なんとも品のある不倫映画。
無性に恋がしたくなる映画だった。
お互いに幸せな家庭がありながら、心が動いていく様子がとてもリアルで生々しい。
どんな状況だろうが、恋は突然やって来るのだ。
禁断の恋だから燃え上がるなんて言う安っぽいものじゃない。なんだったら、全てのものがとっぱらわれた時の、最も人間らしい感情の揺れを包み隠さず描いた感じ。
正当化は出来ないけど理解は出来る。
『マディソン郡の橋』に近いかなぁ…
一線を超えるか超えないかの差はあれど。
映画では心情は説明臭くならないのがセオリー的なところがあるけれど、ナレーションにして説明する女心が、逆により心を揺さぶりプラスに働いていた。
不倫ものには駅が似合う。そして走り去る汽車、モクモクと上がる煙、何より汽笛がドラマティックさを助長してる。
更にはラフマニノフの音楽が切なさを煽り格調高さを演出していた。
う~ん、フランス映画だと決してこうはならないだろうなぁ…笑