記録
正直、無知で凡俗な俺がこれについて何かを語ることは許されていないんじゃないかと思うけど、一応メモ程度に文章を残しておく。
写真や映画は、キャメラでそれはもう一方的に被写体を撮る。敢えて言い…
テアトル梅田のスクリーンサイズは決して大きくない。そこにスタンダード(4:3)の映像が映し出されるから、上下左右に黒帯が映されてしまう。残念ながら、映像体験としてはやや貧弱なものだった。
牛腸茂雄…
このレビューはネタバレを含みます
例えばザリガニ釣りをした記憶、
例えばじいちゃんばあちゃんと歩いた記憶、
例えば学校に行きたくなくて暇を潰した駅の待合室 など。
他人が被写体の写真を見ているのに、様々な記憶がよみがえってくる。
…
写真家・牛腸茂雄の残した痕跡を辿るドキュメンタリーというのは前提としてあるものの、何枚もの写真を通して、何人もの人間がこちらを見つめてくるひたすらに眼差しのアートフォームとして訴えかけてくる。人が一…
>>続きを読む映像作品としてどうか、ペドロコスタ、ワンビン的な映像を期待したのもあってイマイチだったが、それでも牛腸の不在を撮るのにこれ以上ないほどの作品だった、牛腸の肉声である「もしもし、きこえますか」に対して…
>>続きを読むドキュメンタリー講座で。
初めて『寝ても覚めても』を観て以来、牛腸の写真が好きになり全集をよく見返していたので本作を見られることがとても嬉しい。
冒頭に「牛腸の写真には透明なまなざしに見返されて…
今はいない人、かつていた人。
証拠性が写真や映像には常に遅延を伴っているのに対して、かつてそこで聞こえた音はダイレクトに語りかけてくる。耳馴染みの良い西島秀俊の朗読や、素朴なインタビュイー達の語りと…