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天使にラブ・ソングを2のdirのレビュー・感想・評価

天使にラブ・ソングを2(1993年製作の映画)
4.3
「書くことが何より好きなら君はすでに作家だ」というリルケの詩集『若き詩人からの手紙』の一節にはグッとくるものがあるし、この映画のテーマをよく表している。
デロリスも二流止まりの大物スターではないし、リタ・ワトソンも大物にはならないかもしれない。未来は別に明るくないのかもしれないけど、それでもそれが好きで楽しめているなら、この上なく最高なことじゃん!と前向きな気持ちをデロリスや楽しそうに歌う聖歌隊のみんなの姿が教えてくれる。

いつ観ても最高なのは、初めて聖歌隊が歌を披露するシーン。曲はもちろん、ニグロスピリチャル的な「Oh Happy Day」。アマール(ライアン・トビー)のソロパートなんかは、何度見ても笑っちゃうくらい良い。最高の美声。もちろん、あらかじめトビーにはかなり練習があったらしいけど、予定より2オクターブ高いこの歌はアドリブ的に初披露されたので、演者の一部は素で驚いているのだとか。

30年近く立った最近、続編のウワサもちらほら出てきているので本当に期待したい。
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