記録
合わないのは分かっていたが、“音楽映画”という言葉だけに微かな希望を抱き鑑賞。その小さな希望の光は“エモ”と“チル”の前に儚く散ってしまったわけなのだが…
まぁもうとやかく言わないけど、映画史的な深みも音楽史的な重みもない、兎に角エモとチルを優先させた映画だった。
ここには、オアシスはおろかビートルズもいないし、フィッシュマンズやゆらゆら帝国もいない、もちろんHi-standardやELLEGARDENもいない。そういった系譜は何も感じられず、巷で流行ってるのかも知らないエモい音楽をただ聴かされただけ。もうこれは俺の好みの問題だから仕方ないけど、求めていたものと違いすぎた。
会社とアーティストの軋轢のようなものは多少描かれていてそこは良かったが、どれもこれも表層的すぎて響かない。若い頃からバンドを始め、ずっとライブハウスで生きてきたおっさん達を普段小さいハコで見ている自分にとっては、トントン拍子に上手いこといく主人公たちを見て少しも共感できず。
というか、なんでちゃんとしたロックバンドの前座(対バン)でエモいバンドをやらせるねん、どんな層向けのライブなんですかねぇ…
ごめんなさい、時間の無駄でした。フィッシュマンズを聴いて帰ります。
2024,127本目(劇場44本目) 5/13 TOHOシネマズなんば・別館