逃れられぬ運命の中で
千葉道場を破門となった平手造酒は、用心棒家業に身を費やしていた
偶然出会った同門の只木巌流、多聞重兵衛ともども働き口を探していると、縁あって笹川の繁蔵の用心棒に雇われることに…
監督始め何も知らなかったけどおすすめで見てみたら予想以上に面白かった。用心棒3人の掛け合いがコントみたいで全然古くないし、この白い着物着ると敵が逃げるぞ、ほんとか?ほんとだー!のところは場内爆笑だっ…
>>続きを読む【知られざる佳作】
ちょっとだけ上京する機会があって、空いた時間に渋谷のシネマヴェーラで鑑賞。
1939年、ということは昭和14年の映画。中国大陸での戦争はともかく、対米戦争は始まっていなかった時…
空のカット、「雨が降る。血の雨が降る」の字幕に始まり、喧嘩に向かう両一家が左右にカットバックされる。喧嘩で向き合うとカメラが引き、街道を走る横構図、大樹の下の恋の語らい、平手造酒の日誌である字幕は多…
>>続きを読む冒頭、戦いに進む両陣営の人々が左右交互にトラックショットで描かれる躍動感から引き込まれる。仰角で捉えられる登場人物たちは、地上界にありながら神話界に属するかのような神々しさだ。ゾルタン・コルダの『サ…
>>続きを読む片岡千恵蔵の威を借りた志村喬が調子に乗りまくる一瞬の場面で爆笑。以降の落差も素晴らしい。ユーモアの間合いが全く古びてなくむしろ新しい。マンガみたいな木の下で女の顔のアップに男の顔がぬっとフレームイン…
>>続きを読むこのいいお天氣に
建師ヶ原に 雨が降る
血の雨が降る!
からのトラッキングではじまるのでギャグなのかと思ったら、最後の最後で「負け戦を覚悟して立ち止まった仲間たち」として回収されたから泣いた…
1939年昭和14年の任侠時代劇の傑作。
平手造酒を演じる片岡千恵蔵の動きも声も素晴らしい。
任侠というより三人の用心棒の友情と恋と男気が描かれます。最後の果たし合いシーンはバッサバッサという言葉が…