すえさんの映画レビュー・感想・評価

すえ

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親密さ(2012年製作の映画)

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正直、自分がどういう感情を抱いているのかよく分からない。好きなところもあるし、嫌いなところもある。それと同じように、良いところも悪いところもあると思う。それを全部含めて、この作品自体が人間みた
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夢のシネマ 東京の夢(1995年製作の映画)

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記録

授業で。映画は生まれたと同時に死へと向かう。

映像・映画の恐ろしさ、エキゾチズム、オリエンタリズム、一方的に撮ることの権威、加虐性、ガブリエル・ヴェールという人。

2024,130本目 5
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青ひげ(1901年製作の映画)

3.6

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結構良い。2次平面的物質として処理されていた死体が、3次元的肉体を獲得する。人間⇄人形の変化が格別に上手くなってる、初見は驚いた。

2024,短編55本目 5/17

一人オーケストラ(1900年製作の映画)

3.5

記録

多分馬鹿みたいに労力がかかってる、人を楽しませたいという原動力。こういった精神は後の映画にも引き継がれている。

2024,短編53本目 5/16

世紀末の印象派(1899年製作の映画)

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記録

確かに編集技術が上がっている、男性→女性の編集。

2024,短編52本目 5/16

ドレフェス事件(1899年製作の映画)

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記録

カットによる物体の出現/消失といったメリエス的な演出がなくシリアスな作風。メリエスに映画的なフレーム感覚が生まれている?

2024,短編51本目 5/16

舞踏会のあとの入浴(1897年製作の映画)

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記録

世界初のポルノ的な作品だとされている。水を砂で代用していて黒澤的な発想のように見えるが、実は別の要因で結果的にそうなっただけである。水を砂で代用したわけはズバリ、単に女優が水が冷たいからと嫌が
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永遠に君を愛す(2009年製作の映画)

3.5

記録

これが『PASSION』を撮ってしまった後だからなぁ、やりたいことが上手く脚本と噛み合ってないんじゃないかと思ってしまう、作家性がキチンと発揮されていない。何もアカデミックな作風だけが良いとは
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シンデレラ(1899年製作の映画)

3.5

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ばり可愛いシンデレラ、原作があるからか活劇性がより増している。何よりシークェンスの転換がみられ、その場面転換がディゾルブで繋がれている。

被写体は増え、画面の運動は多様化しているが、画面には
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The Magician(英題)(1898年製作の映画)

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記録

突然何かが現れ、そして突然何かが消える、そういったメリエス的なもの。無意識かもしれないが、映像にリズムが生まれてきている気もする。

2024,短編48本目 5/15

天文学者の夢(1898年製作の映画)

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記録

ビジュアルの悪趣味さがヤバい、『アノーイング・オレンシ』(Annoying Orange)の元ネタ?

何か大きなものに呑み込まれるという主題はメリエス的かなと。

2024,短編47本目 5
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幾つもの頭を持つ男(1898年製作の映画)

3.6

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素晴らしい。数年前にキネトスコープで切り落とされたメアリー女王の首が、メリエスの“映画”では動き出すことが証明された。その映像自体への悦び。

多重露光の発明(発見)は偉大。

2024,短編
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奇術の上演(1897年製作の映画)

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記録

たしかに運動の変化はみられる、しかし今のところ本質的にやっていることは似通っているから、当時の観客に飽きが来るのが早いのも分かる。映画の“発見”それ自体がセンセーショナル過ぎた。

2024,
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幽霊の出る城(1897年製作の映画)

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記録

サイレント時代には結構カラーもあって、工場で1コマ1コマ人力で着色したらしい。

未だ内容の面白さというよりも、映像それ自体の視覚的刺激、驚きの方が強いのか。

2024,短編44本目 5/1
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悪夢(1896年製作の映画)

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記録

レイヤー構造的な平面的多層性を感じる、演劇の影響が強い。

映画自体が夢のようだった時代に、映画という夢で夢を描くという発想。ビジュアルも良い。

2024,短編43本目 5/15

困った一夜(1896年製作の映画)

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記録

普通にきもい、でも初期の段階から世界観を形成できているのはすごいな。

2024,短編42本目 5/15

悪魔の館(1896年製作の映画)

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記録

メリエス的な純度が高まっている、演劇の性質を引き継いでいるからかリュミエール的な拡散する多方向の運動の画面とは違い、画面の中心が見える。どこを見ればいいかが分かる。

映画の成長は目にも留まら
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砂の女(1964年製作の映画)

