メリル・ストリープとフィリップ・シーモア・ホフマン。
芸達者な二人の役者が火花を散らす会話のシーンがある。
上映開始から20分ほどは特に何も起こらない展開なのに、二人の存在感で何かが起きそうな緊張線が>>続きを読む
広島長崎に投下された原子爆弾の開発に携わり原爆の父と呼ばれたロバート・オッペンハイマーは親しみを込めて呼ばれる時、オッピーと呼ばれていた。
日本人としては彼がホッペンハイマーでなくて良かったと思うと>>続きを読む
戦争映画を観ることが多いと、映画館の戦場シーンの中には何かしらのドラマがあるとアホな私は条件反射で思い込んでしまっている事に気付く。
本作にはそうした"作られた"要素は当然ながら全く無い。プーチンによ>>続きを読む
ア〜、急がしい!急がしい!!
無人の暴走機関車は忙しなく全速力で疾走し、トニー・スコットお得意の性急なカット割はいつものようにチャカチャカ場面を切っては繋いでいくし、つられて観客は「こうしてはおれヌ!>>続きを読む
その昔、まだ三波伸介が司会をしていた頃の笑点でのこと。カウボーイハットを被って一言というお題に対して、三遊亭圓楽(五代目)さんが手を挙げて「シェーンカムバック!」と答える。
すかさず三波伸介が「なぁに>>続きを読む
田舎の病院にふらりと赴任して来た外科医の男(堤真一)は、手術のさなかに「アンコ椿は恋の花♪」(都はるみ)をかけながら困難な症例に抜群の手術の腕をふるう。
ある日、やむなき理由で主人公はオーバールールで>>続きを読む
このレビューはネタバレを含みます
世界有数の地震大国である日本は同時に世界に誇るアニメ大国でもあることは周知の通り。
そんな日本のアニメ界はこれまで正面切って地震をモチーフとした作品に挑んだことはなかったのではないでしょうか。あっても>>続きを読む
蝉は地上に出て来てから10日間しか生きられない昆虫だと思い込んでいた私は、その8日目には一体何があるのだろうか?人生(蝉生?)の8日目には蝉はどう考えて生きているのだろうか?もしかして厳しい定年後の蝉>>続きを読む
パトリス・ヴァーメットというアートディレクターが手掛ける美術はかなり満足度が高い。
砂だらけの惑星に生息する生物を想起させる飛行物体や無塗装?で重厚な金属製の巨大な乗り物、乾いた環境に則した建造物など>>続きを読む
1977年製作の「八つ墓村」は野村芳太郎監督作品で松竹映画ですが、1996年製作の本作は市川崑監督でなんとなく横溝正史シリーズの角川映画っぽいですが東宝映画。
野村版を既に観ていて犯人を知った上での>>続きを読む
バンドのリズム形成を担うドラマーに焦点を当てたドキュメンタリー。
ジャズドラマーについても少し触れていましたが、大半はロックドラマーについてのもので、どちらかというと大勢紹介されている彼らの特徴紹介的>>続きを読む
本作の"活劇"の舞台は日本から始まり香港へと移り、そして最後に再び日本へと戻ります。
チェンとピョウが暴れるのは日本で、監督兼主演のキンポーは香港で登場し日本にやって来て三人揃って暴れます。
香港>>続きを読む
我が国の原発政策が開始された時からずっと「トイレの無いマンション」と言われている原子力発電所には現在になっても未だにトイレは無く、住人は仕方なく隣の家に行ってやったり箪笥や冷蔵庫や押し入れの中にソ>>続きを読む
普段は暗い森の奥でひっそりと山羊の頭のスープを作ったりして社会から距離を置き、時折り善良な人間達に呪いをかけるのが魔女の本来の姿だと思っていた私は本作の魔女を見てビックリ!
人間の住む街で24時間一緒>>続きを読む
先日、初めて日本人の女性サクソフォン・カルテットのポップなコンサートを聴きに行ったのですが、なんとなく物足りなさを感じて帰って来てコレを借りに行きました。
同じ楽器なのだろうか?と感じる程の暗くて重い>>続きを読む
ボクがおそれていたことが起きました。
私は不条理な展開が大の苦手なのです。
訳のわからない事が次々に周囲に起こって主人公がどんどん追い詰められて行くパターンはそれなりに面白いのですが...
詰め>>続きを読む
1950年代という時代に活躍した黒人でありクィアであるリトル・リチャードはロックンロールの基礎を作った。
彼の半生を綴るドキュメンタリー。
人種差別とゲイに対する差別が強いこの時代に、ステージで鍵盤>>続きを読む
ニューヨークの波止場で働く人々は組合を作り仕事の差配をしていたが、実質上はそこのボス(リー・J・コッブ)が組合を牛耳り私服を肥やしていた。情け容赦の無いボスによって友や兄を亡くした組織の下っ端の男(マ>>続きを読む
チェン、ピョウ、キンポーらカンフーの達人達の目にも止まらぬ早業アクションの連続。
いかに攻撃し躱(かわ)すか?打撃を受けたらそれをいかに次に繋げるようにリアクションするか?流れるように計算してやっては>>続きを読む
本作の舞台の米領サモアはラグビーが強い事で知られるサモア独立国の東に位置している南太平洋の島国でアメリカ合衆国の準州。大統領は現在のところジョー・バイデン。
2002年W杯予選でオーストラリアに31>>続きを読む
市民の目は司法を超える!
