ジョンスペさんの映画レビュー・感想・評価

ジョンスペ

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ジョン・レノン 失われた週末(2022年製作の映画)

3.9

ジョン・レノンとオノ・ヨーコの関係については一般レベルの知識しかなく、本作のメイ・パンや「失われた週末」は初めて知った。ピーター・ジャクソンのGet Backなどを観てもビートルズ他メンバーにとってヨ>>続きを読む

不死身ラヴァーズ(2024年製作の映画)

1.7

ちょっと思い出しただけはよかったけど、ほかは相性がよくない松居大悟監督作(そんなに観てないんすが…)。今作は見上愛を観に行くというだけで公開初日のレイトショーに足を運んだが、観客は同じ思考らしき男ばか>>続きを読む

辰巳(2023年製作の映画)

4.6

登場人物の顔面力がスクリーンにみなぎるチンピラ映画。いわゆるイケメンは主人公の辰巳こと遠藤雄弥と弟役の藤原季節だけで、季節の出番はごくわずか。そのほかは出荷前の牛(爆笑)と葵に評される後藤を筆頭に、街>>続きを読む

リバウンド(2023年製作の映画)

4.0

ノーマークだったけど、お気軽に観られそうで評判もよさげなので鑑賞。予想通り展開はまあマンガなのだが、これが実話ベースだというのが驚き。演出もマンガ的コメディで話は詰め込んであるものの、まさにバスケのよ>>続きを読む

マリウポリの20日間/実録 マリウポリの20日間(2023年製作の映画)

4.5

絶対ここにはいたくないというのが素直な気持ち。本作中の爆発や光線、銃撃音にひとつでも触れれば死んでしまうわけで、作り物ではない緊張感がひたすら続く。「戦争始まっちゃった」と不安げに呟く子ども。必死に救>>続きを読む

ゴジラxコング 新たなる帝国(2024年製作の映画)

2.4

東宝チャンピオンまつりの怪獣プロレスを金かけてやる作品なのだが、ゴジラとコングをどうやって闘わせるか、そのための設定をどうするかを今さらマジメに考える気がないのか、とにかくリアリティは一切ない方向に振>>続きを読む

異人たち(2023年製作の映画)

3.5

山田太一の原作、大林宣彦の映画、いずれも未読・未見で、元ネタはタイトルしか知らない丸腰での鑑賞。主人公アダムおよび同じマンションの住人ハリーは同性愛者設定で、その辺はアンドリュー・ヘイ監督の性的指向に>>続きを読む

プリシラ(2023年製作の映画)

3.1

プリシラというとカリメロを思い出す世代だが、ライリー・キーオのおばあちゃんの話。主演のケイリー・スピーニーが異常にかわいいわけだが、子どもと知りつつ目を付けるエルヴィス、かなりヤバい。それでも結婚まで>>続きを読む

リンダはチキンがたべたい!(2023年製作の映画)

3.0

背景とキャラの絵柄が一体感のある高畑勲的、かぐや姫のものがたり的表現を楽しむ仏アニメ。しゅるしゅるとしたゆるい輪郭の多数のキャラをカラフルなカラー1色で表わし、また同じ家族は同系色でまとめることで、関>>続きを読む

貴公子(2023年製作の映画)

2.9

新しき世界にTHE WITCH 魔女シリーズと血みどろ系のパク・フンジョン監督なのだが、昨年の最近作THE WITCH 2は個人的にはなんだかなあ…という感想だった。今作も銃撃でドバドバ流血ながら、イ>>続きを読む

アイアンクロー(2023年製作の映画)

4.3

パストライブスを観た翌日は2日連続のA24作品で、まさかファイティング・ファミリー的な家族愛や兄弟の絆の話?かと思いきや、アイアンクローで頭押さえつけられてんのは誰かって話で…。

前半はスポ根オヤジ
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パスト ライブス/再会(2023年製作の映画)

3.7

アカデミー賞最有力!という予告やポスターの謳い文句の割に授賞ではほぼスルーされたっぽい本作だが、絞り込んだ登場人物に淡々とした展開、落ち着いたカメラワーク、ロングの構図で見せてくれるNYの景色など、観>>続きを読む

