つかれぐまさんの映画レビュー・感想・評価 - 4ページ目

つかれぐま

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ミッション:インポッシブル(1996年製作の映画)

-

シリーズ1作目であり、
トム・クルーズの初プロデュース作。

今ではアクション映画の頂点になったシリーズだが、原点のテレビ版は、スパイサスペンスを描いた静かな心理戦ドラマだった。そこを踏まえて、いきな
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君たちはどう生きるか(2023年製作の映画)

3.0

23/7/19@TOHO渋谷❸
★警告後途中からネタバレ★
肯定する自分もいれば、
否定する自分もいるような、不思議な感覚にスコアはその中間。水曜朝9時に満席!ヒットしそうでなによりだ。

全くの前情
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幕末太陽傳(1957年製作の映画)

-

デジタル修復版(2011)

エネルギッシュな喜劇だ。
知恵と度胸で生きる佐平次。競い合う女郎。血気盛んな志士たち。彼らが生き急ぐことで生まれるユーモア。そこに差し込む死の匂いがスパイスのように効いて
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東京物語(1953年製作の映画)

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<4Kデジタル修復版>

鑑賞中感じていた不気味な気配。反芻して分かる「これは本当は怖い名作映画」なのかも。

「いい映画を見たなあ」とほっこりする後味はない。ラスト、紀子と京子のシスターフッドに僅か
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X エックス(2022年製作の映画)

-

夏とホラーとポルノの相性。

70年代ホラーのルックとA24らしいアートな質感。両者ハイブリッドの画作りに飽きない。池のドローン撮影が怖かった。撮影隊3組それぞれの人間関係が説明抜きでも分かり易くて上
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インディ・ジョーンズと運命のダイヤル(2023年製作の映画)

4.0

23/7/6@新宿ピカデリー❶

【素晴らしきコーダ】

『スターウォーズ』『ブレードランナー』では犬死して終わったハリソン・フォード。ウルヴァリンや孤高のレーサーの散り際を男臭く描いてきた監督ジェー
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インディ・ジョーンズ/クリスタル・スカルの王国(2008年製作の映画)

-

前作から19年を経た4作目。
評価が低いようだが、自分はかなり好きだ。

まずはCGの進化と撮影ヤヌス・カミンスキー(前作までは別のカメラマン)の力で「画が新しくなった」のが良かった。人によっては過去
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ネットワーク(1976年製作の映画)

-

配信もセルソフトもない難鑑賞な名作を発掘。表層的にはテレビ界黄金期の昔話だが、普遍的な権力の多重構造とその後の経済グローバル化をちゃんと予見している。

往年のハリウッドらしいきっちりとした三幕構成。
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LEGO(R) ムービー(2014年製作の映画)

-

トイストーリーと
スパイダーバースの間に。

『スパイダーバース』に登場する「LEGOバース」は14歳の少年に任せたそうだ。ロード&ミラーの懐の深さだが、これが本作『LEGOムービー』の結末と全く同じ
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TITANE/チタン(2021年製作の映画)

-

ポリコレの「その先」

愛と暴力。
生物と無機物。
同性と異性。
血縁と他人。

色んな対比が入ったアートホラー。どこへ連れて行かれるのか?分からなくて面白かった。

主人公は、愛はもちろん暴力も知ら
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ジャッキー・ブラウン(1997年製作の映画)

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タランティーノ全作レビュー完
僅か10本だからあっさり達成

レザボアやパルプに通底していた、かつてのBムービーへのオマージュ。今作は、実際にその世界のど真ん中にいたパム・グリア姐さんを招聘。さぞや、
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スパイダーマン:アクロス・ザ・スパイダーバース(2023年製作の映画)

4.0

6/21_IMAX字幕@イオン調布
6/27_吹替@新宿ピカデリー❶

紙のコミック画が動く驚きをくれた前作。その更に上を行く本作は色々と凄いことをやり切っている。複数クリエイターの集合知。感情表現の
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ザ・フラッシュ(2023年製作の映画)

4.5

23/6/16@調布_IMAX字幕

アクション、ドラマ、コメディ。ヒーロー映画として理想的なバランスの良さにフラーッシュ⚡。全編がIMAX画角で腹十二分目の大盛エンタテインメント。

「過不足ない」
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サイコ(1960年製作の映画)

-

【巨匠による超B級映画】

実は初鑑賞(オチは既知)。
スケート風に採点すれば、
技術点90/芸術点10くらいの凄いバランスだなあと。

ヒッチコックは前作『北北西・・』までに大作映画でやりたいことを
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アリスの恋(1974年製作の映画)

-

"Black Hole"というゴキゲンなyoutube番組で「スコセッシ全作レビュー」が始まる。可能な限り付き合ってみようと思い立ち、まずは『タクシードライバー』直前の本作。

スコセッシといえばパブ
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aftersun/アフターサン(2022年製作の映画)

4.0

23/6/7@UPLINK❹

短尺で画が綺麗そうだし「息子との二人旅の思い出に浸るか~」と気軽に観始めたら、とんでもなかった(褒め言葉)。心が疲れている人には【閲覧注意】案件かも。感情をぐちゃぐちゃ
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リコリス・ピザ(2021年製作の映画)

-

製作/監督/脚本/撮影:byPTA

あのPTA監督が、若者のラブストーリーとはびっくり。「名優による重厚ドラマ」を極めた人が(ダニエルデイルイスも引退らしい)、一周回ってリセットされたのだろうか。
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クリード 過去の逆襲(2023年製作の映画)

3.0

23/6/1@新宿ピカデリー❷

クラシカルなロッキーから、
ヒップホップなクリードへ。
大胆な路線変更で「ファンのシャッフル」に踏み切った若き監督、はじめの一歩。

クリードvsデイムの闘い。
皆さ
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ドライビング Miss デイジー(1989年製作の映画)

