ブレッソンの聖杯物語。
磔刑になったイエスの流れ落ちる血をアリマタヤのヨセフが杯で受け止めたのだという。その聖遺物の杯がブルターニュにあるらしく、探求に出た騎士たちが殺戮と略奪を繰り返していた。アー>>続きを読む
相米慎二は1980年に初の長篇を撮って以来、合計13本で監督を務めた。2001年に亡くなったときは53歳だった。本作の後にも、3本撮っている。
☆こども
①『セーラー服と機関銃』(1981)の高>>続きを読む
金なし、家なし。革ジャン着て、テントを背負って、冬の道をひたすら女は歩く。
☆シューベルト
“sans foi ni loi”(信仰も道徳もない)という決まり文句をもじった本作の原題は”Sans >>続きを読む
第二次世界大戦の頃、警察が取り調べと称して暴行をふるい、不遜にも隠蔽してきた事態が露呈した「首なし事件」を担当した弁護士の書いた原作を、橋本忍が映画用に脚本化。監督は『八甲田山』(1977)の森谷司郎>>続きを読む
三原家には長男と次男がいて、父から受け継いだ中堅企業の三原商事を経営していた。長男が社長だが、社長秘書をしていた貧乏な野々宮家の長女が嫁入りすることになり、社長をコントロールして世界制覇を企んでいた。>>続きを読む
1927年、ルイジアナのホテルで画家の男が、村人たちによって、壁に釘打ちされて、惨殺される。50数年後、そのホテルを遺産として相続した女は、荒廃したホテルの改修を始める。すると怪奇現象が起こり始め、人>>続きを読む
季節の節目を表す5節句というのがあるらしい。1月7日は人日(じんじつ)で七草、3月3日は上巳(じょうし)で桃、5月5日は端午(たんご)で菖蒲、7月7日は七夕(しちせき)で笹、そして9月9日が重陽(ちょ>>続きを読む
音信不通だった父が12年ぶりに帰還し、息子2人を旅行に連れ出す。。。アンドレイ・ズビャギンツェフの長編デビュー作。
☆冒頭
劇中で最も要素数が多いショットが冒頭にいきなりやって来る。水中撮影で、>>続きを読む
ボブ・ディランというプロテスト、フォーク、ロック等のミュージシャン、詩人、夫、役者の半生を振り返る。
☆ 『モリコーネ』(2021)とは違う
ボブ・ディラン本人へのインタビューはない。崇拝者たち>>続きを読む
“JLG/JLG - autoportrait de décembre”という原題。”JLG/JLG “というのはJLG par JLG、すなわち「ゴダールによるゴダール」ということだろう。副題は「1>>続きを読む
『エイリアン』や『ブレードランナー』の後で、リドリー・スコットが既に大物になっていた時期なのだろう。制作総指揮も務めている。1300万ドル近く予算をかけたが興収は1000万ドル強で不発に終わった。>>続きを読む
子供たちの諍いがマンションの窓から見える。その子供のけんかに端を発した大人のけんかの密室劇。監督のロマン・ポランスキーは70年代末にジャック・ニコルソンの邸宅で少女に性的暴行をしたかどで有罪判決を受け>>続きを読む
四谷シリーズ(の亜型)。
2本立ての映画を、映画館の最前列でハリセンボンが、後方で一般ののお客さんが観ている、というのが大枠。
5部構成になっている。
①映画の前にハリセンボンのかけ合い
②清水>>続きを読む
アラスカで未知の生命体と遭遇した米軍の話。
面白いなと思ったのは、宇宙人が植物であるという設定。不気味なものと植物を結びつける何かがあったのだろうか。
ドン・シーゲルの『ボディ・スナッチャーズ』(>>続きを読む
ロダンは1840年に国の依頼で美術館のモニュメント制作に取り組むことになる。ロダンが40歳のことで、上野にもある『地獄の門』を構想するも、行き詰まる。その苦悩の時期にカミーユ・クローデルを弟子に迎える>>続きを読む
ニューヨーク、ブロンクス。オープニングは完全な白色がスクリーンの全面で光っている。ヴィンチェンゾ・ナタリの『CUBE』(1997)のラストの白痴を想起させる狂ったピュアホワイト。クレジットが流れるが、>>続きを読む
2010〜2017年に放映されたオランダのテレビ向けのドラマの完結編で劇場公開版らしい。そんなことを知りもせずに観たのだが、普通に面白かった。主役の方のビジュアルはトリニティ?
☆悪かった点
終盤>>続きを読む
☆冒頭のモンタージュ
クラブを営んでいるヤクザな男(根津甚八)につきまとわれゆすられているのか、それとも自分から足を開くのか。ヤクザの男の反対側には「シャブ」で昇天した表情のチンピラ(椎名桔平)がい>>続きを読む
1930年代のブタペスト。[カルメン + ユダヤ男 + ピアノ男] + ナチス男 = ?
