ちょげみ

マーベルズのちょげみのレビュー・感想・評価

マーベルズ(2023年製作の映画)
3.3
【あらすじ】
アベンジャーズ最強のヒーローとして宇宙を股にかけ活躍しているキャプテンマーベル。
そんな彼女の過去を憎み、復讐を企てるある敵が出現する。
キャプテンマーベルがいつものように一人で敵に立ち向かおうとする中、強大な能力を開花させたばかりの〈モニカ・ランボー〉、地球の新米ヒーローの〈ミズ・マーベル〉と体が入れ替わる摩訶不思議な現象が発生。
成り行きで彼女たちはチームを結成、運命を共にし強大な敵に立ち向かうことに。。。


【感想】
作品を重ねるにつれて歴史と鑑賞難易度が増し、よりテーマが重厚になる傾向にあるマーベル映画だけれど、こと今回に関してはいささか趣を異にしていました。


今作品は一見シリアスヒーロー映画に見えながらもその実、シリアスの皮を被ったコメディ色が強い映画です。
いわばマーベル沼に浸かっている人以外の層にも目を向けて作られた"一服の清涼剤的ポップコーンムービー"だと思います。


映画館を出て最初に思ったのは、バランス良く作られた映画だなぁ...だという事です。

性格の異なるメインキャラクター3人の掛け合いは作品にユーモアと可笑しみを提供いていたし、トリオの位置が入れ替わりながらの戦闘はスピード感と緩急を与えています。
(ニック・ヒューリーですらユーモア要員として登場している事には少し眉を顰めたくなるけれど)


ただ、魅力的な点もあるけれどそれと同じくらいリアリティに欠ける(欠けすぎている)と感じる点もないではなかったです。

サノスにも引けを取らない強さを誇るキャプテンマーベルが相性が悪いとはいえ敵に一方的にやられたり、宇宙から墜落した避難ポッドが地面に落ちたのにまるでビルの3階から落下した程度の衝撃しかなかったり、モニカとミズ・マーベルがキャプテンマーベルと肩を並べて戦っていてもそんなに違和感を覚えない(キャプテンマーベルの力がいささか過小評価されて描かれているように見える)点とか....


総括すると、純然なるヒーロー映画として見ると首を捻りたくなるけれど、コメディ要素とヒーロ映画要素が拮抗しているコメディヒーロー映画としてはなかなか悪くない作品なのではないか...と思います。
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