オッペンハイマー(2023年製作の映画)

3.5

ストローズっておっさん誰?とか、小部屋での聴聞はなに?とか基本的展開での疑問はもちろん、次々とさまざまなキャラが登場し、ノーランが大好きな時系列いじりが入り、さらに時間軸に沿って人物が歳を取っていくの>>続きを読む

ゴーストバスターズ/フローズン・サマー(2024年製作の映画)

2.0

ジェイソン・ライトマンが監督した2年前の前作アフターライフは80年代の父ライトマン版の正統続編という触れ込みもあり、懐古と継承というテーマで個人的にはかなり楽しめた。今続編も期待していたわけだが、家族>>続きを読む

COUNT ME IN 魂のリズム(2021年製作の映画)

3.9

楽器切りの音楽ドキュメンタリーってめずらしい。大御所、中堅、若手と次々にドラマーたちが登場してドラム愛を語る作品。

上映時間わずか85分を短いタームで章立てしいるので飽きないし、ビートルズ、ストーン
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青春ジャック止められるか、俺たちを2(2024年製作の映画)

4.8

舞台は80年代なのだがテイストは70年代っぽく(画面奥でミニバンが走ってたりするけど)、久しぶりにストレートな昭和感のある青春映画を観た!という気分。

井浦新演じる若松孝二の発言や言動の統一感のなさ
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デューン 砂の惑星PART2(2024年製作の映画)

5.0

PART1をアマプラで復習する時間がなかったが、オッペンハイマーにIMAXスクリーンがもっていかれる前に…と劇場へ。前作で話がどうなってたか展開が進むまで理解が追いつかなかったものの、2時間46分をま>>続きを読む

ビニールハウス(2022年製作の映画)

4.4

ビニールハウスが出てくる韓国映画(しかもそれが燃える)というとバーニングを連想してしまうが、こっちは自傷癖、認知症、盲目、知的障害、非行少年…とネガティブ材料をいろいろ集めて展開していくサスペンスで、>>続きを読む

ゴールド・ボーイ(2023年製作の映画)

4.5

平成ガメラ以外では作品に触れてこなかった金子修介監督作なのだが、二転三転四転…していく高知能のサイコパス同士のクライムサスペンスは素直に展開に引き込まれるし、劇伴にマーラー使って盛り上げるとかのケレン>>続きを読む

「生きる」大川小学校 津波裁判を闘った人たち(2022年製作の映画)

4.3

3.11から13年のタイミングに旅先の大阪のミニシアターで再上映されていた本作。津波で多くの児童・教師が犠牲になった石巻市立大川小学校での学校側の過失とその裁判をめぐってのドキュメンタリーで、学校や自>>続きを読む

DOGMAN ドッグマン(2023年製作の映画)

4.1

なんと四半世紀以上も前のフィフス・エレメント以来の鑑賞となるリュック・ベッソン監督作。毒親のせいで不条理な生き方を余儀なくされた主人公ケイレブ・ランドリー・ジョーンズの多頭飼育のイヌちゃんとの人生譚で>>続きを読む

ARGYLLE/アーガイル(2024年製作の映画)

3.0

クールなエンタメ・アクションを撮る監督として評価していたマシュー・ボーン監督なのだが、こういう作風のほかに手がないのか、相変わらずの軽くて嘘っぽい話はさすがに飽きる。中盤以降、尿意を我慢するのに必死で>>続きを読む

ボーはおそれている(2023年製作の映画)

3.1

評判がイマイチなのと丸々3時間の上映時間ゆえ、体調万全でないと鑑賞中にボーっとなるのではとおそれていたのだが、アリ・アスター新作を観ないわけにいかず、しっかり睡眠をとった週末にようやく劇場へ。

最初
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52ヘルツのクジラたち(2024年製作の映画)

1.1

本作の作り手はいろんな不幸な境遇の表面だけを寄せ集めれば感動すると考えてるのだろうか。繊細な題材を扱うにはあまりに雑だし、そもそも志尊淳という男優を安吾役にしてる時点で間違ってると思う。パッと見がヒロ>>続きを読む

落下の解剖学(2023年製作の映画)

