がちゃんさんの映画レビュー・感想・評価

がちゃん

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タップス(1981年製作の映画)

3.8

いま観なおすと、ティモシー・ハットンやショーン・ペン、そしてトム・クルーズの若い時が見られるのが、記録的価値になっている。

ジョージ・C・スコット将軍が校長の、陸軍幼年学校が、都市計画により立ち退き
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スライディング・ドア(1997年製作の映画)

3.9

おかしくて切なくてうれしくてあたたかくて、
そんないい気分にさせてくれる一編です。

会社をクビになったキャリア・ウーマンのヘレン(グゥイネス・パルとロー)。
会社からの帰り地下鉄に乗ろうとするが、目
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虚栄のかがり火(1990年製作の映画)

2.7

興行的にこの作品は、
シャレにならないくらい大惨敗したらしいです。
デ・パルマ監督も再起不能寸前まで追い込まれたらしいです。

トム・ハンクス、ブルース・ウィルス、
メラニー・グリフィス、モーガン・フ
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ひかりごけ(1992年製作の映画)

3.7

戦時中に実際に起こった食人事件をもとに描かれた武田泰淳の同名小説の映画化で、極限状態におかれた人間の真理と道徳を問う。

第2次大戦下、軍備を積んだ船が、
真冬の北海道羅臼で座礁する。

食料はな
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稲村ジェーン(1990年製作の映画)

2.8

何か事件が起こるわけでもなく、ストーリーに起承転結があるわけでもなく、観た後に余韻があるわけでもありません。

1965年の鎌倉市稲村ケ崎。
サーファーの加勢大周を中心とした人間模様。

全編にわ
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浮雲(1955年製作の映画)

3.9

実に日本映画らしい作品です。
ダメ男に惚れる一途な女。
別れては戻り、別れては戻る。

戦時中の仏印(現在のベトナム)で知り合った冨岡とゆき子。
豊岡には妻がいたがゆき子と関係を持ち、妻と別れると告げ
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新宿スワン(2015年製作の映画)

3.0

新作が発表されるたびに、
賛否両論が沸き起こる園子温作品。

本作、
コミックが原作とのことだが、
おそらくこの作品も賛否が分かれることだろう。

私は、コミックは未読なので、
この作品の世界観が原作
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脱出(1972年製作の映画)

3.9

ジョン・ブアマン監督によるすさまじい暴力映画。
現代人は文明を否定する理不尽な暴力にいかに立ち向かっていくのか。

ジョン・ヴォイト、バート・レイノルズ、ネッド・ビーティー、ロニー・コックスら中年男
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冒険者カミカゼ(1981年製作の映画)

3.8

これは面白いですよ。
『冒険者たち』を観て、いつかこんな作品が作れたらいいなあと長年考えていた千葉真一が、助演に真田広之、ヒロイン秋吉久美子を迎えて、『冒険者たち』のような、男二人女一人のロマンスアド
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真夜中のパーティー(1970年製作の映画)

3.8

登場人物は9人。
そのうちの8人はゲイ。
その8人の中の一人ハロルドの誕生日パーティーを開くために、ホスト役のマイケルは恋人のドナルド(もちろんゲイです)と一緒に自宅で準備をしていた。

その途中、大
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プレイス・イン・ザ・ハート(1984年製作の映画)

3.8

『クレイマー・クレイマー』で我々の涙を搾り取ったロバート・ベントン監督が、またも放った人情感動編。

黒人虐待が根強く残っていた30年代のアメリカ南部。

酔っ払いの黒人が振り回した銃が暴発し、保安官
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海外特派員(1940年製作の映画)

3.8

ヒッチコックがアメリカにわたってから2作目となるこの作品。
前作「レベッカ」で、徹底的な心理サスペンスを展開したのとまるで正反対の活劇サスペンスです。

第2次世界大戦開戦直前、アメリカの新聞記者ジョ
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グース(1996年製作の映画)

4.0

母親を交通事故で亡くし、ニュージーランドから、父の住むカナダ・オンタリオ州に移り住むことになった、14歳の少女エイミー。

しばらく一緒に住んでいなかったせいか、
なかなか父親との関係がうまく築けない
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ブルーサンダー(1983年製作の映画)

3.8

近はいい意味で職人監督といえる監督が少なくなりましたが、本作は、その職人監督が手腕を発揮した、痛快娯楽アクションサスペンスです。

脚本が、「エイリアン 」や、爆笑ホラーの「バタリアン 」のダン・オバ
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つばさ(1927年製作の映画)

4.1

凄い作品です。
戦争スペクタクル映画であり、恋愛映画であり、ヒューマンドラマであり、そして反戦映画でもある。

本作が第一回アカデミー最優秀作品賞を受賞したことが、この賞に関する権威を素晴らしいものに
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泥の河(1981年製作の映画)

4.0

全体的に低調だった80年代の日本映画において、
この作品は十分にBEST1になりうる傑作である。


自主映画で作り上げた小栗監督の演出は、
第一回監督作品とは思えない巨匠然とした風格が感じられる。
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ドーベルマン・ギャング(1972年製作の映画)

3.8

とても一生懸命に作っているB級作品という意味で、
結構気に入っています。

綿密な計画(?)のもと仲間二人と銀行強盗を行うが、
ありえないミスで失敗。
グループのリーダーは、犯行が人間じゃなくロボット
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白ゆき姫殺人事件(2014年製作の映画)

3.6

ワイドショーによる過度の取材による冤罪、
それに便乗するるネット民、
それによって晒される個人情報と心無いバッシング。

これらの社会問題を巧みに取り入れて、
エンターテイメント作品に昇華させている
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ラ・ブーム(1980年製作の映画)

