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エンディングの意味
ロベール・ブレッソン監督の作品は、この作品ともう一本、「罪の天使たち」しか観たことがない。従って、二つの作品のストーリーは似ているなと思うものの、それが偶然なのか、ブレッソン>>続きを読む
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いったいどうしたんだろう、濱口監督!(どうかしたのは私なんだろうけど笑)
「ドライブ・マイ・カー」「偶然と想像」を観て、私の中では濱口監督の評価はダダ上がりだったのだが、この作品を観て心底がっかり>>続きを読む
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正しさを自分で考えること、正しさを自分で考えずに受け入れること
強く印象に残った作品。いろいろなことを考えさせられた。
折しもイスラエルとパレスチナの争いの行方に固唾を飲んでいる今、宗教の教義>>続きを読む
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「わたしは自分の望む善は行わず、望まない悪を行っている。」(パウロ ローマ人への手紙)
人間という存在の危うさを、改めて考えさせられた作品だった。存在の不可解さと言った方が良いかも知れない。>>続きを読む
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夫婦でいることの幸せとは
興味深く観た。
「落下の解剖学」という、何やらひどく真面目で学術的とさえ思える題名は、この作品にぴったりだった。上辺だけを見ていても分からない夫婦関係の奥底を、腑分け>>続きを読む
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瞳をとじて見つめたもの
良いなと思う作品は多いけど、身体が震えるほど感動する作品がそんなにある訳じゃない。この作品はエンディングにさしかかる途中で、心臓がバクバクし出した。ビクトル・エリセ監督がこ>>続きを読む
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コットの「スタンド・バイ・ミー」
心温まる作品。ひと夏の経験を通じて、成長し、自分の居場所を見つける女の子の話。奇をてらうことなく静かに進んでいくストーリー。最後の演出に心が救われた。
自>>続きを読む
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ベラが体現したもの
何かここが良かった、ということではなくて、原作も(読んでいないがたぶん笑)、脚本も、監督も、俳優も、カメラも、美術も、音楽も、そしてこの作品を世に出すやり方もどれも良くて、それ>>続きを読む
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ヘタウマ? ううん、違う気がする
6年ぶりにカウリスマキ監督が戻ってきた。引退宣言を撤回しての作品だったので、どんな作品だろうかと期待して観たが、安定のカウリスマキ作品だった。
そしてあらた>>続きを読む
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機内で観た。小品だったが何か心惹かれる作品。何故なんだろう?
娘が生まれた時に、妻と娘を捨てて出奔した30才ぐらいの父親ジェイスンが、妻の死を機に帰って来て、12才の女の子ジョージィとの関係を修>>続きを読む
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いろいろなことを考えさせられた作品だった。
普段は観ないジャンルだったけど、出張中の機内で観始めたらそのまま惹き込まれた。
主人公二人のキャラクターの作り方を見れば、ストーリーの展開や結末もある>>続きを読む
リドリー・スコットにしか撮れないもの
80歳を超えたリドリー・スコットが数年をかけて撮った作品というので、期待して観に行った。彼はつくづく映像職人なんだなぁとあらためて思った。
王政を葬り去>>続きを読む
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映画館で観れてよかった。
何と言ったらよいのだろうか。強い作品とでも言ったらよいのか。凝った構図と色彩、出てくる建物はとんがっていて何かがあると思わせる。若くしてこの作品を撮ったベルトルッチの意>>続きを読む
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アナの疑うことを知らない眼差しと怪物の悲しげな眼差し。
今から50年前にスペインで作られた作品。私がフォローしている方は皆、高評価なので、前から気になっていた作品。映画館で観れてよかった。
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なぜ不幸を引き寄せるのか。
オープニングの数分で引き込まれた。
別々の部屋に寝ている男女。(仲が悪いのかな)
おはよう、と女が声をかける(声のトーンに冷たさや刺々しさはない。なんだ、そう>>続きを読む
宮崎駿のアマルコルド
なんだろう、このデジャヴ感。
宮崎駿監督がこれまで多くの作品で描こうとしたことは、困難に直面した少年や少女が、自分の力や仲間の助けを借りて困難を乗り越え、克服して行くことで>>続きを読む
自分自身を変えるということ
好きな作品。
この作品を好きだと言うと、人によっては、その程度の男ねと言われかねない微妙なニュアンスを含んだ作品。
一見すると、現代版シンデレラストーリー、ジ>>続きを読む
坂本龍一が逝ってしまった。
稀有な才能が失われたことを残念に思う。彼はマルチに活躍する才人だった。考える方向は違っていたが、彼は自分の思いを世界に発信出来る人だった。そういう人は多くはいない。>>続きを読む
