みんと

赤い手のグッピーのみんとのレビュー・感想・評価

赤い手のグッピー(1944年製作の映画)
3.9
ハズレなし監督のひとりジャック・ベッケル監督作品。

ジャケとタイトルが気になってずっと観たかった作品に出会えてラッキー。

面白かった。引き込まれた。巧妙だった。

フランスの片田舎に暮らすグッピー一族は、その財産をよそ者に渡さないために血族結婚を繰り返し、お互いをあだ名で呼びあっていた。(因みに“赤い手”もあだ名)
パリで働いていたムッシューが里帰りした日、一族の長チザンが殺され、殺人容疑がムッシューにかけられるが、一族のはぐれ者“赤い手”が真相究明に乗り出すのだった……。

コメディ要素あり、サスペンスフルな緊張感あり、ロマンスもある。そして引き込まれる展開、構成の面白さ、粋な締め方…
要素をごちゃ混ぜにし複雑に人物が入り乱れつつも、緻密で巧妙に纏めあげることに成功している。朗らかな家庭劇としてしっかり着地するセンスも巧い。


十年に渡りジャン・ルノワールの助監督を務めたベッケルならではの作品?!
ジャック・ベッケル監督の魅力を再認識した作品だった
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