予告編がめっちゃ怖いやつ。
「コクソン」のナ・ホジンが製作に付いてたので、ホラーだけど観てみた。
タイという馴染みのない土地で、仏教とキリスト教と土着の民間信仰が渾然一体となって根付いている田舎の情景がめちゃめちゃ不穏なモキュメンタリー。
密着ドキュメンタリーの体だけど、結構脚色というか、サウンドエフェクトがガッツリ入るので「ブレアウィッチプロジェクト」みたいな淡白な作品ではなく、普通にホラー映画。
でも寒村の不穏さとか、鬱蒼とした密林に現れる人工物だったり仏殿だったり、東南アジア的奇妙さが際立つ画作りが怖さを持続させる。
取り憑かれた女の子まわりや、惨事が起こる描写は結構直接的に生々しかったり、直にグロテスクなのと、普通の商業ホラーでもアウトな犠牲者描写があるので、手加減ない作風は韓国映画イズムの継承って感じ?
万物八百万の霊たちが集合するのは、アジア的だなぁ。
一神教と多神教が混在して誰が救い賜うてくれるのか?っていうのは、ナホンジンの「コクソン」的とも。
登場人物全てが酷い目に遭うし、観客の観たいものを観せてくれるとは思うので、物足りなさは無いと思う。
個人的にはホラーの楽しみ方に慣れてないので感想がよく分からないけども、気持ち悪さと後味の悪さを残していく韓国ホラーとタイホラーが悪魔合体する試みは今後もジャンル的には良いんじゃないでしょうか。