mamiKO

サウンド・オブ・メタル ~聞こえるということ~のmamiKOのネタバレレビュー・内容・結末

4.5

このレビューはネタバレを含みます

とても良かったです。
主演の彼、とてもかっこいい。
フクロウみたいだ、と言われた時、ホントだ!と思って、初めてフクロウってかっこいいんだなと思った。

音楽やってる人って、耳が悪くなること多いですよね。どんなに辛いだろうと思います。
彼は音楽を取り戻したくて、何より最愛の彼女をつなぎ止めたくて、必死で、…母親を求める子どものようでした。
差し伸べられる手を振り払うように、生き急ぐように手術を受け、迎えに行った彼女に現実を見て、「もう、良いんだ」と抱きしめるシーンはたまらなく胸が締め付けられました。
自分が救って、守っていたと思っていた女性が、本当は自分なんていなくても、全く困らなかったのですから、たまらないです。(その時はもちろん本当にお互いがお互いを必要としていたと思いますが)しかも、いい子なんです、とても。嫌いになる要素なんてない。その大好きな女性から、自ら離れる。たまらないです。
自分の肉体は改造してしまった。戻る場所はない。

装置を外して、ようやく得た、静寂。

「お前はここで、静かな時間をすごせたのか」

絶望的なはずなのに、なぜか希望のようなこれからを感じさせるラストシーンが印象的でした。
mamiKO

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