たかちゃんさんの映画レビュー・感想・評価 - 2ページ目

たかちゃん

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オーメン:ザ・ファースト(2024年製作の映画)

2.6

第1作(76)の前日譚だが、つじつま合わせのようで、1作目にあった驚きがなく、スケールも小さい。修道院ホラーとしても、『死霊館のシスター』に遥かに及ばない。
最初のステンドガラスが割れるシーンから肩透
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ブルックリンでオペラを(2023年製作の映画)

2.6

邦題に釣られて見てしまったが、音楽映画ではない。息子とそのガールフレンドを助ける話で、凡庸というしかない。マリサ・トメイに喰われて、アン・ハサウェイほかの存在感がない。P・ディンクレイジも悩めるオペラ>>続きを読む

RHEINGOLD ラインゴールド(2022年製作の映画)

4.7

ファティ・アキンは音楽ドキュメンタリーでもわかるが、音楽、民族への造詣が深い。本作は音楽と民族(主人公はクルド人)に加えて、暴力、ギャング映画の面白さが力強さを与えている。まるでスコセッシ作品のようだ>>続きを読む

アラスカ珍道中(1946年製作の映画)

4.1

鉱山の地図の争奪戦コメディ。悪人から奪った地図を懐に、地図の持ち主(ヒロイン)のいる街にやってきた二人。ややこしいのは、悪人の名をかたっていること。そして、ヒロイン以外は悪人というのもすごい設定。犬橇>>続きを読む

毒薬と老嬢(1944年製作の映画)

3.9

キャプラにしては、強烈な毒気。訪問者を殺しては、低調に埋葬する老嬢。結婚報告に帰郷したカップル。夫は死体を発見。それを隠蔽しようとするが、警官、殺人鬼、医者などが参入。その落としどころは、というスリラ>>続きを読む

オッペンハイマー(2023年製作の映画)

4.7

原爆開発者が、核管理強化、水爆開発反対を主張したため、ソ連のスパイだの共産主義だの中傷にさらされ、共和党マッカーシズムの公聴会で証言を強いられ、結果、研究所から排除される。国家に貢献し、利用され、果て>>続きを読む

青春ジャック止められるか、俺たちを2(2024年製作の映画)

4.1

仕事柄、70年、80年代は出張で名古屋によく行き、夕方から映画館にも立ち寄った。だが、シネラマ名古屋、中日シネラマというビッグキャパシティの大型劇場も、名宝スカラ座も今はない。名古屋東映、東映パラスに>>続きを読む

12日の殺人(2022年製作の映画)

4.1

見ていて、「殺人の追憶」を想起した。迷宮入り。サスペンスとコメディの融合。そこは共通しているが、韓国作品には冷ややかさがあったが、本作はどことなく明るさがある。
容疑者の証拠、アリバイの壁。容疑者の部
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ラ・カリファ(1970年製作の映画)

4.0

「永遠のフィルム・マエストロ/エンニオ・モリコーネ特選上映」
「死刑台のメロディ 4Kリマスター・英語版」と、本邦未公開だった「ラ・カリファ」。
『死刑台のメロディ』は渋谷パンテオンで観たが、よくぞあ
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デューン 砂の惑星PART2(2024年製作の映画)

4.5

素晴らしいイマジネーション。迫力ある殺陣と美が両立している。豪華なキャスティングで、それぞれのキャラクター造形に深みがある。見せるべき場面を大胆に省略する潔さ。それが観客の想像を促す。
ティモシー・シ
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変な家(2024年製作の映画)

1.3

変な映画。間取りのネタで興味を持たせるが、殺人部屋という凡庸な話に転じ、睡魔に襲われた。目覚めても、説明セリフが多いので、理解できた。画つくりが汚い。グロにも美学があるのに、これは汚いだけ。ウェス・ク>>続きを読む

恋わずらいのエリー(2024年製作の映画)

2.6

エリーの変顔とオーバーアクトが楽しい。だが、オミ君のキャラ設定がおとなしく、両者の演技バランスがとれていない。エリーばかりが印象に残った。オミ君の顔は昭和では二枚目ではないと、後期高齢者のワシは思った>>続きを読む

