富樫鉄火さんの映画レビュー・感想・評価 - 4ページ目

富樫鉄火

富樫鉄火

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驚異のドキュメント 日本浴場物語(1971年製作の映画)

3.0

#192 ラピュタ25周年ニュープリント大会
映画史には、いろんな作品があるものだと、あらためて感心した。
これだけ全国各地でロケするとは、通常の劇映画より手間と時間がかかったのではなかろうか。

遠い一本の道(1977年製作の映画)

4.0

#191 ラピュタ25周年ニュープリント大会
国労のプロパガンダ映画だが、それを割り引いても、たいへん興味深い映画だった。
ドキュメントとフィクションを交錯させる演出が、なかなかうまい。
主人公を運転
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香港ノクターン(1966年製作の映画)

3.0

#190 梅次夢路100年祭
『踊りたい夜』の香港セルフリメイク。
全体の流れはオリジナルのままだが、もとが90分だったのを、120分強に引き伸ばし(おそらく香港側の意向)、間延びしてしまった残念作。
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警視庁物語 十二人の刑事(1961年製作の映画)

5.0

#189 ラピュタ25周年記念ニュープリント
知らずに行ったら、今日が開館記念日で、お祝いのラピュタ森永キャラメルをいただいた。
ありがとう。
そして、おめでとう!
その日にふさわしい、涙モノのニュー
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火の鳥 エデンの花(2023年製作の映画)

-

このレビューはネタバレを含みます

#188
原作を、いじりすぎだと思う。
これは、『火の鳥 望郷編』を参考にした、まったく別作品。
そもそも、シリーズ中、最大の役割を演じる「火の鳥」が、事実上、登場しない。
(配信版は、未見)

では
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ゴジラ-1.0(2023年製作の映画)

3.5

このレビューはネタバレを含みます

#187
あまりに杜撰な脚本や設定なのに、CGの迫力で見せきってしまう、かなり強引な映画。
いくら何でも、占領地域にあれほどの災厄が襲っているというのに、GHQが完全無視とは考えられない。
ノリコの人
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雪豹(2023年製作の映画)

4.0

#186 TIFF2023の12本目

かなり、とっちらかった脚本構成。
中国TVクルーの視点で始まったはずが、いつの間にか、消えていた。
しかし、それにしても、こういうテーマをあくまでエンタメ方
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タタミ(2023年製作の映画)

5.0

#185 TIFF2023の11本目。
素晴らしい!
本作を、アジア初演で(日本で最初に)観たことを誇りに思いたい。

あたしは、新旧合わせて毎年200本ほど観るが、これは、ベスト級!
長年、TIFF
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真昼の女(2023年製作の映画)

3.5

このレビューはネタバレを含みます

#184 TIFF2023の10本目。
こういう大河「女の一生」小説を2時間強にまとめることは不可能で、どこかをピックアップするしかない。
本作では、後半のナチス時代を中心にしていたが、無理にほかの
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ペルシアン・バージョン(2023年製作の映画)

3.5

#183 TIFF2023の9本目
アメリカに移住したイラン大家族三代のコメディで、なかなか面白かった。
だが、時制がフリーすぎたり、人物がカメラに向かって話したり、さらには語り部女性だけでなく、その
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ロクサナ(2023年製作の映画)

3.0

#182 TIFF2023の8本目
タイトルとは裏腹に、主人公はロクサナではなく、ロクサナを助けるためにイスラム社会ならではのトラブルに翻弄される若者の、一種のロード・ムービーだった。
次々に襲うト
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アートカレッジ 1994(2023年製作の映画)

3.5

#181 TIFF2023の7本目
これは、アニメとは名ばかりで、グラフィック・ノベルをそのままスクリーンに映し出したもの。
そう思って観れば、なかなか面白かったが、それにしても長すぎる。
もう少し刈
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ダンテ(2022年製作の映画)

4.0

#181 TIFF2023の6本目
ひさびさに、落ち着いた正統派歴史ドラマを観た。
脚本がうまい。
ボッカッチョがダンテの遺児に会いに行く旅の途中で、縁のあったひとに触れながら回想する、なかなか知的な
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ミュージック(2023年製作の映画)

-

#180 TIFF2023の5本目
『オイディプス王』の翻案だというので『アポロンの地獄』『灼熱の魂』につづく作品を期待していたが、あんまりではないか。
これほどセリフなし、演技なし、省略で、しかも
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青春の反抗(2023年製作の映画)

3.0

このレビューはネタバレを含みます

#179 TIFF2023の4本目
チラシのスチールの女優2人が、どう見ても同性愛風なので、不安の予感があったのだが、見事に的中。
序盤は見事な流れでよかったが、ストに入ってから、とたんにドラマの推
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月が出た出た(1951年製作の映画)

3.0

#178 新東宝大会
配役トップに名前のある花井蘭子さま目当てで観に行ったのに、出番はあれだけ?
1分かそこら。
あんまりじゃないか。

名作になる可能性十分なのに、あまりに間のぬけた演出でダメにな
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あばれ行燈(1956年製作の映画)

3.0

#177 新東宝大会
同じ監督による、戦前作品のリメイク。
活字(小説)ならよかっただろうが、この設定を「映像」にすることは、無理があると思う。
いくら時間が経っているとはいえ、田崎と鶴田を全員が間違
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鳥たちへの説教(2023年製作の映画)

-

#176 TIFF2023の3本目
アート映像詩集。
100分間、何も起きない超長回し画面や(最後は起きるが)、意味不明の詩を延々と聞かされる。
タイトルから、てっきり、アッシジの聖フランチェスコ関
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家探し(2023年製作の映画)

