ジョンスペさんの映画レビュー・感想・評価 - 4ページ目

ジョンスペ

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パリタクシー(2022年製作の映画)

3.1

パリの素敵な街並みを舞台に人生いまいちうまくいってないタクドラとやたらと饒舌な客の老婆が昔を振り返りながら紡ぎ出す心温まるストーリー…と、予告編からラストのオチまで含めて想像されるまんまの展開なのだが>>続きを読む

ザ・ホエール(2022年製作の映画)

2.3

デニーロが役作りで30kg体重増やしたという話があるので、今年のアカデミー主演男優賞を本作で獲ったこのブレンダン・フレイザーさん(よく知らない)は270kgまで増量したんか!と思っていたが、そうではな>>続きを読む

ノック 終末の訪問者(2023年製作の映画)

3.0

公開早々、評価は今ひとつと知りつつ、迷走期(エアベンダー、アフター・アース期)を除いて、たいていのシャマラン作品は観ているゆるいシャマラニストなので、観逃すわけにはいかず。本作はサイン+ハプニング風で>>続きを読む

仕掛人・藤枝梅安2(2023年製作の映画)

4.8

1作目の終わりで予告されていた待望の続編。今回は京を舞台に彦次郎にまつわる話…と思いきや、それだけでは終わらせない。梅安のもうひとつの過去バナに、この時代でも髪の量が多すぎて後ろにまとめている(違うか>>続きを読む

生きる LIVING(2022年製作の映画)

3.8

泣ける映画を1本を選べと言われたら黒澤明のこれを選ぶ。「いーのちみじぃかしぃ」とブランコに揺られながら口ずさむ志村喬の哀愁漂う姿を思い浮かべるだけで落涙できる自信がある。とは言え、レンタルのVHSで最>>続きを読む

ロストケア(2023年製作の映画)

1.5

胸クソが悪くなった。それは老人介護の現実を見せられて…ではなく、この作品の指し示す方向についてだ。この展開とラストでは、介護疲れで要介護者を殺すことに正当性を与えて、親を介護施設に入れることが罪である>>続きを読む

デヴィッド・ボウイ ムーンエイジ・デイドリーム(2022年製作の映画)

3.5

80年代以降のイケメン・ロックスターや戦メリの俳優としてしかデヴィッド・ボウイを知らないため、今作はデヴィッド・ボウイ財団公認映画ということだし、ボウイを学ぶよい機会と捉えて鑑賞。

が、説明的なナレ
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マジック・マイク ラストダンス(2023年製作の映画)

4.5

チャニング・テイタムってどう略すべきかと検索したら、愛称として「ニンタム」を提案するというツイートがあった(いいね1)。せっかくなので使わせてもらいたい。ソダーバーグが監督の1作目はストーリーとニンタ>>続きを読む

シン・仮面ライダー(2023年製作の映画)

4.0

テレビ放映当時の最年少世代に自分は当たるのだが、ろくに観ておらず知識がないため、オタク第一世代のエースである庵野秀明が監督をする以上、当の仮面ライダーだけでなく、石ノ森章太郎作品全般、特撮ヒーローもの>>続きを読む

妖怪の孫(2023年製作の映画)

4.2

政治的公平性とか不偏不党などはあり得ないと思っているので、最初に立場を明確にしておくと反与党・反自民・反安倍晋三である。レイトショーの新宿ピカデリーにはそんな自分と同じ思いのおっさん・おばさんが集って>>続きを読む

エゴイスト(2023年製作の映画)

3.5

トイレのピエタが(昔すぎてほぼ記憶ないけど)よかった印象の松永大司監督作品。今作は鈴木亮平と宮沢氷魚のゲイカップル役が話題なのか、TOHOシネマズ日比谷は女性観客8割。

関係継続のため鈴木が宮沢へ生
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Winny(2023年製作の映画)

4.0

東出君が不倫で人民裁判に…ではなく、著作権法違反幇助で刑事裁判にかけられる話。国内の法廷ものとしては珍しく裁判のようすを時間を使ってしっかり見せている。阿曽山大噴火が傍聴席にいたのがリアル(笑)。権力>>続きを読む

