がちゃん

ブルーサンダーのがちゃんのレビュー・感想・評価

ブルーサンダー(1983年製作の映画)
3.8
近はいい意味で職人監督といえる監督が少なくなりましたが、本作は、その職人監督が手腕を発揮した、痛快娯楽アクションサスペンスです。

脚本が、「エイリアン 」や、爆笑ホラーの「バタリアン 」のダン・オバノンで、ここにも職人技あり、楽しんでくださいよ~というのが、
ひしひしと伝わってくる。

ロス市警のロイ・シャイダーは、
航空隊に所属しており、
ヘリコプターで街を巡回するのが仕事。

新米の警官とペアになって巡回していると、
強盗事件に遭遇。
空からサーチ・ライトをあて、
犯人を動けなくしたりする。

そして、女性暴行事件にも遭遇するのだが、この事件が大きな陰謀につながっているとは、二人とも気づかない。

軍が開発した、愛称“ブルーサンダー”とよばれる、すごい装備のテストにシャイダーは呼ばれ、そこで、ベトナム戦線で意見が対立したままの、マルコム・マクダウェルと再会する。

“ブルーサンダー”でテスト飛行をしているとき、マクダウェルの不審な動きに気づいたシャイダーは、ビルの一室で陰謀を企んでいるところを盗聴してしまう。

秘密の隠匿のため、
軍は“ブルーサンダー”の撃墜に向かうのだが・・・

朝日を背にゆっくりと姿を現す“ブルーサンダー”がとてもかっこいい。
装備なども絵空事でなく、
現在では実用化されているものもある。

序盤は、夜のロスの夜景を見ながら、ゆっくり空中散歩といった趣なのだが、後半の空中戦がなんといっても迫力がある。
ヘリコプター同士の空中戦だが、ジャングルや山岳地帯ではなく、
市街地での戦闘だというところにも驚く。
実際にロスの上空で撮影したそうだ。

おまけに迫力満点のカーチェイスまで入っているのだから、
娯楽映画ファンにはたまらないご馳走。

シャイダーのベトナム時代の回想がまだるっこかったり、軍の陰謀がとてもまわりくどいのが気になるが、さすが職人監督、
見せ場は外さない。

ジョン・バタム監督、
この年はのってたなあ。
「ウォー・ゲーム 」もこの年でした。

理屈抜きで楽しめるという点で、
おススメさせていただきます!!
ぜひ!
がちゃん

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