“これが世界の終わり?”
「映像の詩人」タルコフスキー作品を久しぶりに鑑賞
えっ?こんなにキレイだったっけ😲
というのが第一印象
もちろん初見時にもその映像の美しさに圧倒されましたが、今回の4Kリマスターの効果は絶大
まさに「動く絵画」を2時間浴び続けた感じ🖼️
今回のリマスター修復には当時の撮影監督ジュゼッペ・ランチが関わっているということで本来タルコフスキーが意図していたであろう映像を観ることができるのは嬉しい
ただ4K設備で上映できるのは今回の上映館で渋谷一か所だけということらしく残念
もちろんどんな環境で観てもこの作品が素晴らしいことに変わりはありませんが…
内容については哲学、宗教、政治と多くの要素が含まれていて(タルコフスキー研究家が存在するくらい難しいw)、まだまだその内容を十分消化しきれていないというのが正直なところ😥
ただ、映像やその表現のしかたといった表面的な部分だけでも十分楽しむことができました
彼が傾倒していたのが溝口健二と黒澤明
俳優の演技を途切れさせない長回しと動き続けるカメラ、そしてたとえ対象物がフレームアウトしてもその後の動きや演技を観客に想像させるその余韻(溝口)
微妙なコントラストと霧(スモーク)を多用したモノクロパートで描く夢幻の世界、そしてカラーパートをより鮮やかに見せるその効果(黒澤)
そんな映像の素晴らしさだけでなく、内容についても年月を重ねることで理解できる部分が増えてきたような気がします
本作で示される数式1+1=1
一滴に一滴を足すと大きな一滴になる
この作品を観て感じるのもそんなふうに自分の感性の器に一滴、一滴何かが注がれてだんだんと満たされていく感覚
そしてその器の容量も年月を重ねるごとに増えているような気がします
時間をおいてまたこの作品を観たときにどんなふうに感じるかが楽しみ😊
p.s.
今回あらためてドミツィアナ・ジョルダーノに注目
まるでボッティチェリの絵画から抜け出したようなその美しさ
これも年月を重ねて器の容量が増えたせい?w
彼女に+0.1の加点😁