3.9

「ブーム」とよばれるダンスパーティーに夢中な13歳の女の子ヴィック(ソフィー・マルソー)。
日本の感覚からするとずいぶんマセた子供たちだなあと文化の違いに驚きながらも観ていましたね。

にぎやかなダ
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ジャッカルの日(1973年製作の映画)

3.9

フレデリック・フォーサイス原作のベストセラーを、
『真昼の決闘』のフレッド・ジンネマン監督がほぼ忠実に映画化。

フランスのOASという反政府テロ組織が、自らの力に限界を感じ、英国から、通称“ジャッ
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わが青春のフロレンス(1970年製作の映画)

3.9

労働者階級闘争を背景に描かれた本作ですが、なんとなくノスタルジックで、『いちご白書』を思い出させるほろ苦い青春物語。
(制作はこちらが先ですが・・・)

革命運動活動家の父と母を幼いころ亡くしたメテ
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叫びとささやき(1972年製作の映画)

4.2

これは癖になる“格闘しながら”鑑賞する作品です。
描かれている世界はものすごく深い。
全部が理解できたかといえば、たぶんそうではない。

この作品は物静かで力強く恐ろしい。
人間の本質にまとわりついて
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荒野のドラゴン(1973年製作の映画)

2.8

たまにはこんな脱力系作品もいいでしょう。

アメリカ西部に流れ着いた上海ジョーという東洋人が、
奴隷商人の雇った殺し屋たちに次々に狙われる。

この上海ジョー成る人物、やたらに強く、時には銃で両足を撃
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ジュリア(1977年製作の映画)

4.0

この作品が公開された時代、
映画界はちょっとした『女性映画』ブームでした。

女性を主人公にした様々な作品が制作されましたが、
本作はその中でも骨太の一篇だといえると思います。

女流劇作家リリア
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フェリーニに恋して(2016年製作の映画)

3.7

過保護気味の母親のもとで育った二十歳の少女ルーシー。
ある日、フェリーニ映画祭を催している劇場に入り、
そこで観たフェリーニ監督の『道』に衝撃を受ける。

心すべてフェリーニに奪われたルーシーは、『
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モンスターズクラブ(2011年製作の映画)

2.9

雪深い山中で自給自足の生活をしている瑛太。
彼は自分の存在や家族の死を世間に知らしめるため、
企業や官庁に爆弾を送り続ける。

そんな生活に自問自答しているところに、
自殺した兄(窪塚洋介)や弟が現
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ミーン・ストリート(1973年製作の映画)

3.4

『アリスの恋』や『タクシー・ドライバー』で評判になる前の、
マーティン・スコセッシ監督作品。

と、いっても、
1973年の作品ながら日本公開は1980年になってから。
同監督と、助演のロバート・デ
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実録・連合赤軍 あさま山荘への道程(みち)(2007年製作の映画)

3.5

政治的な視点でのレビューは避けよう。
1972年の史実に基づいた人間ドラマとして綴っていこうと思う。

あさま山荘事件といっても、
ピンとこない世代が多くなってきたと思う。

本気で日本の共産主義
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突撃(1957年製作の映画)

4.2

さて、
本日取り上げる作品は、
1957年制作の『突撃』です。

1914年。
独仏戦争の真っただ中。

戦争の功を焦るフランス将軍は、カーク・ダグラス大佐率いる小隊に、
難攻不落のドイツ軍のアリ
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ねらわれた学園(1981年製作の映画)

3.1

薬師丸ひろ子主演、
大林宜彦監督によるアイドル映画です。

三田村由香(薬師丸ひろ子)は、
不思議な能力を持つ高校二年生で優等生。
剣道部のマネージャーもやっている。

おおらかな校風の学園に、
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レベッカ(1940年製作の映画)

4.1

私のヒッチコック作品BEST1は、実はこの作品なんです。
上映時間130分と、ヒッチコック作品の中では長尺の部類に入ると思うのですが、オープニングからエンディングまで、全くだれた演出がない。
観客はラ
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にっぽん・ぱらだいす(1964年製作の映画)

3.9

終戦後、
進駐軍相手の慰安婦として従事してきた女性たち。

慰安所は進駐軍による、『性病の蔓延を防ぐ』という建前の元廃止されることとなり、女性たちは赤線地帯での女郎屋で働くことに。

そんな赤線地
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ゲット・アウト(2017年製作の映画)

3.5

公開当時、批評家の評判が高い作品でした。
レビューは絶賛の嵐。
どこが評価のポイントになったのだろう。

私はひねくれ者なのかな。面白いことは否定しませんがそこまで絶賛する作品だとは正直思えませんで
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ブルークリスマス(1978年製作の映画)

2.6

「スターウォーズ」や「未知との遭遇」の影響で、日本にもSFブームが押し寄せてきたころ、日本の特撮の雄東宝が満を持して発表した本作。

脚本に倉本聰を立てて挑んだ意欲作でしたが、
出来栄えは「・・・・」
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ナイトクローラー(2014年製作の映画)

3.9

YouTubeなどで動画の投稿がますます身近になってきた現在。
ますます評価の上がっている作品です。

主人公のルイス・ブルームは学歴なし、人脈なし。
近くでくず鉄を盗んできては業者に売って金にする
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ゴジラ対ヘドラ(1971年製作の映画)

3.7

この作品が、私のゴジラデビュー作です。
大暴れする悪者怪獣を、人間の味方ゴジラがやっつける痛快作品を期待していたのですが・・・

製作総指揮、田中友幸。
坂野義光監督作品。
『ゴジラ対へドラ』

シリ
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