☆ハンガリーのある歌曲
シェレシュ・レジェーという人の『暗い日曜日』という歌曲がハンガリー語でレコーディ>>続きを読む
四谷怪談シリーズは何でも観てみようということで、借りてみた。動画の静止映像の怨霊らしきものがお岩さんに思えるという、意味のない連想で、話が進んでいくフェイクドキュメンタリー。民谷伊右衛門(たみやいえも>>続きを読む
耳が聴こえない人たちのドキュメンタリー。
☆手話は原始言語か?
耳が聴こえない人たちのコミュニケーションが手話であるのは当然だが、その手話も多様で、外国語があるように、フランスの手話やアメリカの手>>続きを読む
クローネンバーグによるバイオロジカル・ナイトメア。物体をデータに分解して、再合成することでテレポーテジョンする装置を作った博士が、自分の転送に失敗する。。。
子供の頃にテレビで観て以来。もうちょっと>>続きを読む
コロラド州のデンバーから、カルフォルニア州のサンフランシスコまで新車を陸送する仕事のついでに寄った怪しいスタンドで、15時間以内にサンフランシスコに到着する賭けを男はする。もし翌日午後3時までに着いた>>続きを読む
20年くらい前に好きだった人が死んでしまい、遺灰はのらくらのひも生活を送っている僕に任せるという遺言らしく、田舎に帰ることにした。。。
☆おもひでのアスペクト比?
スタンダードサイズである。詳し>>続きを読む
成瀬巳喜男の『乱れる』は、さほどに感心しなかった。しかし、長ったらしく書いたのは、塩田明彦による本作の分析を取り上げたからだ。自分の結論を先に述べておくと、塩田明彦の分析は穿った見解であり、それは動線>>続きを読む
アニー・リーボヴイッツは1949年の生まれで、現在74歳。彼女はサンフランシスコの美大生になった頃、創刊されて間もないローリングストーン誌のために写真を撮り始め、ジョン・レノンやミック・ジャガー等、ロ>>続きを読む
白人ではなく黒人。
大人ではなく子供。
金持ちではなく貧乏。
医者ではなくフール。
そして、人間ではなく、むしろゾンビ。
。。。
☆闘争
映画におけるマイノリティの闘争は、いつのまにか勧>>続きを読む
見渡すかぎり畑が続いているアレックスの実家に遊びに来たマリーはヘッドホンをして自慰に耽っていると、異様な物音が。シリアルキラーがやって来て一家を惨殺し始めた。。。フランスのサイコスプラッター。
本作>>続きを読む
天才少年はチョークで路上に強力な絵を描き、ピアノを弾きこなし、凄まじい暗算能力を示す。わざと間違えたりして仮面を被るので学校では友達ができない。父はいない。なぜなら母が処女懐胎したから。母は飲み屋のウ>>続きを読む
超新星が爆発して輝かしい光を発散した年、福岡の水族館のイルカのプールに少女が真っ直ぐに泡を立てて落ちていくのを高校生の男子が目撃する。少女はオリンピックの候補者だった。男子は恋に落ち、少女はプールに飛>>続きを読む
水兵が2人呼び出される。上官の招集でも、ぐだぐだ不平を言ってなかなか応じない。ある若い水兵が募金箱の40ドルに手をかけたかどでポーツマスの刑務所で8年の懲役になるという。水兵2人が若い水平を護送する旅>>続きを読む
精神分析というのはジクムンド・フロイトがウィーンで創始した。『夢判断』の初版は1900年の出版である。今でも読まれている極めて重要な研究だが、ウィーンでは黙殺され孤立していた。この本を読んで熱烈なフロ>>続きを読む
宗教コミューンで育てられた兄弟が、教団から離脱してマスコミに気狂いぶりをアピールしたが、弟が戻りたいと言い始める。
ジャスティン・ベンソン(1983生まれ)とアーロン・ムーアヘッド(1987生まれ)>>続きを読む
500年前のフレスコ画がずっと個人所蔵でカタログに載らずに来たが、落ちぶれた貴族の末裔が売りに出すと。大学で絵画の修復を研究しているジュリア(ケイト・ベッキンセール)が預かり、赤外線を通すと、、、なミ>>続きを読む
70年代のパンクやグラムが流行った時代。マンチェスターで結成されたバンドの走りと、ボーカルの短い青春。
☆ボーカル
ロックバンドのボーカルの映画なのに、端的に言って、その歌に魅力がない。主人公役>>続きを読む
男と女がボストンからサンディエゴに引っ越すため、新車のジープでアリゾナの砂漠を走っていると、よそ見をした瞬間、側道からやってきた車と衝突しかける。すんでのところで交わしたが、相手の小汚いトラックは怒っ>>続きを読む