タイトルと短い内容説明から想像したものとは全く違い、良い意味での凄い裏切り感で見事に引き込まれた。
テーマは違うものの その感触は浦沢直樹の20世紀少年の原作を読み進めている感覚ととても近く感じた。
同作品の映画は個人的には期待外れで原作の漫画で読み続け脳内で想像して聞こえてた登場人物の声も実際の俳優さんらを使って作られたものは当然ながら自分が脳内で聴き続けてきた この世の誰でもない人の声が変わってしまったり 映画上の演出や漫画と違う構図は僕にはイマイチという感覚に対して本作は原作を知らないので 普通にこの作品の登場人物はこの映像作品のそれらの人達しかなく、妙な比較対象とかを考える 心のよそ見 の余地なく集中させられた。
キャストが誰を取っても抜群で、この過疎の村における
その他村人しかり、キーとなる家系の人々も、テレビなどお茶の間で見て誰もが知っているような役者さんを集めるわけでなく 自分には知らないだけかも知れないが、あの村の人々は 凄く良い雰囲気で 安っぽさを微塵にも感じさせず作品にのめり込ませる完成度も拍手👏
もちろん、人間が人間を食すという自分が物心つくより遥か昔には既に倫理的になくなっているはずの恐ろしい文化、それが現代でも、この村で密かに続いている
その人食いの人物
その家系
その家計と関わらないよう
何かを隠した
善人面した村人たち
警察 身元不明の協力者
化け物 モンスター
という現実には存在しない
モノといった怖さの表現も
うっすらとは根底に流れつつ
あくまでも 現代人の常識を超えた 実在するであろう 人食いの中心とその家系の怖さよりも
身の回りにいる 狭き村の人々の目線や行動が何よりも怖さを感じる。
そして、それ以上に 謎が多く 最も身近で小さく弱い存在の象徴である 娘こそが
この後の鍵になると踏んでいる。