4.0

#175  TIFF2023の2本目
これも、たいへん面白かった。
中東の映画は、ユダヤ系もアラブ系も、どれもクセが強いが、これは明らかに国際市場を目指して、うまく普遍中庸を描いており、それが成功して
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ゴンドラ(2023年製作の映画)

4.5

#174  TIFF2023の1本目
これは、いままであまり観たことのない「文法」による、パントマイム(無言劇)映画で、たいへん面白かった。
宮沢賢治の幻想童話を、ドリフの大がかりセットのコントで描い
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ザ・クリエイター/創造者(2023年製作の映画)

4.5

#173
素晴らしい映画だった。
世界観が明確で、しかもアジア礼賛なのだが、あまり親切に解説してくれないので、ぼんやり観てると、置いていかれそうになる。
(この種のSFに不慣れなひとは、パンフで基本設
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湯の町姉妹(1961年製作の映画)

-

#172 新東宝大会
これ、花井蘭子の遺作じゃないか?
この年に亡くなっている。
あんな細いひとが、顔も身体もむくんでいて、最初、誰だかわからず、ちょっと衝撃だった。
脳腫湯の影響と思われるが、それば
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花と波濤(1954年製作の映画)

4.0

#171 新東宝大会
これは、なかなか面白かった。
さすがは井上靖の原作で、大人数の出し入れもうまく脚色されている。
しかも、次から次へとスターが出てくるので、飽きない。
通常と逆で、女性が優柔不断な
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天の夕顔(1948年製作の映画)

2.5

#170 新東宝大会
高峰三枝子の美貌で、何とか観通せたが、何ともメリハリのない話だった。
むかしの浪漫小説の映画化なので仕方ないが、それにしても、2人とも、もうすこし近代的な生き方ができないものか。
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白鍵と黒鍵の間に(2023年製作の映画)

2.5

#169
やろうとしたことはわかるが、凝りすぎで、やはり無理があったと思う。
年末で今夜が忘年会だというのに、まったく冬らしくなく、コートも着ないでワイシャツ姿で外を歩いているのも変ではないか。

宇宙探索編集部(2021年製作の映画)

3.0

#168
ロバに乗るので、ドン・キホーテのパロディらしきことはわかるが、全編がモキュメンタリー・カットで疲れた。
しかもカメラ担当の存在が説明皆無なので、モキュとしても中途半端。
だが、『2001年宇
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栗の森のものがたり(2019年製作の映画)

-

#167
不覚にも爆睡してしまった。
《アイドルを探せ》イタリア語版がながれていた。
機会があれば再鑑賞したい。

友よ、静かに瞑れ(1985年製作の映画)

4.0

#166 逝ける映画人大会 崔洋一
初鑑賞。
これは、意外とよかった!
北方初期作品の雰囲気が、とてもうまく映像化されている。
脚本も妙に凝らずにシンプルでよかった。
この前に観た『マークスの山』と違
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マークスの山(1995年製作の映画)

2.5

#165 逝ける映画人大会 崔洋一
初鑑賞。
あの長大重厚な小説を2時間強に圧縮するのだから、ダイジェストになるのは仕方ないが、それにしても、もう少し、わかりやすく凝縮してほしかった。
語り口が、あ
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君ゆえに(1954年製作の映画)

3.5

#164 新東宝大会
この前に『霧の第三桟橋』#163も観たのだが、本サイトには登録なし(投稿日現在)。★3.5。

こちらは、『君の名は』に『愛染かつら』を混ぜて、『卒業』テイストで仕上げた佳作。
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ヒッチコックの映画術(2022年製作の映画)

2.5

このレビューはネタバレを含みます

#162
期待したほど面白くなかった。
これは、邦題とは裏腹で、ヒッチがあちこちで述べていた「映画哲学」を立証したいがために、無理矢理、名作名場面をあてはめたもの。
よって、6つのカテゴリーも、最後の
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燃えあがる女性記者たち(2021年製作の映画)

3.5

このレビューはネタバレを含みます

#160
川崎市アートセンターへ芝居を観に行ったら、館内映像館にかかっていたので、飛び込み鑑賞。
これは素晴らしいドキュメントだった。
近年、スマホで撮影された記録映画はあったが、本格的なニュース番組
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まなみ100%(2023年製作の映画)

3.0

このレビューはネタバレを含みます

#159
朝日新聞の映画評が、冒頭で「日本映画史に残る青春映画が誕生した」と書いていたので、そんなにすごいのかと、そのあとは読まず、期待して観に行った。
ところが、観ているうちに、強烈な既視感に襲われ
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おもいでの夏(1970年製作の映画)

4.0

#158 ワーナー35mm大会
数十年ぶりに再鑑賞した。
1970年に、戦争真っ盛りの1942年を描くということは、戦争の記憶がある観客が対象だったわけで、それを思うと、単なる青春映画とは、かなりちが
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007/ ロシアより愛をこめて 4Kレストア(1963年製作の映画)

5.0

#157
子供のころから、おそらくもう、20回くらい観ているのだが、まったく飽きない。
VHS、LDを経て、DVDも何種類も持っている。
なのに、また行ってしまう。
まさか4kを大銀幕で観られるとは。
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ガッジョ・ディーロ デジタルリマスター版(1997年製作の映画)

4.0

#156
あまりに強烈なロマの習慣や音楽に、いままで観てきたどんな映画ともちがう、独特な感触と個性を感じた。
若い主演2人だけがプロ俳優らしいが、そのせいか、ドキュメント的な面白さもあった。
かつてア
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