少女が燃え盛る炎の手前を這いずり回るところとか、良いショットすぎてびっくりする。
人物の移動を、空間が入れ替わっても断ち切ることなく繋いでいて、ジャンヌ・ディエルマンに捧げられたって感じが凄く伝わってきて良い。
陶芸作品の腕を切って、水分を含ませてから両腕を作るワンカットとか本当>>続きを読む
解雇された女が同僚の女と共に最後の反抗をし、ふと店を出る時。
繋いだ手を離し、二股に分かれた道を去っていく。
そのさりげない身振りが良い。
ジャームッシュみたいだと思ったけど、ジャームッシュ映画が引用>>続きを読む
靴屋でみせるさり気ない鏡張りのショット。
リビングで門脇麦が感情を吐き出すシーンは、その少し前に配置された一見幸せそうな、しかしもう完全に壊れてしまった2人のワインを乾杯するシークエンスによって、よ>>続きを読む
石橋静香の凛とした佇まいが光る室内劇は、どこか小津の『その夜の妻』を思わせる静謐なサスペンスが漂う。
この映画に流れる時間は、風に揺れるツツジや陽光、そして雪や藁などの被写体に刻まれた時間と共に、し>>続きを読む
実際に二人には遠近感がありながらも、相対する人物がフレーム内で向き合っている(ように見える)画角は成瀬の得意とする画面構成であり、その中で人物の機微に合わせてフォーカスが切られていく。
栗島すみ子は>>続きを読む
障子があり、身分差が顕在化する。
偉いものは立ち、そうでないものはひれ伏す。
物語にある階級差は高さのサスペンスとして照応する。
茂平が坂を駆け下り、おさんがいなくなった茂平に気付いて古い家屋を飛び>>続きを読む