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光をくれた人のundoのレビュー・感想・評価

光をくれた人(2016年製作の映画)
4.0
光のままに。

またしてもご無沙汰してしまいました。お久しぶりですm(_ _)m
私事で恐縮ですが、足かけ3年にも及ぶ仕事上のプロジェクトがようやく最終局面を迎え、担当者として多忙を極めておりました。
担当していた業務の半分を別の会社に引き受けて頂くことになり、残り半分を抱えたまま、私もまた別の会社へ籍を移すことになりました。事業再編ってやつですね。尊敬に値するスタッフの方々と仕事ができて、ついつい仕事に夢中になってしまった、というのが正直なところです。
新しい勤務先がきちんと決まって、気分的にはひと息つけましたので、久しぶりにfilmarksにインさせて頂きました。コメント&フォロー放置状態になってしまい、申し訳ありませんでした。

そんな中、約ひと月ぶりに映画館に行ってきました。久しぶりなせいか、いつもより2割増くらいに面白く感じます(笑)
レビューを書いてないのも何本かたまってるんですが、旬が過ぎたので後回しにして、昨日観たばかりのこれを書きたいと思います。

予想していたよりも、感情が濃密に丁寧に描かれていて、2割増しということを差し引いても傑作ではないかと。
ファスベンダー、アリシア、そしてレイチェル・ワイズ。3人とも素晴らしかった。
アリシアはその美貌よりも、愛情や弱さといった、人間らしい感情を惜しげもなくまき散らす姿が見事だったし、何よりも声が本当に魅力的。
満を持して登場するレイチェル・ワイズは、見方によっては、もう1人の主役。

描かれるのは、夫婦愛、家族愛、罪と罰、赦しと解放。
ひたすらにキリスト教的な、普遍的な人間愛。
それに根ざした、各自の決断の勇敢さに拍手を。

印象的なシーンもいくつか。
ファスベンダーとアリシアが初めて2人で会話するシーン。見渡す限りの海。圧倒されるような景色。私の母の実家がこんな感じの岬の近くなので、懐かしく感じたり。
そして、新婚初夜のシーン。どーん、どーんという潮騒が恐ろしくもあり、ロマンチックでもあり。隔絶された世界の中に、ただ2人。

人間というものを、やや美しく描きすぎかもと思わないでもないけれど、時代背景なんかを考えると、そんなに不自然でもないような気も。

邦題はなかなか秀逸。
子は光。愛は光。光のままに、人生という海を往く。
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