ふみあき

砂上の法廷のふみあきのレビュー・感想・評価

砂上の法廷(2015年製作の映画)
2.0
 凄く単調な映画で、最後の最後に大きな真実をドーン!と、後出しジャンケンみたいな展開を予想もつかない大どんでん返しと評価するのは簡単だけど、はっきり言ってこんなものは騙しですらない。むしろ、ラストの30分まで、不必要な証言と会話、登場人物たちを見させられ、最後の最後に脚本家に後ろからぶん殴られ、ズレたドヤ顔を浴びせられたような結末にはむしろ「騙された…」と絶望せざるを得ないのかもしれない。
 この映画のテーマがチャチなどんでん返しではなく「嘘」と「面目」なのかもしれないが、先にも述べた通りラストの30分まで、その「嘘」と「面目」というのがかなり弱く、後から思い返しても必要なシーンではないだろう話や設定が多い。法廷物ということで、証人の偽証や秘事を些細な証言から観察と弁舌で暴く!という展開も無い、ただただ淡々としていて盛り上がりはなく、テンポが良いように見えてその実ただ時間が過ぎているだけで、結局何を見させられているのだろうという気持ちが段々と募っていく映画だった。法廷物としてもミステリとしてもかなりの駄作という印象。
ふみあき

ふみあき