。金のない二人の男(ダニエルとジャクソン)が街をぶらつき、前を歩く女
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バービー(2023年製作の映画)

4.0

鮮やかなピンク&カラフルに彩られた夢の世界「バービーランド」。
そこは、様々な職業(大統領、最高裁判事、作家、医者、ノーベル物理学賞受賞…etc)のバービーたちと、その添え物的存在のケンたちが幸せに暮
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イエス様 マリア様 ヨセフ様(2018年製作の映画)

3.5

『ジャッリカットゥ 牛の怒り』『チュルリ』のリジョー・ジョーズ・ペッリシェーリ監督作。

インド・ケララ州の海岸沿いのラテン・カトリック教徒が暮らす漁村。
35年も前から妻子を残しふらりと姿を消しては
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ひろしま(1953年製作の映画)

-

広島の原爆投下から7年後、日本教職員組合中央委員会が「いかにしてあの日を正確に再現するか」を主眼に、全国の組合員からの寄付を集めて製作されたという作品。

観なければと思いつつやっと。
原爆投下を直接
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クエンティン・タランティーノ 映画に愛された男(2019年製作の映画)

3.5

映画オタク代表クエンティン・タランティーノ監督の作品についてのドキュメンタリー。
原題『QT8: The First Eight』ということで、本作の制作時点での全8作品(キル・ビルはVol.1+Vo
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音響ハウス Melody-Go-Round(2019年製作の映画)

4.0

1974年設立、今年50周年を迎えた銀座1丁目にあるレコーディングスタジオ「音響ハウス」
多くのミュージシャンたちに愛され、いくつもの名曲・名盤が生まれた唯一無二のスタジオの魅力を伝えるドキュメンタリ
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チュルリ(2021年製作の映画)

3.5

インドの『ジャッリカットゥ 牛の怒り』のリジョー・ジョーズ・ペッリシェーリ監督作。

インド南部、ケララ州。ジョイ(Mayiladumparambil Joy)という指名手配犯の男が潜んでいるという山
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DASHCAM ダッシュカム(2021年製作の映画)

3.0

自称インターネットNo.1即興音楽ライブショー「BandCar」というライブ配信を車を運転しながら車載カメラ(Dashcam)に向かってラップ&トークするアニー・ハーディ(インディーロックバンドGia>>続きを読む

シック・オブ・マイセルフ(2022年製作の映画)

3.5

ノルウェーのクリストファー・ボルグリ監督作。

キャッチフレーズ「最狂の承認欲求モンスター誕生。」の通り、カフェで働く主人公のシグネ(ジャケ写のクリスティン・クヤトゥ・ソープ)は、アーティストとして注
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独裁者たちのとき(2022年製作の映画)

3.5

ロシアの鬼才アレクサンドル・ソクーロフ監督による、これまで観たことのない映像体験。

白黒の版画のような世界を行き交う独裁者たち。
スターリン、ヒトラー、ムッソリーニ、チャーチル。更にイエス・キリスト
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ミセス・ハリス、パリへ行く(2022年製作の映画)

4.0

第2次世界大戦後、1950年代のロンドン。
戦争から戻らぬ夫エディの戦死の通知を受け悲しむ家政婦のエイダ・ハリスは、日々何軒かの通いの家政婦の仕事をこなす明るいキャラ。

ある日、なかなか給金を払って
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インビジブル・シャーク(2023年製作の映画)

3.0

サメの出てこないサメ映画『ノー・シャーク』のコーディー・クラーク監督の新作。前作同様手作りなインディ作品で、同じくサメの出てこない『Invisible Shark(透明ザメ)』。

今回の主役は、透明
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キングダム II 第3章/第4章(1997年製作の映画)

5.0

※ 『The Kingdom』と同じレビューです。

ラース・フォン・トリアー監督のホラードラマシリーズ『The Kingdom(原題 Riget)』は、1994年『The Kingdom』(4話)、
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キングダム(1994年製作の映画)

5.0

ラース・フォン・トリアー監督のホラードラマシリーズ『The Kingdom(原題 Riget)』は、1994年『The Kingdom』(4話)、1997年『The Kingdom 2』(4話)から2>>続きを読む

We're All Going to the World's Fair(原題)(2021年製作の映画)

4.0

ジェーン・シェーンブルン監督のデビュー作。
主人公は本作がデビューのアンナ・コブ演じる学校には行ってない孤独な女子高生ケイシー(偽名)。
姿の見えない(声のみ)父と暮らしているようだが、父を避けている
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