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最近、社会的なテーマを取り上げた作品に対する酷評が続いていたが、久しぶりに観て良かったと思える作品に巡りあった。
この作品は派手な演出もなければ、登場人物も限られている。場面の拡がりもない。一見>>続きを読む
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深く考えさせられた作品です。
この作品は、15才の少年マイケルが36才の女ハンナに出会い、恋に落ちてしまった後の突然の別れと偶然の再会、不思議な交流の後の永遠の別れを描いた作品です。
偶然の出>>続きを読む
フォルダ保存か上書き保存か
「とんでもないことをしてしまったことを後悔するのか、それとも自分がチャレンジしなかったことを後悔するのか。この2つの後悔が人生を形作る。」という主人公のセリフで始まる>>続きを読む
この作品は、実在したジャズ・トランぺッターのチェット・ベイカーの半生を描いた映画です。
彼は本当にどうしようもない男で、今で言うところのダメンズなんですが、でも才能はあるんですよね。「アマデウス>>続きを読む
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評判が良さそうだったので観てみたが、面白かった。
原作はバルザックだそうだ。彼の小説を読んだことはないが、かなり破天荒に生きた小説家というイメージがある。
文学で成功することを夢見て、貴族の夫>>続きを読む
スタイルとしてのリベラル
「いつかの君にもわかること」が里親探しの話だったので、同じストーリーの「ベイビー・ブローカー」について書こうと思う。ある方が書かれた「father カンボジアへ幸せを届>>続きを読む
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人が幸せな気持ちになれるのは、あるがままの自分を受け入れてくれる人と、出会えたときだと思う。あるがままに、飾らないでお互いが過ごせる。そしてお互いに相手に対して敬意を持っている。それは幸せな関係だと>>続きを読む
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余命がわずかとなったシングルファーザーのジョンが、残されてしまう4歳の一人息子、マイケルのために里親を探す物語。実話だそうだ。
どこまでが実話で、どこが脚色された部分なのだろうか。あまりのジョン>>続きを読む
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興味が尽きない作品だった。もともとエンニオ・モリコーネは稀有な映画音楽家だと思っていたが、この作品を観て新たな気づきが加わり、あらためて彼に対する畏敬の念を覚えた。
映画を観て、音楽を担当した>>続きを読む
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他者に注がれる愛
この作品の感想を考える時、物語の始まり方が似たような状況だったので、最近観た「あのこと」と比べて考えてしまう。どちらも主人公は20代そこそこの女性。いきなり自分の人生に小さな命>>続きを読む
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「裸の王様」と「河童」
この作品は、ヴェネチア国際映画祭で満場一致で金獅子賞を獲っている。このサイトでも高い評価を付けている方が多い。でも私は、最近よく見る、社会的なテーマを題材にして、製作者の>>続きを読む
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がっかり感が著しい
えーっ、そっちー?
この作品のエンディングのシーンが始まり、バーで一人グラスを傾ける妻夫木の背中を見た時に思わず口から出た。せっかくラストに向かって気持ちが盛り上がっていた>>続きを読む
虞れを心の中に持つということ
心が震えた。次の痛い展開が予想される時は、何度も停止ボタンを押した。観続けることができなかった。
この監督の「バーニング」を見た時も震えたが、あの時は身体が揺さぶ>>続きを読む
久しぶりに観た。
今回気づいたのだが、マイケル・チミノ監督が39歳の時の作品だったということにも驚いたが、ベトナム戦争が終わった後わずか3年後の1978年に作られた作品だった、ということにもっと驚>>続きを読む
この作品は、ファム・ファタルを描いた作品だ。いやファム・ファタルを描こうとした作品だった。
アベ・プレヴォの小説「マノン・レスコー」を原作にして、18世紀の話を1940年代のフランスを舞台に作>>続きを読む
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ジュリアンの選択
時々、こういう作品に出会う。観終わった後に、誰かと話したくなるような作品。
自分らしさを意識するがあまり、奇をてらうようなことを言って欲しい訳ではない。ありふれているかもと>>続きを読む
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人知れず相手を思いやる気持ち
この作品を撮ったのは、ロミー・シュナイダーが30歳ちょっとぐらいで、「ボッカチオ‘70」に出演した20歳前半の小悪魔的な雰囲気から、大人の女性に変わりつつあるのが画>>続きを読む
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恋愛あるある
大好きな映画。ロミー・シュナイダーの魅力が画面にあふれていた。脚本も好き。あり得ない話だと思う。映画だからこんな話が出来る。でも、だから映画を観るんだ。
この作品は、恋愛事例研>>続きを読む