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黒い雌鶏
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目次

黒い雌鶏の作品紹介

黒い雌鶏のあらすじ

2001年、内戦下のネパール北部の小さな村。カーストの差を越えて友情を育んでいるプラカシュとキランは、姿を消した雌鶏を探すために旅に出る。だがそこで彼らが目にしたものは…。ミン・バハドゥル・バムの長編デビュー作。ヴェネチア映画祭批評家週間の最優秀賞を受賞。

黒い雌鶏の監督

原題
The Black Hen
製作年
2015年
製作国
ネパールフランスドイツ
上映時間
91分

『黒い雌鶏』に投稿された感想・評価

[ネパール、視界の外側にある戦争] 80点

傑作。ミン・バハドゥル・バム長編一作目。ベルリン映画祭予習企画。2001年、ネパール北部の小さな村。この年は、1996年から続く内戦が短い停戦に至った年でもあり、王族殺害事件が起こった混乱の年でもあった。村にはカーストの異なる二組の姉弟がいた。結婚を間近に控えたウジャルとその弟キランは庄屋の子供で、最近母親を亡くしたビジュリとプラカシュは不可触民の子供だった。キランとプラカシュは仲良しなのだが、特にキランの家族はプラカシュと仲良くすることを嫌がっている。そんな中で、プラカシュは最近亡くなった母親が遺した雌鳥を育てることを心の支えとしていたが、ある日飲んだくれの父親が売り払ってしまい、取り戻すためには新たにお金を集めなくてはならない…云々。政府軍からもマオイストからも蹂躙されつつ、それらから最も縁遠そうな村人たちという関係性はオラフ・ノイラント『Nest of Winds』にも似ている。同作はソ連とレジスタンスに翻弄される牧場主を描いているが、どっちがどっちだかよく分からず、最終的にどっちも同じであるという描き方までそっくりだ。そんな内戦から"縁遠そうな"村人たちの生活と戦争の関係性は、まさに"雌鳥を取り戻す子供の冒険"と重ねられており、終盤にかけてグロテスクな形で混ざり合っていく。"縁遠い"なんてことはなく、すぐ近くの裏山で起こっていたのだ。また、空間造形も素晴らしく、特にプラカシュの幻想シーンはアミット・ダッタとかインド芸術映画の香りがするフレーム内フレーム、或いは神話絵画的な構図でとても良い。徐々にズームアウトする落ち着きのないカメラワークも、ここでは"いま見えているものの外側"にある戦争を提示する意味で重要な意味を持っている。
ア

アの感想・評価

3.3
ネパール映画。2015年フィルメックスにて。思わず笑ってしまう子どものいたずらと、途上国・地方にありがちな理不尽へのいらだち。あんま覚えてないです…
ネパールの文化、歴史、政治体制などについて、とても勉強になる映画だった。この監督はロングショットの撮り方など才能はあると思うが、映画の運動性には乏しく、生真面目な画面設計が目立ち、これからもっと頑張ってほしい。

主人公の少年の部屋の造形は素晴らしい。壁の配色、ベッドに横たわる少年、そこにフレームインしてくる父親など、この辺りの演出は上手い。

しかし、雄大な大自然、山々、草原、馬、鶏、毛沢東主義者、画面が豊かになる要素は多くあるが、やはり監督は社会的なテーマを語ることと引き換えに映画の運動性を少し放棄してしまった感じはある。

マオイストと行動を共にした姉との再会場面「斜面」の、もうちょっと面白い撮り方もあったのではないか。

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