おんな番外地 鎖の牝犬(1965年製作の映画)

3.4

卑劣な男を刺して刑務所入り。ムショ仲間の思いやりと親切に、頑なな心が次第に開かれてゆく。だが、権力、支配には抵抗する、という展開だが、脚本が舟橋だから例によって凡庸。村山演出と、演技力の優れた女優たち>>続きを読む

ゴールド・ボーイ(2023年製作の映画)

4.1

日本映画だが、日本=香港=タイ共同出資の金子修介監督作品。
次々と登場人物が殺される展開は、金子の『デス・ノート』を彷彿とさせる。大人(岡田将生)の殺人鬼を、突き落としを目撃したと恐喝する13歳の3人
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毒親<ドクチン>(2022年製作の映画)

4.0

成績優秀の女子高校生が、キャンプ場での集団自殺のひとりとして発見される。母親は自殺と認めない。教師に原因があるとして、裁判を起こす。
母親のゆがんだ子供への溺愛。問題が起これば他人のせいにする。そこか
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#つぶやき市長と議会のオキテ 劇場版(2024年製作の映画)

3.7

安芸高田市の市長と、市議会議員らとの対立(あるいは闘い)を捉えたドキュメンタリー。ことの始まりは、元銀行員で、議会の慣習を知らず、人脈もない新市長が、初議会の模様をツイート。「いびきをかいて居眠りをし>>続きを読む

劇場版 おいしい給食 Road to イカメシ(2024年製作の映画)

4.0

甘利田先生、今回は89年の函館の中学校へ。まず、ジャージャー麺の給食。ご飯と麺を絡めて食するが、さらに凝った食し方の生徒が…、というお約束のスタート。相変わらずの市原隼人の全身を駆使したオーバーアクト>>続きを読む

ARGYLLE/アーガイル(2024年製作の映画)

3.7

本作の前に観た『ポーカー・フェイス/裏切りのカード』が酷い出来なので、何を観ても名作に感じそうだ。だが、本作は本当に楽しめるスパイ・コメディだった。女流小説家が作中人物と現実をエージェントとして行き来>>続きを読む

ポーカー・フェイス/裏切りのカード(2022年製作の映画)

1.5

ラッセル・クロウ監督・脚本・主演作品。冒頭の美しい風景。波打ち際でのポーカー。負けた奴が、金を返してくれ、と言い出すあたりで、ギャンブルがわかっていない。そして返してやるのだ。これもギャンブラーではな>>続きを読む

落下の解剖学(2023年製作の映画)

3.6

裁判劇としての面白さはあるが、検察側が証人の話の腰を折る箇所が多く、苛立たせる。シドニー・ルメットの裁判劇のような知的展開がなく、証人を小出しにしていることが、先が読める要因になっている。ヒロインの心>>続きを読む

ハンテッド 狩られる夜(2023年製作の映画)

2.8

ワン・シチュエーション・スリラー。アジャ製作ということで、わくわく気分。ところが出来は凡庸というしかない。ヒロインはビッチなキャラだし、スナイパーもトランシーバーでしゃべり過ぎだし、その効果もなく無意>>続きを読む

コヴェナント/約束の救出(2023年製作の映画)

3.6

アフガンで通訳に救出された米軍曹長が、懸賞首にされた通訳を救出するために、再びアフガンへ。アクションとサスペンスの見せ場を途切れることなく張り巡らせた点は評価できるが、なにせ単細胞のガイ・リッチー。タ>>続きを読む

ボーはおそれている(2023年製作の映画)

3.9

ホラー・コメディにしてオイデプス王のような展開に狂気を感じた。母親の葬式に行きたいのに、行くことが出来ない、『城』のような不条理の世界。ボウの住む町は、殺しと暴力が日常茶飯で、あの「パージ」でも殺し合>>続きを読む

ファイブ・ナイツ・アット・フレディーズ(2023年製作の映画)

