ちょげみ

名探偵コナン 時計じかけの摩天楼のちょげみのレビュー・感想・評価

3.7
後に毎年100億近くを安定して稼ぎ出すことになるモンスターコンテンツと化すコナンの映画、その記念すべき第一作。

なんというか、第一作ということだけあって手探り状態の感が否めない、というよりコナンファンをなるべく多く誘致するために最大公約数的な、門戸が広い作品に仕立てあげているという印象を受けました。

それは新一VSボマーというわかりやすい構図に加えて、単純明快極まるストーリー、子供でも分かるミステリー(なんとこの映画、犯人候補が一人しかいない!)など、作品内の随所から感じられることです。


ただ、だからといって本作はつまらないかと言えばそれはまた別の話。

約90分という長さの映画ですがつまらなくなり途中で投げ出したくなるみたいな事はなかったですし、映画の終盤ではカタルシスも感じられるようなシーンもありました。
そしてなにより、作中に滲み出てる90年代後半の空気というのが結構個人的には好きだったかな。
ああ、懐かしい(まあ自分はまだ生まれてないけれど)と郷愁を誘うような時代を感じさせるガジェットだったり古き良きコナンの魅力だったりが溢れ出ていました。

総括すると、まあここ最近の映画と比べるとちょっと色褪せていることは否定できないけれど、それでも伝説の始まりの作品として見るとすげぇ面白く感じます。
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