ずっと感想を書けずにいた。
監督が言うように「LGBTQに特化した作品ではない」とはいえ、LGBTQを描いた作品なのは間違いないわけで。
クィア当事者ではない私たちマジョリティによるマジョリティのための作品であり、この作品を観て、何かしらの気づきを得た感こそマジョリティ、特権を持っている証なんだと思ってしまった。
それでも、LGBTQをネタとして扱っていないと言えるんだろうかと。
クィア、発達障害、シングルマザー、弱者は誰ひとりエンパワメントもエンパシーもない。
知ること、知らせることは大事だとは思うけれど、それが是枝監督×坂元裕二さん脚本のザ・エンタメ仕様とか心の底から辛すぎた。
なお、小学生男児の母親である私は、シングルマザーの怪物とみなされる描写(もちろん何も救われていない。)が自分が責められているようで悲しかった。