『十二人の怒れる男』(1957)で市民の目への信頼を描いたシドニー・ルメット監督。
本作では再び12人の陪審員(つまり私達市民)への揺るぎない信頼を描きます。しかも本作では>>続きを読む
サントリーの社員だった頃の小説家山口瞳が「トリスを飲んでハワイに行こう!」という傑作コピーを打ったのが1961年のこと。
常磐ハワイアンセンター(現スパリゾート・ハワイアンズ)の開業は1966年。私>>続きを読む
昨年、ドキュメンタリー映画『劇場版 荒野に希望の灯をともす』(2022)で「こういう所なんだ」と思って観ていたアフガニスタンの荒野。
同じ彼の地を舞台にして本作は米兵とアフガニスタン人通訳の二人がタリ>>続きを読む
フランス映画『エール!』(2014)の米製リメイク作品。細かいところは少しだけ変えてあるけれど、描かれている家族の愛の強さという大事な一点はオリジナルと同様に感動的です。
一度観たほぼ同じストーリーな>>続きを読む
この猫は貧乏を理解している。腹ペコの人間の気持ちが解る基本的には野良ちゃんなのだと思う。
世間の他の猫ちゃんの事は良く知らないけれど少なくとも本作の茶トラのボブ君は、主人公が生きるのに苦労している事に>>続きを読む
行方不明のペット(動物)を探す探偵役でジム・キャリーは映画初主演を果たしました。
初めから終わりまで変なアクションと作り顔で通し素顔を決して見せない彼は、「この人大丈夫か?」とほとんど観客に思わせるこ>>続きを読む
最近あまり見かけませんが、たいして太ってもいないジャパニーズ・ビッグダディは6男14女の20人の子持ですが、巨漢と言ってもいい本作のアメリカン・ビッグママには娘が一人しかいない。その娘が銀行強盗犯の元>>続きを読む
IRAの革命家(ジェームズ・コバーン)で爆弾のスペシャリストがメキシコの山賊(ロッド・スタイガー)と組んで銀行強盗を仕掛けたはいいが空振りに終わり、その代わりに民衆の英雄となってメキシコ政府軍と戦うこ>>続きを読む
名画に登場する舞台を再現しようという企画に挑む映画ファンの人々を映したドキュメンタリー。
その名画とは『続夕陽のガンマン』(1966)で、印象的なラストの舞台となった墓地をロケをしたその地に再現しよ>>続きを読む
ただいま大谷&山本でホットな街L.A.が舞台の警察物作品で、しかも主人公がお喋りな黒人ということなので、1984年製作の傑作『ビバリーヒルズ・コップ』とどうしても比較して観てしまいますがコチラもなか>>続きを読む
これはエグいしエゲツナい脱出劇。
ハラハラドキドキの脱出劇と言ってしまったらエンタメ感が強まってしまいますが、そうした表現よりも本作はこう言った方ほうが合ってそうです。
エグいもエゲツナいも本来の意>>続きを読む
数学の天才青年(マット・デイモン)は数字や文字で表される知識情報を一瞬にして取り入れて記憶し、常人には難解な問題も瞬時に解いてしまう。
一方でアナログでファジーな例えば人の心や肌感覚を受け取ることに関>>続きを読む
新しい教皇を選ぶのには時間がかかって根気が要るためコンクラーベと呼ばれる?キリスト教の儀式がヴァチカンで行われている最中、秘密結社のイルミナティの恐ろしい陰謀が進行していた。陰謀阻止の為依頼を受けた象>>続きを読む
初公開以来40年ぶりの鑑賞となりました。
当時と同じくレイトショーで、加えてIMAXで。
いい時代になったものです。こんなに良い音でバブル前夜の渋谷の夜に体験したドキドキが甦るのですから。
デヴ>>続きを読む
「ゴジラマイナスイッテンゼロスラッシュシー」ではなく、「ゴジラマイナスワンマイナスカラー」と読むんですトッ!
マイナス思考の私のような人間でもこれはとても読めませんでした。(コリスギ?)
まだカラー>>続きを読む
うぅぅムぅ、これは不満だらけでサムぅイ!
明治時代の厳しい北海道の大自然の中の話なのに、令和の渋谷の街が良く似合いそうな男優が今どきの言葉使い混じりで繰り広げるアクション作品はサムイです。
舞台設定と>>続きを読む