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どうせ白人に都合の良いお話だろうと敬遠していたが、十分見応えあり。中立的な豪州人監督による、自称「リベラル」な白人には些か居心地が悪くなるような作品かも。

老婦人デイジーと使用人ホーク(モーガン・フ
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フル・モンティ(1997年製作の映画)

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「安心して下さい。はいてますよ」

とにかく明るい安村が英国で大受けだった。本作を観るとその理由が分る。男性ストリップがポピュラーな国なのだ。

見易そうな短尺コメディ&公開当時の高評価につられて観た
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ラストエンペラー(1987年製作の映画)

5.0

@新宿ピカデリー❸4K上映
劇場公開版4Kレストア163min

ほぼ全編が英語だが、その違和感はすぐに消える。演出、脚本、 撮影、美術、そして音楽の総合力で完璧に中国の動乱期を再現する「映画の凄さ」
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アントマン&ワスプ:クアントマニア(2023年製作の映画)

-

【Cinematicの終焉】

長く続けていたMCU@劇場鑑賞も、ついに本作で途切れた。配信で観てその判断は間違っていなかったと確信。もはやこのシリーズは「シネマティック」とは呼べない。それほど非映画
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TAR/ター(2022年製作の映画)

5.0

23/5/17@Wシネクイント

【彼女が仮面を外すまで】

158分「あっという間劇場」
タイムストーンを手に入れたかのようなリディア・ターの圧倒的な時間&空間支配に茫然だ。

一晩経って今思うのは
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四畳半タイムマシンブルース(2022年製作の映画)

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2022年の邦画でフィルマ最高スコアを記録。湯浅監督作品ではないが『夜は短し歩けよ乙女』と世界観を共有。

「リモコンをめぐるタイムトラベル」という表層下で進行する、もう一つの物語。ピクサーが得意とす
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ブリット(1968年製作の映画)

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"BULLITT"というタイトルは
"BULLET"に引っ掛けたのかな

『フレンチコネクション』『ダーティーハリー』と続く、アウトロー刑事&カーアクション映画の系譜はここから始まったそうだ。今度スピ
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エンパイア・オブ・ライト(2022年製作の映画)

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コールマンの演技、ディーキンスの撮影、映画館「エンパイヤ」の美しいセット。吸い込まれるように観たのだが、これだけ揃えておいて脚本が残念。

ひとつひとつのテーマ&エピソードには一見の価値がある。特に統
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ガーディアンズ・オブ・ギャラクシー:VOLUME 3(2023年製作の映画)

4.5

@GDCS池袋❺ドルビーアトモス
@TOHO渋谷❸

I love you "GUARDIANS".

1作目のような尖った軽快感はないが、ジェームズ・ガンが彼独特のセンスを抑えてでも伝えたかった
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リトル・ミス・サンシャイン(2006年製作の映画)

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「負け犬」
日本ではそんなに使わない言葉だけど、ハリウッド映画はこのテーマ本当に多いな。それだけ勝利至上主義の国ということか、アメリカは。

ポンコツなんだけど、二人の子育てには成功してるんじゃないか
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JUNO/ジュノ(2007年製作の映画)

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クィアな少女が主人公のアメリカ流『アメリ』。エレン・ペイジだけでなく、作品そのものが可愛い。

困った時ほど、シンプルに考えよう。高校生の妊娠というテーマを深刻にならず、かといって軽いわけでもなく、登
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マーベル・スタジオ スペシャル・プレゼンテーション:ガーディアンズ・オブ・ギャラクシー ホリデー・スペシャル(2022年製作の映画)

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「映画を愛するインディーズ精神を持ちつつ、ハリウッドの主流における良心的存在になるだろう」
ーロイド・カウフマン

ジェームズ・ガンを育てた「トロマ」の総帥(ちょうどピーターにとってのヨンドゥだ)が、
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クライ・マッチョ(2021年製作の映画)

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年々ノンシャランな語り口になっていくイーストウッド。もはや『許されざる者』じゃなくて、それが「許される」稀有な存在なんだろうけど。

食堂の女主人が印象に残るが、彼女は聖母マリアのメタファーかな。夫の
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ギャラクシー・クエスト(1999年製作の映画)

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カルト映画のパロディは多いが、本作はカルト映画がある「世界まるごと」パロディ。何を言っているか分からないと思うが、つまりは『スタートレック』出演俳優とその熱狂的信者(トレッキー)への賛歌だ。

かつて
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ザ・ホエール(2022年製作の映画)

4.0

23/4/19@Wシネクイント

「世界中の小さなアパートの
閉じたドアの向こう側の話」
 ーブレンダン・フレイザー

🏆アカデミー主演男優賞。
今年のオスカー主要部門で唯一、その受賞に納得できた作品
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AIR/エア(2023年製作の映画)

4.0

23/4/13@新宿ピカデリー❶

マット・デイモンもベン・アフレックも、拍子抜けするほど内面が掘り下げられない。実質的な主人公は「時代」。疾走感にワクワクする80年代を生きた人間へのギブアウェイ。
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ロスト・ワールド/ジュラシック・パーク(1997年製作の映画)

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シリーズ2作目。
前作からの期待が大きすぎたのか、公開当時は酷評にさらされた不遇の作品。これはこれで肩の力が抜けたスピルバーグの良さが楽しめると思うのだが・・。

前作で「やるべき」テーマを片づけてし
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ジュラシック・パーク(1993年製作の映画)

4.5

23/4/10@イオン多摩#4
【午前十時の映画祭13】

「恐竜🦕は縦にでかい」

横長のシネスコではなくビスタサイズで製作された理由がこれ。イオンのスクリーンが丁度ビスタで、恐竜が視界一杯に広がる
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