塔の上のカバンツェルさんの映画レビュー・感想・評価 - 2ページ目

終わらない週末(2023年製作の映画)

3.7

このレビューはネタバレを含みます

最高傑作ドラマ、「Mr.ロボット」のサム・エスメイル監督作品〜☺︎

出オチみたいな結末だけど、そこに至るまで一体何が起こってるんだ?と、ジリジリと興味が持続するのは流石はエスメイル印。

予告編から
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まぼろしの市街戦(1967年製作の映画)

3.6

第一次大戦の終戦末期の仏の街に潜入する英国兵と残された精神病院の人々が織りなすドタバタコメディ(?)。

英軍のスコティッシュグレナディアーズが画面一杯に映るので、キルトと高地連隊が準主役の映画でもあ
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女神の継承(2021年製作の映画)

3.7

予告編がめっちゃ怖いやつ。

「コクソン」のナ・ホジンが製作に付いてたので、ホラーだけど観てみた。

タイという馴染みのない土地で、仏教とキリスト教と土着の民間信仰が渾然一体となって根付いている田舎の
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アンノウン・ソルジャー 英雄なき戦場 オリジナル・ディレクターズ・カット版(2017年製作の映画)

3.6

上演版は昔映画館で観たなぁ。
本国版はそもそもドラマシリーズなんですね。さらに長い。
フィンランド、カレリア地方の緑陽樹の美しい自然風景と木漏れ日に照らされながら、繰り広げられる継続戦争。
苔むした緑
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モガディシュ 脱出までの14日間(2021年製作の映画)

3.7

前評判の割に個人的には普通のエンタメだった。
ただ、普通に海外ロケ映画を違和感なく消費可能なレベルまで到達した韓国映画の努力の賜物とも言えるなぁ〜

南北兄弟モノの系譜だけど、前半は汗臭い(物理)サラ
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ウォンカとチョコレート工場のはじまり(2023年製作の映画)

3.6

割とドラッグ映画。

アメリカのお笑い番組、コメディセントラルでお馴染みのキー&ピールが大好きなので、キーの活躍は嬉しい。キー自体も多彩なイカれ演技はお手のものなんだけども、周りのキャラの平均値が基本
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チャーリーとチョコレート工場(2005年製作の映画)

3.8

クリストファーリー演じる親父の歯科医院が南極だかに建物ごと引っ越ししてるシーンはめっちゃ笑う

白鳥(2023年製作の映画)

3.6

人生のウェスアンダーソン作品、2作目。

とても可愛らしくて珍妙な絵面に、ブラックユーモアというか、後味の悪い寓話的な何か。
好きだけど苦い感じ。

飛び出す仕掛けの絵本みたいな、画的な工夫をたった2
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シュガーランドの亡霊たち(2019年製作の映画)

3.6

親友がISISになった。

"彼"の友達たちが地元の至って平和な風景の中で狼狽、怒り、何故?と戸惑う様が短編ながら非常に伝わってくる。

一緒につるんでいた、良いヤツのあいつがいつの間にか過激派に染ま
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ニジェール物語(2017年製作の映画)

3.4

寓話。
絵本をそのままアニメーションにした短編集。
サヘル地帯の内陸国ニジェール…ニジェールに伝わる民間伝承を集めた作品かと思ったけど、当地で教育活動を行なっていた日本人が原作なんだそうな。
サハラ砂
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ナポレオン(2023年製作の映画)

3.7

友人たちと日比谷にて観た。
手持ちのBlu-rayの「戦争と平和」(1967年 ソ連製作)、「ワーテルロー」(1970年 ソ・伊合作)で9時間分の予習をしておいたので、必然とこれらの作品と比較しながら
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ザ・クリエイター/創造者(2023年製作の映画)

4.1

ギャレス君の好きが詰まった一本。

処女作「モンスターズ」から応援してきたので、「ゴジラ」と「スターウォーズ」で精神を病みかけたギャレス監督が、自分の創作意欲を遺憾無く発揮して、のびのび映画を本作で撮
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ゴジラ-1.0(2023年製作の映画)

