ジョンスペ

ARGYLLE/アーガイルのジョンスペのレビュー・感想・評価

ARGYLLE/アーガイル(2024年製作の映画)
3.0
クールなエンタメ・アクションを撮る監督として評価していたマシュー・ボーン監督なのだが、こういう作風のほかに手がないのか、相変わらずの軽くて嘘っぽい話はさすがに飽きる。中盤以降、尿意を我慢するのに必死で集中力が削がれたせいもあるが、139分がより長く感じた。

バタくさい顔と名前のリズム感が好きだったブライス・ダラス・ハワードはけっこう肥えた熟女と化していて有能なスパイには見えないのだけど、意外や小男でしょぼくれたサム・ロックウェルとのセットで、劇中小説とのギャップを笑いどころとして狙ってる。ただ、ルッキズム批判にも繋がりかねない微妙さもあって、正直、特に笑えない…と言いつつスケートシーンでは、アルベールビル五輪での伊藤みどりのトリプルアクセルで銀メダルを思い出し、ニヤリとしてしまった(どっちにしろ失礼)。

あと、わざとなのかなんなのか、CGネコがまるきりかわいくなくて、ネコ好きでもなんでもないけど、やっぱりネコは岩合光昭に撮らせてほしい。