つるみん

127時間のつるみんのレビュー・感想・評価

127時間(2010年製作の映画)
3.9
【究極の選択】

127時間、岩に腕を挟まれ助けを呼ぶ術もなく孤独との闘いを強いられたある男の実話。

衝撃作です。

まず本作品を見るにあたって本当にあった話を基にした映画だという事を認識して下さい。それだけで本作の受け取り方が全く違います。この127時間(約5日間)という期間の間に何が起きて彼の身体にどんな症状が起こるのか。そしてラストはどのように終わるのか。非常に気になる作品です。

映画はそのクライマックスにどうしても注目視されがちですが主人公ジェームズ・フランコ演じるラルストンの身体や精神の変化にも注目してほしいです。食料はほとんどなく水も400mlの水筒のみ。いつ腕が岩から外れるかもわからない状況下で彼はどのようなラストを迎えるのか。


上映時間は94分と短く最後まで飽きずに見ることが出来ました。ジェームズ・フランコの繊細な演技に脱帽です。

監督は〝トレインスポッティング〟や〝スラムドッグ$ミリオネア〟などのダニー・ボイル監督。今回もスプリットスクリーンを使った非常にスタイリッシュな映像と彼らしい陽気な音楽が合わさったオープニングで観客を惹きつけます。ただただ127時間、岩に腕を挟まれた男を描くだけにも関わらず最後まで飽きずに見ることが出来たのは監督のセンスなのでしょう。

今、公開している〝デッドプール〟にオマージュがあるので是非〝デッドプール〟を鑑賞される前にご視聴下さい。
つるみん

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