エブリシング・エブリウェア・オール・アット・ワンス(2022年製作の映画)

2.0

期待度MAXから鑑賞したらけっこう困惑というのが正直なところ。評価が二分されていることは監督の過去作からも想像はついたので、がんばっておもしろがろう、話に付いていこうとスクリーンに集中したのだが、それ>>続きを読む

BLUE GIANT(2023年製作の映画)

3.6

公開中作品で異常に評価が高いので原作未読で鑑賞。堤幸彦BECKとは異なり、漫画内ジャズは普通に音楽されていてよかったものの、ジャズつーてもマイルス・デイビス、ナベサダぐらいしか名前を知らない門外漢ゆえ>>続きを読む

フェイブルマンズ(2022年製作の映画)

4.5

全人類が彼の映画を観たことがあるスティーブン・スピルバーグ監督の自伝的作品にして、続けざまに公開される「映画の映画」の本命、予告だけで涙していた一作だが、スピルバーグはどう才能を開花させていったのかと>>続きを読む

ちひろさん(2023年製作の映画)

2.7

一時のバブル感は落ち着いてきたものの、年1、2本はコンスタントに作品公開、城定秀夫の次にハイペースで映画を撮っている今泉力哉監督。特に若い人?の感性?に訴えかけるものがあるの?が人気の理由?と思われる>>続きを読む

アラビアンナイト 三千年の願い(2022年製作の映画)

3.4

あんまり評判よくなさそうと思いつつも、ジョージ・ミラー8年ぶりの新作、かつ監督を褒めちぎりまくるティルダ・スウィントンの特別映像でスルーするわけにいかず。吸血鬼や魔導師からじじいの役までなんでもやっち>>続きを読む

エンパイア・オブ・ライト(2022年製作の映画)

4.8

パンチDEデートの桂三枝的には、エンパイア劇場と言うよりも…オリビア・コールマン劇場!(古すぎ)。特に、統合失調のよくないときの状態でスティーブンにまくし立て鬼気迫る様子は、ヤバいよヤバいよーと呟きた>>続きを読む

イニシェリン島の精霊(2022年製作の映画)

3.8

アイルランドが舞台というと反射的にジョン・カーニーのさわやか音楽ものが思い浮かぶが、本作は、閉塞した島でおっさんたちがあたふたする話。で、その寓話的意味をあれこれ考えてね、ヒントは100年前の内戦、正>>続きを読む

別れる決心(2022年製作の映画)

5.0

あらゆるシーンの画作り、人物の行動とセリフ、かかる音楽、舞台の設定、物語の構成…。とにかく全部が全部、確かな意図と意味をもって練り上げられている、と思われる。1回の鑑賞では作品すべてを咀嚼して味わい尽>>続きを読む

バビロン(2021年製作の映画)

4.2

意味がよくわからんとこがあっても飽きずに3時間観られる、ただ眺めていても楽しい作品ではある。アバンタイトルでの乱痴気パーティの流れは、クラブで蛍の光が流れたら夜が明けてた的なギャスパー・ノエのCLIM>>続きを読む

バンバン!(2014年製作の映画)

4.3

元ネタのナイト&デイはトムクルのアクション中年ロマコメとしか記憶が残っておらず、相手はジェニファー・コネリーだったっけ?の忘却レベル。なので原型の留まり具合がわからないが、それは特に意味をもたない、い>>続きを読む

すべてうまくいきますように(2021年製作の映画)

2.9

いまやフランスの国民的俳優となった美熟女ソフィー・マルソー見たさに、どんな話か知らぬまま鑑賞。昨年末、ラ・ブームが公開40周年とかでリマスター版が公開されてたけど、本作上映はそのタイミングもあるのだろ>>続きを読む

FALL/フォール(2022年製作の映画)

3.1

ひと言で言うと、ドキドキ鉄塔登りの巨乳系YouTube拡大版である。胸を強調した女性(男性の可能性も)がただ料理してるとかピアノを弾いてるってだけなのに、ついずっと見てしまう動画のアイデアをベースに、>>続きを読む

