上映後の挨拶で、終始だらけていた脚本の、いまおかしんじさんが、ふと真面目に思い出した話をしてくれました。
外でお酒を飲みながら酔っていたとき、ひとりのホームレスの人が近寄ってきて、「いまおか監督ですか」と声を掛けられたそうです。
聞けば、その人は毎月2本は必ず映画館で映画を観ることにしてるそうでした。
ホームレスをしながら、死ぬ気で映画を観続ける人がいる。
いまおかさんは、脚本書いてるときは、そのときのことをすっかり忘れていたそうです。
ですが、体のどこかでそのことを覚えていて、きっと自然とこの映画の脚本になったのだろう、映画館とはそういうところがあるし、そういう体で記憶してる人が集まる場所だ、と言っていました。
わたしも、もし映画館というものが無くなったら、おそらく映画は観ないと思う。
すべての映画館へのエールの篭った、とてもみやすくて温かい気持ちになれる映画です。
2月から全国公開されます。
あと、渡辺裕之さんの差し入れは、リポビタンDだそうです。