或る夜の出来事のバンバンビガロのレビュー・感想・評価

家出した富豪の令嬢が偶然出会った新聞記者と恋に落ちるという話で、これをそのまま洗練し発展させたのが『ローマの休日』ということになるのだろう。
マイアミからニューヨークまでを旅するロードムービーでもあるのだが、室内での会話劇に比重があるため移動やロケーションをめぐる楽しさみたいなものはあまり描けてはいない印象。
お互いに惹かれあっているのだけれども素直になれず憎まれ口をたたきあってしまうというラブコメの王道的キャラクター造形もこの時代からすでに存在していたのだということが確認できる。