EnzoUkaiさんの映画レビュー・感想・評価 - 5ページ目

EnzoUkai

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Fukushima 50(2019年製作の映画)

3.2

若松節朗監督作って思いの外少ない。実はもっと何本も似たような映画を撮ってるように思えるのはなんだろう?
ホワイトアウトも空母いぶきも実を言うとそんなに嫌いじゃない。昔見た量産型の日本映画に近いからなの
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デッドエンドの思い出(2018年製作の映画)

3.5

吉本ばななの作風通りの1人語りの心の移ろいがそのまま描かれてます。これといったイベントが差し挟まれることもなく、主人公が過ごす時間を我々が追うのみです。もちろん、これはこの映画を撮ろうとしたそもそもの>>続きを読む

燃ゆる女の肖像(2019年製作の映画)

3.6

公開当初に高評価がちらほら出てしまうともうその時点で身構えてしまい、殆ど情報を入れない。地方在住者の悲しいところでかなり満を持して映画館に足を運ぶことになる。もう何度も同じ経験をするたびに学ぶことだが>>続きを読む

福岡(2019年製作の映画)

4.5

一昨年のアジアフォーカス福岡映画祭で公開されて見る機会を逸してしまった作品。やっと見ることができた。
最近は韓国内でヒットした映画はほぼ地方都市でも見ることができるがなかなか小作品は流石に難しい。今回
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新感染半島 ファイナル・ステージ(2020年製作の映画)

3.9

バレットトレインもののフォーマットの前作から今回は何とマッドマックス!
しかも、ニューヨーク1997的な世紀末風景と度肝を抜くCGアクションのスピード感はアキラ。
正に、『全部のせ』映画!!

やたら
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典座 -TENZO-(2019年製作の映画)

3.7

点数が付け難い映画で、一般劇場公開作品としてのとりあえずの点数。
いや、本当は点数化しない方が良いのかも。

やはり唯一無二の空族作品で、前情報の有る無しに関わらず予想外の切り口で最初から口が開いてし
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鵞鳥湖の夜(2019年製作の映画)

4.1

今年は秀作ばっかりで最後の最後にとんでもないのがやってきた!
でも、どうも私の興奮とは裏腹にあんまりお好きじゃない方もいらっしゃるようで、好みが分かれる映画のよう。
私はこの手のやつ、大好物なんです。
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トータル・リコール 4Kデジタルリマスター(1990年製作の映画)

3.6

公開当時、かなりの鳴り物入りの公開で、テレビを始めとしてメディアにも多く取り上げられもてはやされた。そんな雰囲気の中、嫌でも気持ちは盛り上がりもう期待の頂点の中で見た上でも、驚きは隠せなかった。
その
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天気の子(2019年製作の映画)

4.0

何を今更見とんねん、私!

しかも録画してたやつを観た。
こんなん、映画館の大画面で見ないといけないやつ。
本当に素晴らしい映像と演出。
アニメなんてテレビの深夜枠のテレビの画面でちょうど良いって自分
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スパイの妻(2020年製作の映画)

3.6

ヴェネツィアの選出作品は金銀の両獅子賞共にクセのある作品が多い。ある意味、芸術性や娯楽性をどちらも貪欲に追求された作品が多い。一見そのバランスに首を捻りたくなるような作品もあるが、その分映画そのものの>>続きを読む

パピヨン(1973年製作の映画)

4.7

30年ぶりくらいに鑑賞。ビデオレンタル隆盛期には何度も借りて観たりして、それなり中身の把握が出来てたつもりだったんだけど、時間が記憶を捻じ曲げたのか、はたまた時間が私の理解力を向上させたのか、全く違う>>続きを読む

82年生まれ、キム・ジヨン(2019年製作の映画)

3.5

うちの地方では「はちどり」と今作品が同時期に上映されてる。「はちどり」をかける単館の方がタイミングを合わせたらしい。私はこの二本を観てから、二本のレビューを書こうと思ってたが、このレビューに「はちどり>>続きを読む

