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この時代の芸道ものをスクリーンで観ていると、今の時代と完全に隔離されているような感じがして、非常に心地よい。
それはそうと、この映画、とても素晴らしい。個人的には、「残菊物語」と並び立てる…
オンラインによる座席指定で1本見るか2本見るかで手続きが変わる新システムに生まれ変わった新文芸、観客の9割を占める高齢者はカウンターで四苦八苦、ブチ切れる爺さん続出。そんな中でひさびさ再見した成瀬の…
>>続きを読む1943年の本作は1938年の『鶴八鶴次郎』と同じ芸道ものの映画だが、作風はそれなりに変化していて興味深い。『鶴八鶴次郎』は目まぐるしいほどの細かいカット割りが印象的だったが、本作ではそれが抑制され…
>>続きを読むこのレビューはネタバレを含みます
1943年製作公開。原作泉鏡花。脚本久保田万太郎。監督成瀬巳喜男。
東宝マークの前に「一億で背負へ 誉の家と人」というアッピールが入る。1943年とはこういう時代だったのですね。
若くして能楽師…
芸に生きる一家の物語。今仕舞や三味線、唄はそもそも現代の日常の生活空間から消え失せたが、それでも細々永らえてるそれらの芸はすべて近代的な「芸術」として把握されるのみ。芸術とまるで価値観の違う(それは…
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