監督: 溝口健二
原作者: 森鴎外
映画脚本: 依田 義賢、 八尋不二
音楽: 早坂文雄
溝口監督の最高傑作とも言われている本作。もちろん原作は森鴎外なのだが、実は元ネタは古い説話で、話はもっと…
これはまた傑作…!!!
圧倒的映像美。
完成された構図、動き。
そして重く苦しく、しかしそんな中に灯る一縷の幸せを描いた家族の物語。
家族の物語とは言ったが、父と母、そして兄妹とで離れ離れになって…
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平安時代に横行していたとされる人身売買。それに巻き込まれた、ある家族の悲劇を描く。1000年ほど前の話になるので、もちろんまだ「自由」だとか「人権」だとかいう言葉すらない時代である。諸説あるだろう…
>>続きを読む中盤からやや駆け足な展開なれど溝口+宮川一夫の時代物の美しい情緒感は健在。
能にも通じるような幽玄とも言うべき映像美である。
内容では特に安寿と厨子王の幼少時代はよく雰囲気があるのだが成年した厨子…
このレビューはネタバレを含みます
「人は、慈悲の心を失っては、人ではない。己を責めても、ひとには情けをかけろ。人は、等しくこの世に生まれてきたものだ。幸せに隔てがあってはよいはずがない」
父から授かった教えと家族の存在が自らを支え…
人身売買、奴隷労働、女性の犠牲。
ストーリーは正直面白味に欠けるかな。悲劇を描いたお話なので、楽しさや感動は求めるものではない。でも、だいたいこういう映画は、2度目の鑑賞でやっと魅力が分かるんだよ…
学生時代に観て感動したきり、久々の再見。
相変わらずの主人公イジメだが、物語自体はかなりシンプル。
他の溝口作品を観た後だと「あれ、こんなもんだったかな」という気持ちも少しあったが、息を呑むような…