映画 夜空はいつでも最高密度の青色だ(2016年製作の映画)

3.6

饒舌な映画が好き

現実には無口な人ばかり

映画の中の饒舌な熱気を知ると

現実の無口な疲れを知る

饒舌な映画が好き

現実には無口な人ばかり

映画の中の饒舌な孤独を知ると

現実の無口な温かみ
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ジャッリカットゥ 牛の怒り(2019年製作の映画)

3.7

アジアフォーカス福岡国際映画祭にて観賞。長く続くこの映画祭は本当にラインナップが良く、決して小作品ばかりが集められた小ぢんまりしたものではなく、その後国内でヒットしていく作品のファーストランだったりす>>続きを読む

TENET テネット(2020年製作の映画)

4.6

様々な映画技術が産み出され、最新の技術であった筈のものがあっという間に過去のものとなる。才能と技術の追いつ追われつにもう些か辟易してるのが大半の映画ファンの正直な気持ちだと思う。古い作品のリマスターも>>続きを読む

蒲田行進曲(1982年製作の映画)

4.3

『蒲田行進曲』、20年振りくらいに観た。公開時に劇場で見たのはまだ高校生。洋画一辺倒な時期だから大して評価もせず、その後もビデオやテレビで繰り返し観たが、見る程に荒唐無稽さが鼻に付くようになる。ただ、>>続きを読む

青春デンデケデケデケ(1992年製作の映画)

4.6

大林宣彦追悼上映にてロードショー時以来の劇場鑑賞。
エバーグリーンとはこの映画の為にある様な言葉。青春映画の金字塔。これは日本映画にとどまらず映画史に残る青春映画だと思う。
もちろん、単に青春映画とい
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海辺の映画館―キネマの玉手箱(2019年製作の映画)

4.5

アカデミー賞ものです!!
いや、晩年期に差し掛かる『この空の花』『野のなななのか」『花筐』、そして今作「海辺の映画館』の四作の映画製作へのチャレンジングは世界中の映画ファンの熱い涙を誘うのは必至だと確
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ブルータル・ジャスティス(2018年製作の映画)

4.0

こういう映画撮ってる監督がいるんだな?
メルギブソンを頭に据えるわけだからひっそり撮ってる訳じゃない。決して派手さがあるわけじゃないけどそれなりのバジェットはあるだろう。
あー、夢のハリウッド!

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イップ・マン 完結(2019年製作の映画)

3.9

あー、これで最後かと思うと泣けてくる。
いやいや、本編でも泣きましたよ。
ご尊顔を拝し涙。
変わらぬ技斗の美しさに涙。
あらら、川井憲次のテーマ曲は棄てたのか?と思ってたら満を持して掛かるところで涙。
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インセプション(2010年製作の映画)

4.9

もうDVDも持ってて何度も繰り返し観てるのに、今回のIMAX上映で観てきました。
もう、こんな映画経験、次はいつできるんでしょうか?

すいません、レビューとかよりもこの感動だけで書き込ませていただき
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きみの鳥はうたえる(2018年製作の映画)

4.2

こんな映画を日本映画で観たかったって作品に出会えた。
男と女をしっかりと描いてる。デフォルメされるわけではなく、過剰に演出されることなく、淡々と映し出される彼らの日常と心象風景。非常に生々しく、かと言
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よこがお(2019年製作の映画)

3.7

このレビューはネタバレを含みます

ちょいとネタバレでいきますか。

美人に生まれてきた悲劇、

とでも言いましょうか。
美人ゆえに、当然ながら男はくっついてくる。
また、美人ゆえに、普通のことをしてても好感が増し同性からも好かれる。
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スウィング・キッズ(2018年製作の映画)

4.0

もうそろそろ、「モダンラブは魂の解放である」と世界中の中学2年生の教科書に書かれても良いな。

もう勝手にして!
って言いたくなるくらいベタな場面ばかり。一場面一場面はそうなんだけど、笑って見てるとハ
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復活の日(1980年製作の映画)

3.4

久しぶりに見返したら(多分20年振りくらいか?)、

ノルウェー基地はやめとけ!!

