ピンヒールすぐ痛くなる

学校のピンヒールすぐ痛くなるのレビュー・感想・評価

学校(1993年製作の映画)
4.0
11/3に鑑賞した映画のレビューを書こうとしているんだけど、やっぱりレビューは鑑賞後ASAPさささっと文字起こしするのが一番だなと思いながらも書いてみる👧🏻

疲弊しきった内臓に優しく染み渡るシチューのような歌詞を書いてくださる私の推しバンド「色々な十字架」のVo.ティンカーベル初野氏。
彼のTwitterを何気なく見ていたら『学校』を推していた。

『学校』といえば、子供の頃に金ローでやってて、親が泣きじゃくりながら観てた記憶しかない映画だったよね。
親の涙って子供の頃は受け止められなくて、親が泣いている場所に居ることが耐えられなかったそんな私の少女時代👧🏻
てなわけで、本作に対しても"暗すぎて辛いし重い"という印象が強く、まさか大人になり鑑賞する日が訪れるとは思わなかった。

映画もドラマも果物や野菜のように、今が獲れどき食べどきというか、今が「観る時」かなっていうタイミングがあると思うんですよ。
だからずっと"今じゃない、今じゃない"で放置してたんだけどね、先日さよならFODの締めとして鑑賞しました。
日本映画の名作でした。
時を戻せるならば、悩みもがいていた中学生の頃に戻り、あの当時の私に「これ観てみ?」って差し出してあげたい。そんな作品です。

個人的に、えりこちゃんは昔の私と重ね合わせずにはいられないところが多々あり、黒井先生と初めて面談するシーンはぐっとくるものがあった。えりこちゃんのマッマにはグーパンチをお見舞いしたい👧🏻

大人も子供も関係ない。
話す言語も人種も関係ない。
様々なバックグラウンドを抱えながら夜間中学校に辿り着いた各々が、いつの間にかクラスメイトに思いを馳せ、担任をリスペクトするようになり、やがて卒業という日を迎える。

現実問題、学校から外に出れば生徒のことなんかどうでもいいと思えと考えている教師は五万といるだろうね。
黒井先生のような教師は今の時代じゃ通用しないだろうけれど、限りなく生徒の気持ちに寄り添える、生徒を孤立させない教師や学校がまだ存在しているぞと信じたい。そんなことを思いました。

ちなみにさ、この映画を観て大抵の方は泣いているみたいなんだけど、泣かなかった私の涙腺は機能不全なんだろうか、心配になった🥹

追伸
腹立たしい事案。
『学校』って確か何本かシリーズ化されてんだけど、このパート1だけがFODとHuluでしか配信されてないことな🫠💢

▷私的なMEMO🗒️
・黒板の脇に書かれてある「2/21 卒業写真をうつします みなさん、おしゃれに‼︎」の連絡事項に温もりがある
・下の名前で点呼、いいね💯
・入院してる生徒の病院の住所が掲示されている心がぎゅっとなる案件
・ラーメン食べてる途中で汁残すだろ?と奪われても見守る敏之
・みどりちゃんに緑の野菜を食べろと野菜炒め作る敏之
・無性にラーメンとケンタ食べたくなる映画
・突然の二郎さんにテンション上がる
・サン君の気持ち分かるので竹下景子先生感情的にならないでください
・生徒の前で鼻毛抜く敏之 鼻毛切りを買ってあげた生徒🫰🥹
・敏之のラーメン食いに行こうか?と鉄腕アトムがうますぎて泣ける件
・夜間中学の給食楽しそう❤️‍🔥
・イノさんに夜間中学を紹介した医師ありがとう
・田中邦衛芝居うますぎ問題
・イノさんの競馬実況で泣きそうになるのはなぜですか?
・所々、今で言うとセクハラに当たる発言もあるんだよな。カズとまりこちゃんの件はスーパーもやっと案件。
・まさかの寅次郎w一瞬だけど破壊力ある
・ハガキが宛名に書いた人の手元に届く喜び、郵便局員の人に自分が書いた文字を読み取ってくれる喜び、考えさせられた
・みんなおしゃれして修学旅行いいね💯
・修学旅行の集合写真泣ける
・みどりが言う「幸福」についてのエピが泣けた

▷残った台詞✒️

「夜間中学そのものが例外として認められた学校でしょ?」

「色々な例外を認められてこそ、学校が教育的で人間的な場になるんでしょうか」

「子供の時、小学校行ってれば、孫もいるこの歳で苦労せずに済んだのに」「キムさん今日少し疲れてんだ 少し休もう」いきなりうるうるさせないで山田洋次🥺

「学校に来る来ないはお前が決めることだろ」

「この子が学校に行ってくれさえしたら私たちは藁にでもすがりたい思いでやって参りました」つら

「この学校に入りたいのはお母さんですか。僕は今えりこさんに聞いているんです」

「憲法第26条第2項に義務教育は無償とすると書かれています。だからお金はほとんど掛かりません」

「生徒を惹きつけるのは勉強の内容より教師の人間なんだ。ましてや夜間中学の場合、生徒の方がその背負った人生においては、はるかに俺たちより上でしょう」