いい？子供たち。人に優しくしなさい。でないと、マッコールさんが来るよ。
手の届く範囲の隣人や善人のために、手痛い勧善懲悪をお見舞いするロバート・マッコールさんが、シチリアを舞台にイコライジング！
作り手がロバート・マッコールというキャラクターのことを愛していて、彼のためのストーリーにしているところに好感を持ちました。アクションももちろん魅力でしたが、ロバートとシチリアの皆さんの関係性にも感動しました。安息の日々がロバートに訪れんことを。
ジャンル的なアクション映画だった前2作に比べると、圧倒的に美しい撮影でした。アクションシーンも光と闇のコントラストの中で輝いていましたし、ロバートのある種の狂気性も感じられて、善人なのか悪人なのか「わからない」というロバート自身のロバート観を体現していたと思います。
僕の人生のバイブル『ナルト』の中で、リーダーである火影になる！と主人公が語った時にイタチというキャラクターが言った「強いから火影になるのではなく、みんなに認められた者が火影なのだ」という言葉を思い出します。みんなに認められたから善人になれたし、むしろ聖人にもなれた。そんなロバート・マッコールの日々と、シチリアの人々との関係性には胸を打たれました。
だからこそ、今作の敵は今までの中でもかなり小ぶりに見えましたが、やってることのクズさがよくわかり、とても良かったと思います。
デンゼルの演技は相変わらず素晴らしかったです。短めの上映時間でロバートのラストを締め括ったのにも好印象でした。
大好きです！
