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コレクティブ 国家の嘘の1234のレビュー・感想・評価

コレクティブ 国家の嘘(2019年製作の映画)
5.0
とりあえず今年イチの映画が決まりました。

ジャーナリズム映画の歴史を、確実に塗り替えたと思います。

それだけルーマニアの腐敗がひどいということですが、他人事ではないと強く感じます。

大事なのは、どのくらい真剣に解決しようという姿を見せるかですよね。

腐敗は、感染症のように目に見えないところで進むのですから、腐敗を止める力も目に見えない力でなければなりません。

日本でも総理が最近変わりました。
でも、この映画の保健相の真剣さを持って大臣を拝命した人が、果たして一人でも存在するか。

総裁選の茶番を、10分単位で開票を報じる日本のメディアを冷めた目で見ていました。

この国じゃ政治家もメディアも、緊急事態を我がこととして考えようとしないんだなって。

なぜもっとリスク高いことを報じようとしないんだろ。
小室圭さんのことなんて、どうでもいいわ。

テレビ討論で、政権側としてトロンタン記者を吊し上げようとする足組んだ男、言ってることは日本の橋下徹にそっくりでしたね…
詭弁を弄する人間は、やっぱり洋の東西は問わないんだなって。そういう人ほどメディア露出が多いのも。
(ブカレストの女市長は、杉田水脈がかぶるし…)

毅然とやり返すトロンタン記者は、ほんとうに立派です。
スポーツ紙の記者ですと?

あのルーマニアの保健相も、まだ33歳ですよ?これ、いまの現実の話です。


コロナ禍で延期になってるあいだに、海外で評価の高い本作が、大手の映画館で大々的に上映されないのは、なぜでしょうね。
(都内の上映館が、いま2館しかないのは、さすがに異常だと思います。全国でも8館だけ…うそだろ??)

ルーマニアよろしく、何か都合の悪いことでもあるのでしょうか。

そういえば、今月は衆議院選挙ですね。

是非みなさん、この映画をご覧になってみてください。千の言葉よりも雄弁です。

見終わったら、いまは目に見えていない答えが、心の内に握られているはずです。

自信をもって、おすすめ出来ます。

(わたしの感想は引用も書き換えも自由です。わたしにできる、あの保健相への、せめてもの手向けだと思っています。)
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