仕掛人・藤枝梅安(2023年製作の映画)

4.5

彦さん今夜は泊まっていきなよ。梅安さんにはかなわねえな。コタツで横になった愛之助にそっと羽織をかけるトヨエツ。そんなメイン二人の静かなブロマンスが見どころ(なのか?)。先日鑑賞した、そして僕は途方に暮>>続きを読む

パーフェクト・ドライバー/成功確率100%の女(2020年製作の映画)

4.2

タイトルや予告編映像から韓国版ベイビー・ドライバーを期待していたのだが、派手なカーチェイスはおもに冒頭ぐらいで、田中裕子似のパク・ソダムが年がら年じゅう運転しているというわけではなく、以降のドライビン>>続きを読む

グッドバイ、バッドマガジンズ(2022年製作の映画)

4.3

本作は事実を基にしているが一部脚色している、といったテロップが最後に出る。会社の規模や取り扱うジャンルにより異なることも多いため、どこからどこまでが…とは言いづらいけど、自分も業界の端っこに棲息する人>>続きを読む

金の国 水の国(2023年製作の映画)

1.7

人生スリ切れたオッサンが観る映画ではなかった。鑑賞後に調べたら原作漫画は単行本1冊とのこと。てっきり十数巻あるような壮大な物語を駆け足でたどってんのだと思ってた。漫画って本来、キャラクターが動いていく>>続きを読む

モリコーネ 映画が恋した音楽家(2021年製作の映画)

4.0

めっちゃ多数の映画関係者、音楽関係者が次々と出てきては巨匠を褒めちぎるモリコーネ、ブラボー!な一作。監督のトルナトーレは、駆け出しの頃のニュー・シネマ・パラダイスでモリコーネが作曲してくれ、同作の大ヒ>>続きを読む

BAD CITY(2022年製作の映画)

3.7

ポスタービジュアルからLDHの映画かと思ったら、小沢仁志還暦記念映画ということだった。でも小沢仁志をそもそもよく知らないため(すんません)、Vシネとかの人?と思ったら、そこは当たっていた(当のVシネも>>続きを読む

SHE SAID/シー・セッド その名を暴け(2022年製作の映画)

3.0

映画業界の権力者の女性への性的搾取・暴行の事実をNYTの女性記者が記事にすべく奔走する姿を描く本作は、業界の醜悪な部分を自らの映画という手段で描き出すということで注目していた作品。

恥を忍んで言えば
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そして僕は途方に暮れる(2022年製作の映画)

5.0

愛の渦、何者、娼年と、これまでハズレなしの三浦大輔監督で、新年明け、いちばん楽しみにしていた作品。

もう最高。しょっぱなから、バレバレでスマホ画面を隠す藤ヶ谷太輔のダメっぷりとアッちゃんの堰を切った
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ドリーム・ホース(2020年製作の映画)

2.8

予定調和な展開という感想を見てスルーのつもりが、高評価につられ劇場へ足を運んだところ…やはり予定調和以外のなにものでもなく、Based on true storyと言われても自分には刺さらなかった。>>続きを読む

非常宣言(2020年製作の映画)

3.0

ワクワク気分でボーイング777の離陸を見送ったものの、急降下後は最終的に軟着陸して40人死亡という、話の流れと歩調を合わすような失速感、残念感は否めず。過剰なバイオレンス描写と、ここでそれもってくる〜>>続きを読む

カンフースタントマン 龍虎武師(2021年製作の映画)

4.0

文字通り体を張って映画を作ってきた香港のスタントマンたち。凍てついたスケートリンクに背中から落下する。爆発とともにみんなでビルの7階から飛び降りる。ガラスのテーブルや窓に突っ込んで叩き割る。もうめちゃ>>続きを読む

ファミリア(2023年製作の映画)

1.3

在留外国人労働者の使い捨て問題、地域とのトラブル、半グレ集団による暴力の闇、国際的な人質テロ事件…と、重たい材料がたくさんあるわりにどれも表面的な描き方で、映画の出来そのものがしんどくて観てるのがつら>>続きを読む