ちょげみ

ザ・スーパーマリオブラザーズ・ムービーのちょげみのレビュー・感想・評価

3.8
 あらすじ
ブルックリンで配管工を営むマリオとルイージ兄弟。彼らは自費でCMを制作し放映するが仕事は腕はあるが泣かず飛ばずで親、兄弟、知り合いからも小馬鹿にされている。そんなある日地下で謎の土管を見つけたマリオとルイージ、土管に近づいたら吸い込まれ、異界へと飛ばされてしまう。


 映画を見ていて一番胸を打ったのは、本作はゲームでのワクワクした要素、面白い要素、見どころを存分に詰め込んでいるため、
「昔寝る間も惜しんで無我夢中にゲームにのめり込んだ記憶」というのを掘り起こされたことです。
マリオを映画にすると聞いてどんな風にするんかなぁ、と少々不安に思っていましたが、原作を最大限リスペクトして往年マリオで遊んできたファンを満足させつつ、マリオを見たことのない方でも楽しめるような世界観づくり、構成、ダイナミックで躍動感あふれるアクションに仕立て上げられていて感服いたしました。
映画とゲームの融合に成功したという点で最高の"エンターテイメント映画"だと思います。


 キャラクター達の見せ方もまた原作とは違う風に(原作にはヒューマンドラマとかないけど)味付けさせているのですが、そこも
うまく映画映えするようにアレンジできていました。
例えば、やることは悪逆非道で血も涙もない仕打ちをするクッパですが、そんな彼でもピーチ姫に求婚する乙女な一面、ピーチ姫を思ってピアノを弾き、思いを馳せるノスタルジックな一面も描かれていたため、恐怖の対象でありながらもどこかコミカルな印象を与えていました。
ピーチ姫も原作ではクッパに攫われマリオをただ待つ身ではあるのですが、映画では今の時代に合わせたアクティブで先頭に立ち、キノコ王国を切り盛りする勇敢なキャラクターに変更されています。マリオとの恋愛要素は排して、彼の指南役になっていて、それも好ましい変更でした。

 総括すると全ての年齢の人が十分に満足できる"健全でカラフルな作品"に仕上がっていました。
ちょげみ

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