1234

惑星ソラリスの1234のネタバレレビュー・内容・結末

惑星ソラリス(1972年製作の映画)
5.0

このレビューはネタバレを含みます

SFと現実の世界が、首都高から一般道にいつのまにか下りるときのように、静かにつながります。

人を苦しめるのは、実はその人の良心なのではないでしょうか。

古代も未来も、人が生きる限り変わらないものが、写真のネガのように保存された永遠の作品だと思います


少し長いですが、中盤の、主人公が苦しんだ末につぶやく独白を、一部引かせてください。

「同情心というやつは
ときに有害だ
人を苦しめる
苦しみは生活に陰をさし
猜疑心をもたらす
(自分で軽く後頭部を押さえて)
…でも、本当にそうか?
私はそう思わない
…生活に不要なものはすべて有害なのか?
そうじゃない 絶対に有害ではない
トルストイも苦しんだ
そもそも人類を愛することができないと…

分からないんだ
僕も人を愛する
だが愛とは感ずることはできても
具体的に説明するのが困難な概念だ
人は失いやすいものに愛を注ぐ
自分自身 女性 祖国…
だが 人類や地球までは愛の対象としない
人類はたかだか数十億人
わずかな数だ
もしかすると我々は
人類愛を実感するためにここ(ソラリス)にいるのかも

(自殺した乗組員を指して)
なぜ死んだんだと思う?
恐怖じゃない
恥のために死んだのさ
恥の意識がなければ 人類は救われない」
1234

1234