この「驚き」には従う価値がある。待ち続けた者には「妬む」権利があります。 グル・ダット「渇き」
映画を「作る」には才能なんて今更言う必要もありませんが「観る」者にだって才能は必要です。
絶対にそう…
蓮實が手放しで称賛をしたインドのオーソンウェルズことグル・ダッドの代表作。前半までのジメジメとしたムードも後半に差し掛かるにつれて一気に払拭される。「聖なる娼婦」グラーブを演じたワヒーダ・ラフマーン…
>>続きを読むこのレビューはネタバレを含みます
主人公の周囲を取り巻く悲劇性は、彼の、自分を受け入れることのない環境から立ち去って行くという行為の反復のうちに後景へと追いやられて行く
この映画はインド社会の悲惨さを写す鑑などでは決してなく、男女の…
前半は成瀬巳喜男の映画みたいにうじうじしててイマイチだが,後半からアメリカ映画の展開になってべらぼうに面白くなる。プレストン・スタージェスの『サリヴァンの旅』に影響を受けたらしい。ってか、同じ話…
>>続きを読む人が振り返り、視線を交わし、カメラが美しい輪郭をクローズアップで捕らえる。その画面の強度に逐一やられてしまう。特に娼婦が詩人を誘惑するシークエンスの顔、顔というショットの連鎖に、柱が並ぶ屋内を緩やか…
>>続きを読む