3.8

このレビューはネタバレを含みます

いつもゴジラとスターウォーズを観に行く友人たちと観測しに行った。

会社の特撮オタクの同僚が言ってた、加点式だと印象良くて、減点式だとガッカリする映画とはその通りかなとも。

個人的には、全く期待無し
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グランド・ブダペスト・ホテル(2014年製作の映画)

4.2

とても好き。
たぶん初めてのウェスアンダーソン作品。
可愛いお菓子か、お洒落な絨毯みたいな映画だった。

ピンクなどのパステルカラーの色調で統一された、ホテルの内装や小物とか、舞台セットと美術を含めた
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キラーズ・オブ・ザ・フラワームーン(2023年製作の映画)

4.0

このレビューはネタバレを含みます

基本的には、遺産相続を巡る計画殺人のサスペンスというオーソドックスな物語であるものの、合衆国の人種差別の歴史が絡むことで巨大なグロテスクさが重くのしかかってくるという厳しい映画だった。

ありきたりな
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つばさ(1927年製作の映画)

3.4

第1回アカデミー賞受賞作品賞。
ここから2年後の第3回作品賞で「西部戦線異状なし」が受賞して、そこから2022年版「西部戦線異状なし」がまた作品賞を取ると思うと、技術と演出、俳優の演技力などなど、映画
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ジョン・ウィック:コンセクエンス(2023年製作の映画)

4.0

このレビューはネタバレを含みます

大好きなガンカタも見納めかと思うと少し寂しいなぁ…。

お犬様に優しく無い奴の尊厳のない死が度がすぎるとか、ネオンに光り輝く梅田駅は笑うとか、相変わらずジワリてぃが高い。

厨二病の頃は、タクティカル
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マーベルズ(2023年製作の映画)

3.6

カマラちゃんの変顔が良かった。
あと、CGのクオリティが色々言われるようになったから(?)か、前半戦は結構俺の好きな肉弾アクション多めでそこも良き。
マーベルは筋肉で殴る!カマラちゃんは滑って飛ばして
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ゴジラ(1954年製作の映画)

4.1

後世に強大なIPになる作品ってのは、どの時代に見ても面白いってのは間違いなく。

各々のゴジラ像があると思うけど、自分にとっては正しく震災としてのゴジラがしっくり来るかなぁ。

1954年に本作が作ら
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7500(2019年製作の映画)

3.6

モキュメンタリーテイストの密室サスペンス。
航空オタクではないけど、こういうプロトコル系というか、作業手順を丹念に追うマニアックな作品は好感持てる。

日本航空123便のパイロットの方達の実音声とか聞
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裸の銃を持つ男2 1/2(1991年製作の映画)

3.5

3秒に1回ギャグが挟まれる狂人向けコメディの2本目。
あまりに意味不明すぎて打ち切りになったドラマシリーズの方が本当に観たい〜

ツッコミ不在で延々に続くお下品なギャグに一周回って恐怖を感じる。

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ニモーナ(2023年製作の映画)

3.6

ニモーナの動きがかわいい。
アニメーションは、「長靴をはいたネコ」(sonyアニメーション 2023)にモロに影響受けてる感じ。お目目がクリクリになるギャグはモロに引用だし。

テンションはティーンエ
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ミークス・カットオフ(2010年製作の映画)

3.7

西部開拓期のアメリカの荒野の原風景が、チャールズマドソンラッセルとかの絵画的な美しいシネマトグラフィが印象深い作品。

夜間のシーンは光源がほぼない当時の暗闇に目を凝らさないと見えない場面が多々なので
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アンツ(1998年製作の映画)

-

ドリームワークス製作のピクサーのパチモンアニメ感。

子供向けアニメなのに、劇中で軍隊蟻がフルメタルジャケットよろしくミリタリーケイデンスを口ずさみ、白蟻軍団と戦争を繰り広げる様は、キャラクターのCG
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ミッション:インポッシブル/デッドレコニング PART ONE(2023年製作の映画)

3.8

このレビューはネタバレを含みます

友人と見に行った。

最早びっくり人間ショーを見ている感覚。
トムが体を張りすぎて、自殺願望者の死ぬ瞬間を見ているような一周まわって不謹慎すら覚える。

ノーランの全部本物っていうリアル志向とは別ベク
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戦争と平和(1965年製作の映画)

4.4

上映時間7時間!!!!
エキストラ12万人!
製作費130億円!
製作期間5年!
ソ連軍全面協力!

