プーさんの映画レビュー・感想・評価

プー

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Winny(2023年製作の映画)

3.8

個人的に公権力の不正・腐敗を丁寧に描かれるとどうしようもなく腹が立つので、それだけでかなり満足度がある。本筋→ドラマ→本筋→…の繰り返し方も手堅く作られていて飲み込みやすい。

演技は全体的に平凡だっ
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名探偵コナン 天空の難破船(ロスト・シップ)(2010年製作の映画)

3.4

バイオテロ、飛沫感染、致死率80%などかなり怖い設定が出てくる。
コナンが飛行機から躊躇なく投げ出されるところもインパクトある。

悪は存在しない(2023年製作の映画)

4.3

冒頭からまず印象に残るのはとにかくびたーっとゆっくり濃密に紡がれる自然の風景とBGM。このBGMが美しさと不穏さの両方を絶妙に併せ持つため、自然の姿が善とも悪とも見えてくる。

BGMは何分も続けて流
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シン・ゴジラ:オルソ(2023年製作の映画)

3.5

カマタくんの衝撃は「色」によるものが大きかったことに気づいた。

ゴジラ-1.0/C(2023年製作の映画)

3.6

特に銀座襲撃シーンなど、VFXによる動きの不自然さがカラー版より目立ちやすい。

ゴジラ周りのシーンは白黒のカッコ良さが活きる一方、その他のパートでは画面が窮屈で見づらい印象を受ける。モノクロ用に作ら
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名探偵コナン 絶海の探偵(プライベート・アイ)(2013年製作の映画)

3.4

ゲストキャラも参戦せず蘭とコナンがしっかりロマンスしている昔ながらのコナン映画としてはこれが最後の作品かな。

ミステリーとして力は入っているものの、船上という密室が舞台なこともあって映画ならではの荒
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生きる LIVING(2022年製作の映画)

3.3

イギリス英語は聴いてて耳が心地よい。
好みのバランスよりちょっとウェットかつ説明台詞が多かったかな。
だいぶスローテンポなので起きること自体も少ない。

あと劇中に出てくるスコットランド民謡がすごくい
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名探偵コナン 水平線上の陰謀(ストラテジー)(2005年製作の映画)

3.6

小五郎のおっちゃんが探偵としての矜持を見せる多分唯一の映画。
山本監督作は映画らしい見せ場が少なくテレビシリーズの薄い引き延ばしのような端的に言って退屈な作品が多いが、その中では一番ミステリーとしてし
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チェイサー(2008年製作の映画)

4.1

数回に分けてちょっとずつという最低な見方をしてしまったが、それをものともしない面白さ。殺人の追憶の影響が随所に感じられる。
物的証拠がないというだけであの状況から釈放はされんだろ〜と思ったけど実話ベー
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名探偵コナン 異次元の狙撃手(スナイパー)(2014年製作の映画)

3.5

ツッコミ上等の荒唐無稽でド派手な静野節は炸裂してるけど、ミステリーとしては見やすく普通に展開が気になるくらいには面白い。
スナイパーというお題の良さもしっかり出ていた。

22ジャンプストリート(2014年製作の映画)

4.2

前作からさらに予算とサービスと悪ふざけマシマシでさらにコメディ寄りにいった印象。
引き続き圧倒的な面白さだが、ハイスクール時代の関係性を潜入という形で鮮やかに逆転させた前作の方が好きではあったかな。

21ジャンプストリート(2012年製作の映画)

4.5

世界最強無敵のコンビ、フィルロード&クリストファーミラー唯一の実写タイトル。

あらゆる対比が効果的に響き合って感心しかない。いやマジでどんだけ面白いもの作れんのよ。
2人の高校時代から微妙だが確かに
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アミューズメント・パーク(1973年製作の映画)

3.5

いつの時代も描かれる問題意識は変わりませんな。
唯一普通に接してくれた女の子が親に連れられて行ってしまうところ辛かった。

リンダはチキンがたべたい!(2023年製作の映画)

3.6

Chicken for Linda!

