評価が難しい作品…だけれど、もうワイスピはこれで良いのだろうと思わされてしまうパワー。
一応、MEGA MAXと、出来れば全作復習してからの方が良いかと(新キャラも多いので、既出キャラにお前誰だっけ?となると物語に集中できない)
シリーズ10作の中で、かなり散らかってきたキャラと関係性を整理するのかと思いきや、更に輪をかけて新キャラを登場させてきたり、リトルB人種変わってない?とか、B級と言ってもいいギリギリラインのプロットに、登場車種が少なくニトロ頼みのカーアクションに、と、ツッコミどころは多々。
唯一、モモアマンは文句無しのヴィランぶりで最高でした。陽気でキュート、裏に潜む底知れぬ狂気。
しかし、ツッコミどころは多けれど、何だろうなー、伝わって来るんですよ。
「観客が求める物語を、全力で届けたい!」という想いが。
シリーズを重ねるごとに、単なるストリートレースのお話から、世界を舞台にするまで、前例と予定調和をぶち壊しながら進化してきたシリーズ故に、常に新しい驚きを届けようという開拓精神こそ、ワイスピの根幹なんだろうと。
予想外のラストにポストクレジット、思わず胸を熱くしてしまう。
これまで全作、ポストクレジットでの繋ぎなどはありつつも一作品としては一応完結させてきたシリーズが、初めて複数作を前提とした展開に。MCUとの類似性を指摘する声も、確かに。
気づけば、出演陣もとんでもなく豪華になっていて、車を主軸に多様でありながら普遍的な物語を描いてきたシリーズの行き着く先が何処なのか。
EV溢れる現代に、ガソリンとオイル香る、そろそろ回顧的な空気感さえある中、そろそろ締めるタイミングではあるのだろうけれど、少し哀しい気持ちにもなる。
完結に向け、ワイスピアッセンブル!
多くのファンが心待ちにしているだろう、ブライアンの存在。
果たして、どう描かれるか。
See You Again, Paul.