5.0

記録

俺が敬愛する安部公房が原作、脚本にも携わっている。監督に勅使河原宏、デザインに粟津潔、音楽に武満徹、という天才たちが集まる。無論、狂っているし、異常な程に素晴らしい。

俺が読んだ『砂の女』が
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バジーノイズ(2023年製作の映画)

2.0

記録

合わないのは分かっていたが、“音楽映画”という言葉だけに微かな希望を抱き鑑賞。その小さな希望の光は“エモ”と“チル”の前に儚く散ってしまったわけなのだが…

まぁもうとやかく言わないけど、映画
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女と男のいる舗道(1962年製作の映画)

5.0

記録

【アンナ・カリーナの果てなき孤独】

めちゃくちゃ最高じゃないですか、カッコイイし寂しすぎる。アンナ・カリーナと『裁かるるジャンヌ』、その孤独。

とにかくキャメラがよく動く、撮り方でこんなに
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断絶(1971年製作の映画)

4.5

記録

演出は淡白だし、全体的にダラダラしていて出来が良い映画とは言えないのかもしれない。しかしそれゆえに、ニヒルな雰囲気、当時のアメリカの空気が濃縮されていた。ニューシネマにモンテ・ヘルマンのアート
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四月になれば彼女は(2024年製作の映画)

3.0

記録

原作未読だから映画としての感想になるけど、そんなに良いところないし別に悪いところもないから何の感情も湧かなかった。“映像化”しましたよ〜って感じの作品。

ロケーションは良かった。でも、それが
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恋するプリテンダー(2023年製作の映画)

3.5

記録

こういう映画をバカにする質だけど、これは思ってたよりも良かった。期待値が低すぎた分、良い意味で裏切られた。劇場補正はあるにせよ、変な多幸感を覚えてしまって悔しい。

邦題はマジで最悪、カスみた
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パリ、テキサス(1984年製作の映画)

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記録

「午前十時の映画祭は睡魔との戦いである。」この言葉は紛れもなく今俺が作った言葉なんだけど、つまるところ爆睡してごめんなさいというわけなんだな。よってノースコア、またちゃんと観ます。

睡魔に敗
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不気味なものの肌に触れる(2013年製作の映画)

4.5

記録

良い映画だと思う。アンゲロプロス的曇天に、タルコフスキー的な水(彼には到達していないと思うが)。ややアカデミックすぎる気もするが個人的には好み、これが俗っぽさを増してしまうとかなりの駄作になっ
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ルパン三世VS名探偵コナン THE MOVIE(2013年製作の映画)

3.6

記録

ゲオで借りた、彼女と。

前回より大分良い。

2024,121本目 5/9 DVD

PASSION(2008年製作の映画)

5.0

記録

いやー参った、これは凄い。

視線劇。視線の不一致、視線の衝突、視線の消失、視線の共有、視線の略奪。移り変わりゆく視線が台詞に先行する情報として成立する、物語を何よりも語るのは口ではなく目であ
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ポーター 鷲の巣から救われて(1908年製作の映画)

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記録

無茶苦茶ではあると思うけど上下の運動は目を見張るものがあるし、鷲の遠→近の表現も工夫されてて良い。

視点の獲得には至っていない。

2024,短編38本目 5/8

マリウポリの20日間/実録 マリウポリの20日間(2023年製作の映画)

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記録

どんな劇映画よりも簡単に、無惨に人が死んでゆく。

嘘か誠かも判断し難い報道で、知った気になっていたが実際は何も知らないし、今作を観たとて全てを知ったわけでもない。戦時下の一部を見ただけであり
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人造魔法少女カイニ(2023年製作の映画)

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記録

『PARALLEL』と併映。

あの世界をどこまで作り込んでるんだよ…っ!!

2024,短編37本目 5/6 シアターセブン

PARALLEL(2021年製作の映画)

4.5

記録

この作品を観られる機会を与えてくれたシアターセブンさんには感謝感激。創り手の意欲が前面に出ているから、ずっと勢いのある映画だった。

脚本も撮影も何から何までレベルが高いが、やっぱり照明と造形
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FILAMENT(2017年製作の映画)

3.6

記録

シアターセブンさんの「田中大貴監督特集」にて、『The Toucher 寂しすぎて超能力者になっちゃいました』、『チャンゲ』と共に鑑賞。『PARALLEL』の助走として観るのもよし。

こうい
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想出の丘へ(1919年製作の映画)

4.7

記録

安田つぐみさんのバイオリン演奏付き上映。

うーむ凄い、傑作。とても純粋な映画。運動の純粋さ、被写体の純粋さ、風景の純粋さ、物語の純粋さ。

円運動が非常に印象的、大木の周囲を廻る運動、それが
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