“My Poor Lady”
監督：ヨルゴス・ランティモス
主演：エマ・ストーン
共演：ウィリアム・デフォー
マーク・ラファロ
配給は安定のサーチライト・ピクチャーズ
今年期待の一作でしたが、その期待を軽々と超えて早くも年間ランク上位入りはほぼ確実
大人のファンタジー、そして寓話
その映画的要素はことごとく上質
スチームパンク的な、そしてノアール感さえ漂うその世界感とそれを彩る美術と衣装
主人公の視覚の表現を含めてありとあらゆるカメラレンズを使ったであろうその映像表現
オープニング、そしてエンドクレジットの美しさ
不可思議なお話にざわつく心の隙間を埋めるように奏でられる劇伴の不協和音も何故か心地よく感じる不思議
そんなランティモスが用意した舞台装置の中で動き回る俳優達の素晴らしさ
デフォーとラファロの強烈な存在感
そしてこの作品の全てと言ってもいいエマ・ストーン
人間の成長を表現するというとても複雑なことを、とても自然にいとも簡単そうにやってのけるその演技力にはただただ驚愕😲
ファンにとってはショッキングなシーンも多いですが、推し度がさらにアップしただけでなく、畏敬の念さえ覚えました
この3人以外の配役も誰一人欠けては本作が成立しないという見事なキャスティングと脚本
生（性）から死、そしてその間の成長を経て未来への再生へ
人が成長を止めたとき未来への再生はありえないという残念さ（Poor Things）と残酷さ
一見フェミニスト映画理論で語られそうな本作ですが、そんな枠組みを超えた人間讃歌がそこにはありました
最近制作会社を立ち上げて本作の制作陣にも名を連ねるエマ・ストーン
ラストシーンの主人公の姿がそのまま本人に重なり神々しくも美しい✨
エマ・ストーンの進化は止まらない！
p.s.
『ラ・ラ・ランド』から進化を遂げた？エマのダンスも超クール💃
是非アカデミー賞にダンス部門の新設を😄
