溝口健二作品を初鑑賞。
森鴎外の名作短編小説を適度に脚色し、ドラマチックに仕上げた映画。
内容的にはかなり切なくて辛い作品ではあるものの、人情の美しさが鮮烈に描かれており、どこか清々しい印象すら…
本当にため息が出るほど美しい映像。
本作こそ溝口監督の最高傑作だと思う。
三大巨匠のうち、小津、黒澤はヒューマニズムな作品多いのに溝口監督はアート志向の絵でダークな物語が多いとこが良いんだよなあ。…
凄く良かった。
悲劇的な話であり、人間のむごさが描かれているが、それでもほんの一筋の光はさしている。なんとも言い難い絶妙なバランス。美しかった。
「人間は我が身の世過ぎに関わりがなければ、ひとの…
森鴎外の「山椒大夫」は小学生の頃に読んだはずだけど、これほどドラマ性に富んだ物語に拡張した溝口監督は流石だ。全シーン全カット、スタンダード構図の使い方があまりに美しいので目が過剰保養だが、何より差別…
>>続きを読む溝口健二DVD BOX、消化その1
荘園の奴隷たちが解放されてからの屋敷での宴会シーン、どういう仕込みをしてどういう指示をしたらああなるんだろう。めちゃくちゃかっこいい。
母と観たせいか、妙にグッ…
平安朝末期,父形見観音像渡し,玉木,逗子王.安寿.川石投げ,宿無し,ススキ畑,藁集め,野宿,巫女老婆声掛け,宿泊,小舟,子放置舟発進,子売り.2人8貫,買い手無し,山椒大夫,逗子王薪運び倒れ,脱走者…
>>続きを読む厨子王と安寿。
母と別れ、人買いに売られた悲劇の兄妹。
そもそも、この話の主人公は厨子王なのだ。なんでタイトルは『山椒大夫』って悪役の名前なんだろ?
やはり山椒大夫という“大きな悪”の存在こそが、…