4Kレストア版Blu-ray(¥15,000)を新たに購入。
観るのにめっちゃ体力使った…。

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君たちはどう生きるか(2023年製作の映画)

3.5

このレビューはネタバレを含みます

自分は、フワッとしたデルトロの『パンズラビリンス』だと思って観ていました。

逃避としての空想世界から、戦時下の厳しい現実の日常に引き戻されるという構図に類似を見たわけですが、ただ本作は現実の戦争をテ
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水グモもんもん(2006年製作の映画)

3.6

ジブリ美術館で鑑賞。
当日本作が上映作品で絶望した。
蜘蛛が死ぬほど苦手だったから。

しかし、長い手足、ギョロつく多眼、すばしっこい挙動、そのどれをとっても蜘蛛そのものなのに、可愛げにキャラクターが
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トゥルーライズ(1994年製作の映画)

3.9

現在のキャメロンのフィルモイメージからは珍しいコメディ映画だった。

ちょっと変態的ですらある。

シュワの無慈悲な殺陣アクションと軽快なユーモアジョークの相性のバランスが、コメディにちょっと寄ってる
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タイラー・レイク 命の奪還2(2022年製作の映画)

3.6

Netflixのアクション映画は、予算があるからヨーロッパ各地のロケができる観光地巡り感あるなぁ。

前作の団地での縦方向のノンストップ肉弾バトルからは、少し息切れしてる気はするけど、クリヘムの身体を
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インディ・ジョーンズと運命のダイヤル(2023年製作の映画)

3.6

このレビューはネタバレを含みます

個人的には手堅さが美点の映画なのかなと思いました。
冒頭のナチのところとかは往年のジャンル的愉快さもあったりして、インディシリーズの同窓会映画としては懐かしい感覚もあって良かった。
突き抜けた面白さは
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スパイダーマン:アクロス・ザ・スパイダーバース(2023年製作の映画)

4.5

このレビューはネタバレを含みます

前作が好きすぎて、「プレミアム・エディション(4K ULTRA HD&3Dブルーレイ&ブルーレイ)【初回生産限定】」を購入し、英語版のアートブックも手に入れて、
前夜に前作の復習を済ませた状態で映画館
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THE FIRST SLAM DUNK(2022年製作の映画)

4.4

連れに激推しされて見に行った。

出てくるキャラを皆んな好きになっちゃう。
王道のスポ魂モノを久方ぶりにら接種できた多幸感。

原作未読だけども、1試合で1本の映画という構造の中で、ちゃんと各キャラが
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(1985年製作の映画)

4.3

やっと観た。

映画とは日常生活で味わえないスペクタクルな体験を画面越しに垣間見ることが出来ることだと思うけど、自分にとってはそれは物量。

日常生活では味わえない大量の人と物が1画面に集約される様に
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父親たちの星条旗(2006年製作の映画)

3.8

"戦争を分かった気でいる奴は馬鹿だ。
特に戦場を知らない者に多い。
皆、単純に考えたがる。
善 対 悪、ヒーロー 対 悪者。
どちらも大勢いる"

個人的にこの台詞が大衆の戦争を体現していて印象的な映
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スパイダーマン:ノー・ウェイ・ホーム(2021年製作の映画)

4.0

このレビューはネタバレを含みます

過去鑑賞〜

シリーズの過去作の悪役や主人公総集結というアイデアは、マーベルコミックの伝統ではあるようだし、仮面ライダーなどでやってて必ずも新しくはないわけだが、今作は単なる総集合に留まらず、
スパイ
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