3.7

ホラー・ファンタジーだが、児童失踪などの毒気がきついので、子供向けではない。父親、女性警官など、大人たちは問題、悩みを抱えており、さりげなく登場するベビーシッターも油断できない。予想以上に深い闇。

一月の声に歓びを刻め(2024年製作の映画)

3.4

第1章は俯瞰ショットが多用されるので、神の視線(あるいは、れいこの視線)かと思ったが、中盤からはアオリ、フィックスが目立ち、俯瞰は用いられない。テーブルに並べられた料理を見せたかったわけでもあるまいが>>続きを読む

ダム・マネー ウォール街を狙え!(2023年製作の映画)

3.0

2021年の実話。小口個人投資家たちが、ゲームソフトの小売業者株を買いまくり、空売りヘッジファンドに大損害を与えた。マスメディア、公聴会への召喚状と、様々な危機が訪れるが、あっさり解決。手に汗握るよう>>続きを読む

夜明けのすべて(2024年製作の映画)

4.5

PMSの女性・藤沢さんと、パニック障害の男性・山添くん。転職先で二人は出会う。病気による怒りを山添くんにぶつけてしまう。無気力になっていた山添くんは、無抵抗だ。栗田科学というプラネタリウム器材の会社の>>続きを読む

瞳をとじて(2023年製作の映画)

4.9

パリ郊外の屋敷。死期の迫った主人から、娘を探すよう依頼される男。
それは映画内映画であることが分かってくる。そして、その映画は未完のまま、22年が経過する。未完の原因は、主演俳優フリオ(娘を探す依頼を
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身代わり忠臣蔵(2024年製作の映画)

2.4

河合勇人だから楽しめるだろう、と思って観たのだが、先が読める騒々しい展開にゲンナリ。首のフットボールは清順『木乃伊の恋』の焼き直しだが、ただ戯れているだけで、ブラックユーモア、ギャグに昇華していない。>>続きを読む

それから(1985年製作の映画)

4.4

公開当時は、あまり体調がよくなかったので、見直したかったという思いのままで38年。見直すというより、初めて観るような新鮮さ。当時はモリタらしくない作品という印象だったが、とんでもない、どこを切ってもモ>>続きを読む

コット、はじまりの夏(2022年製作の映画)

4.1

子供の居場所についての物語。母親が出産準備のため、伯父夫婦に娘を預ける。伯母さんは優しいけど、伯父さんはとっつきにくい。でも、やがて大好きに。水汲み、納屋の掃除と仕事も楽しい。ある日、噂話の大好きな、>>続きを読む

メカゴジラの逆襲(1975年製作の映画)

2.4

ゴジラ・シリーズ低迷期の一作。子供向けの番組だったからではない。『とっとこハム太郎』との組み合わせの時は傑作だったではないか。何がいけなかったのか。脚本はよく寝られており、説明セリフを回避している。監>>続きを読む

Here(2023年製作の映画)

3.9

ラスト、中華店マダムが「で、彼の名前は?」と苔学者に尋ねて唐突に終わる。『ジョンとメリー』(69)と同じエンディングなのに、少しも古さを感じさせないのは、ここまで溜めこんで最後に開放した至福感だからか>>続きを読む

ゴースト・トロピック(2019年製作の映画)

3.7

終電で寝過ごし、気づくと終点。タクシー代もなく、歩いて帰るしかない。そういうシチュエーションの一夜。親切な人、あるいは死者との出会い。しかし、なぜ彼女の職業が掃除婦でなければならないのか。出会った人の>>続きを読む

枯れ葉(2023年製作の映画)

3.7

いつものカウリスマキ節。労働者階級、独特の間、無表情…。これがホン・サンスやウディ・アレンだと、何を観ても同じだが、カウリスマキだと同じでないと困るのだ。今回の男は労働者だが、アル中のため仕事を馘にな>>続きを読む

ストリートダンサー(2020年製作の映画)

3.8

ストリートダンスを題材とした映画は、『ブレイクダンス』(米)があり、プロのブレイクダンサーになることを目標にした青春映画だった。
そして本作は、ロンドンを舞台にしたインド映画。優勝金が懸ったダンスバト
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