とハラハラしたんですよ。

20年前もそう思ったのかどうかは分かりませんが、最初に見たのが40年前だし、ノルウェー
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ブラインド・マッサージ(2014年製作の映画)

3.8

福岡のアジアフォーカスでかなり評判になったのはもう随分前の2014年。その時は見逃して地団駄踏んだのだけど、そのまま見ずにその存在すら忘れてた。
WOWOWに上がってたのを、これこれ!って思って見てみ
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ペイン・アンド・グローリー(2019年製作の映画)

3.7

この6月にオープンしたキノシネマ天神での鑑賞。
この福岡、いや九州でも久々の単館のオープン。やはりシネフィルは心が踊らないわけがない。胸の昂まりを抑えきれずにやって参りました。
そんな機会に見るアドモ
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風の谷のナウシカ(1984年製作の映画)

4.9

日テレの初回放送が1985年の4月。録画してテープが擦り切れる程見た。
公開当時はまだまだオリジナルアニメ作品が大箱でかかる時代では無かったので、公開されたことすら知らなかった。自分自身のアニメに対す
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ストーリー・オブ・マイライフ/わたしの若草物語(2019年製作の映画)

4.1

ちょっと言葉に出来ないくらいに感動してしまった。
レディーバードで非常にオーソドックスな思春期の女の子の物語を「現在的」な作品として紡いだグレタガーウィグの実力を期待した上ではあったが、正直なところ期
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レ・ミゼラブル(2019年製作の映画)

3.8

折しも、って言いたくなるほどタイムリーな映画だった。Black lives matter な映画。
ただ、現在アメリカで展開してるBLMとは些か様相は違うのだろうが、多民族国家が孕む問題という点におい
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デッド・ドント・ダイ(2019年製作の映画)

3.3

コロナのおかげって言って良いのだろうか、シネコンの大きな画面で見ることができた。
ミニシアター応援のクラファンで流されてたオンライン映画の会話劇では必ずと言って良いほど登場してた題名なのに、現実は大き
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ミッドサマー(2019年製作の映画)

3.9

このレビューはネタバレを含みます

珍しくネタバレで参ります。
と言うのも、やはりこの作品の異質性ゆえでございます。

恐怖映画とするなら、バリバリの恐怖映画ではあるけど、観客をどう怖がらせたいのかあまりその意図が掴めない。見ていて目を
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暗数殺人(2018年製作の映画)

3.3

先ずは地元の映画館再開の喜びをここで述べたい。
よく頑張った!

本当は再開後の一本を『マリッジストーリー』にしようと手ぐすねひいてたんですが、何と再開前日に上映中止。他1本のNetflix製作配給作
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ロングデイズ・ジャーニー この夜の涯てへ(2018年製作の映画)

4.0

来たねぇ、私の想像力に立ち向かってくる作品!!
詳しいプロフィールは知らないが、若い世代の監督であり教育として映画史や映画方法論を学んでることは容易に想像できる。優等生と言える確信的撮影技法だけに止ま
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テリー・ギリアムのドン・キホーテ(2018年製作の映画)

4.0

製作が発表されて足かけ30年、製作期間が長引くほどに下馬評も上がり、映画ファンの待望の一本に。しかし、入ってくるのは悪い情報ばかり。
いつしか製作そのものが頓挫、幻の作品となる。
ただ、その後、その悪
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地獄の黙示録 ファイナル・カット(2019年製作の映画)

4.9

この映画も公開されるたびに観に行っててだんだんとバージョンの違いが分からなくなってきました。
私がロードショー当時に見たのは、まったくエンディングがないやつ。前回のリマスターはこのバージョンをリマスタ
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