Netflixオリジナル『嵐の中で』と同じ監督であるオリオル・パウロのミステリ。例の如くラストの衝撃はかなりのモノだが、話が奇怪(死体が消える)なのと、誰がどのように、何のために死体を動かしたのかが全くわからないようになっている(俺だけ？)ので中盤からは正直冗長に感じて退屈だった。確かにラストのどんでん返しは衝撃的だが、あまりにも視聴者にヒントを与えないせいか、登場人物がラストの落とし穴まで脚本に支配されているような感覚を覚えた。そういった違和感や疎外感のせいで、衝撃的なラストを目の当たりにしても、物語に入り込めていない、一歩引いて見させられている視聴者の目線だと「ふーん、そうなんだ」ぐらいのリアクションしか取れない。先に挙げた『嵐の中で』と比較している人もいるが、個人的には圧倒的に『嵐の中で』を推す。