高畑勲的画風の予告に魅せられて鑑賞。
高畑勲のかぐや姫、山田くんは手書きの線を画面全体の圧倒的ダイナミズムに昇華させていたことと、独創的でありながらキャラクター
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パスト ライブス/再会(2023年製作の映画)

4.1

ノラの心をずっと考え続ける映画。
これまでの人生であり得たいろんな可能性と、それを消していきながらたどり着いた現在を低体温で見つめ返す映画。
「縁」という考え方は大なり小なり何かに悔いがある大人達にと
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カラオケ行こ!(2024年製作の映画)

2.6

結構きっついぞこれ。

まず狂児の歌を上手くして歌下手王を回避させるというメインミッションに対して、最初からリズムも音程も正しく取れてて上手いうえに途中で圧倒的に下手なヤクザがゴロゴロ出てくるので、歌
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名探偵コナン 100万ドルの五稜星(みちしるべ)(2024年製作の映画)

3.8

このレビューはネタバレを含みます

多くの勢力がそれぞれの思惑で動くコナンには珍しいスタイルのミステリー。ミステリーとしての出来は歴代でもかなり高いと思う。チェイスシークエンスなど映画らしい迫力の場面もしっかり押さえてある。
お宝の正体
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名探偵コナン vs. 怪盗キッド(2024年製作の映画)

3.0

昔から思うけどキッドの予告状を警察達が全信頼するのが不自然でノイズになる。

100万ドルで明かされるらしいサプライズは盗一と優作が兄弟か、盗一が組織幹部と予想しておく。

オッペンハイマー(2023年製作の映画)

4.6

編集、撮影、音響、演技、総合芸術として圧倒的な強度の3時間だった。体感では2時間弱くらい。
観客を煙に巻くいつもの小細工に頼らず、映画としての純粋なクオリティでここまで達している点で間違いなくノーラン
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かがみの孤城(2022年製作の映画)

3.5

世界という戦場で戦う勇者達への応援歌。真っ当にそれなりの作品だがキャラクターにしろストーリーにしろもう少し型を破ってくれた方が乗れたかな。人数が多いから各人を深掘りしきれてない感がある。
ヴィランであ
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グッド・ウィル・ハンティング/旅立ち(1997年製作の映画)

4.1

心を閉ざす青年ウィルは自身への深入りを許さず、挑発的な態度と詭弁で自ら相手との関係を切りにいく。彼の相手として成り立つにはまず多方面への圧倒的な教養と煽り耐性と彼を無理に導こうとしない寄り添う姿勢が最>>続きを読む

アインシュタインと原爆(2024年製作の映画)

-

識者の証言や歴史的資料をふんだんに交えてドキュメンタリーに振り切るのか、映画として一つのストーリーを描くことに振り切るのかはっきりしていて欲しいとは思う。

ドキュメンタリーの作りではあるんだけどその
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デッドデッドデーモンズデデデデデストラクション 前章(2024年製作の映画)

4.0

前半、めっちゃ面白い。
後半、ちょっと微妙だが後章次第。

ダブル主演がもうめちゃくちゃにハマり役でキャスティングの時点で8割方勝っていると思う。特にあのちゃん演じるおんたんは圧倒的魅力で、後半の回想
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イノセンツ(2021年製作の映画)

3.3

子供の残虐性描写が続く前半は緊迫感があり目が離せない。

超能力自体にはあまり魅力を感じなかったのでその割合が増えていく後半は個人的にはかなり失速感があった。

ニューオーダー(2020年製作の映画)

3.9

ずっと観たい観たいと思っていて、同時にずっと腰が重かった作品。

ワンカットの中で金持ちの結婚パーティが地獄絵図に一変していくシーンの恐ろしさ…その前から明らかに不穏な外の様子と呑気に楽しんでいる中の
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デューン 砂の惑星PART2(2024年製作の映画)

4.3

あまりにも圧倒的なVFXと天才的な画面作りのセンスと非常に強固な世界観が合体した他では味わえない映画体験。めちゃくちゃ仰々しい設定や演出に対してずっと画面が負けてない。チープに見える瞬間が3時間弱一瞬>>続きを読む

劇場版ハイキュー!! ゴミ捨て場の決戦(2024年製作の映画)

3.6

前評判の高さからして、第二のTHE FIRST SLAM DUNKを観に行くぞくらいの気持ちで行ったのでそれとはだいぶ違ったかな。

テレビアニメ版の数々の素晴らしい試合と比較すると90分弱の映画はむ
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ソウ(2004年製作の映画)

4.0

読めたと思ったらひっくり返され続ける見事な脚本。
感触としてはサーチシリーズに近い。

こちらあみ子(2022年製作の映画)

3.8

とてもハイコンテクスト。もう一度見直したらさらに大きく理解が深まりそう。

救いがなく辛いが、悲劇という切り取り方ではなくどちらかというと普遍的な子供時代の残酷さとして描かれているように感じた。

HERO(2007年製作の映画)

1.8

事件の加害者、被害者、被害者遺族、弁護人、検察、誰一人まともに描き込めていないし、裁判内容のレベルがめちゃくちゃ低い。
その結果、当然ながら法廷劇として興味を惹かれるところがほんの少しもない。

テレ
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