3.0

夫の死をめぐる裁判で、徐々に明らかになる夫婦間の確執を見つめつつ事件の真実に迫るという設定はおもしろそうなんだけど、実際には夫婦の痴話を長々とうまくないセリフ回しで見せられる感じ。話のポイントじゃない>>続きを読む

犯罪都市 NO WAY OUT(2023年製作の映画)

3.6

公開される韓国映画の半分ぐらいに出演している(雑な実感)売れっ子マブリーの人気シリーズ。ドラえもんかコナン君かという年1レベルでやっている(同前)ので、スルーでいいかと思っていたが、日本のヤクザ役で國>>続きを読む

梟ーフクロウー(2022年製作の映画)

4.0

17世紀の朝鮮王朝時代の歴史・伝承が物語のベースという、特に外国の歴史に明るくない自分にとってはやや身構える話だったのだが、ミステリーとしての脚本・展開のうまさゆえに楽しめた。森山未來味のある主人公ギ>>続きを読む

ストップ・メイキング・センス 4Kレストア(1984年製作の映画)

4.7

トーキング・ヘッズにはほぼ触れずにこの歳まできてしまったが、音楽映画の金字塔との呼び声高い本作が4Kでリバイバルというので鑑賞。数年前のアメリカン・ユートピアは劇場で観たのだが、完璧に作り込まれたショ>>続きを読む

ダム・マネー ウォール街を狙え!(2023年製作の映画)

3.6

奇しくも日経平均が史上最高値更新中というのに、20年近く株をやってていまだ大損こいている自分には夢物語である。株の世界は巨額の資金を動かせるところが強いに決まっているのだが、弱い者たちが連帯してヘッジ>>続きを読む

夜明けのすべて(2024年製作の映画)

4.5

ドラマチックな出来事は起こらない。嫌なヤツも出てこない。それでも山添と藤沢の成り行きを見守りたくなってしまう作品。生きづらさや悩みをもつ者同士ゆえ力になれるのだろうし、光石研や渋川清彦も心に傷を抱えて>>続きを読む

コット、はじまりの夏(2022年製作の映画)

3.8

コットみたいな娘ならいくらでもオレが面倒をみる!以上!というのが素直な感想だが、無論ペドフィリアではないので安心してもらいたい。子どもなのに美人すぎるキャサリン・クリンチの透明感に全部もっていかれた。>>続きを読む

哀れなるものたち(2023年製作の映画)

3.5

ランティモス監督の前作、女王陛下のお気に入り同様、ゴージャス感のある画面作りがみごと。女性の解放や自立をテーマに描く展開に難解さはなく、なんの制約なしにゼロから世界を捉えていくベラの姿が見どころなのだ>>続きを読む

アリバイ・ドット・コム 2 ウェディング・ミッション(2023年製作の映画)

4.5

かなり楽しみにしていたフィリップ・ラショー監督の新作。フランス流コメディーというより過激なギャグの連続で、作品によってアタリハズレはあるものの、基本ひたすらくだらなくて観て得るものが特にないのがすばら>>続きを読む

カラオケ行こ!(2024年製作の映画)

4.3

原作漫画未読、予備知識ゼロだったが、山下敦弘監督・野木亜紀子脚本に惹かれて鑑賞。シンプルな話ながら、聡実と綾野剛との関係の深まりをじわじわ丁寧に描きつつオフビートな笑いがずっと続いておもしろい。リンダ>>続きを読む

さらば宇宙戦艦ヤマト 愛の戦士たち 4Kリマスター(1978年製作の映画)

2.8

昨年末の「ヤマト」に続いて実に45年ぶりの劇場での「さらば」。男なら混雑するとわかっていても観なければならない時がある!(松本零士つながり)と、どうせ観るなら同志であふれているだろう週末の新宿ピカデリ>>続きを読む

コンクリート・ユートピア(2021年製作の映画)

4.4

予告からはただの韓国製ディザスターパニックものだろうとさほど期待せず鑑賞。正直、この2024年の年明けに本邦での公開はタイミング悪すぎとしか言いようがないのだが、作品自体は予想していなかった味わい深さ>>続きを読む

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